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第214話 開戦!!

 メルクエム国・城の正門前。

 時刻は朝の6時いよいよ戦士軍団の出陣の時がやって来た。

 バルコニーから正門前に集まった戦士たちを眺めるミンド戦士長がいる。

 同じく背後にはアンダ戦士長、ゲンガ戦士長、ギンゴ戦士長、アサヒ偵察隊長が並んでいる。

 そしてロードたちは魔物狩りの列に並んでいた。総勢8000人


「諸君、この日が来た。決戦の日だ!」


 名だたる戦士たちがミンド戦士長の声に耳を貸す。


「魔王を倒すため各国の戦士、魔物狩りが結束せんと今ここにいる! 多くの者が散ってきた。友、親、兄弟、恋人、子、魔王は今も命を散らしている! 許されざることだ!」


 朝のため正門広場にはミンド戦士長の声が良く響く。


「我々は戦う魔王とその配下、眷属使魔たち、そして多数の魔物たちと人の未来をかけて戦う! 恐れるな! 怖がるな! 諦めるな! 戦士の誇りにかけて! 愛する者に誓って! 亡き者に変わって! 戦士たちよ戦え! 戦ええ!! 戦えええ!!」


『『『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』』』


 戦士たちは、魔物狩り達は、気合の咆哮を上げた。


『『『ミンド戦士長バンザーイ!! バンザーイ!!』』』


 片手をあげるミンド戦士長だった。


「第一波アンダ隊出陣する!!」


 アンダ戦士長が一歩前へ出て力強く宣言する。


『『『オオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』』』


 ダダダダダダダダダダダダダダダダダダと馬に乗ってオーイワへと目指していくアンダ隊であった。


 その時、パーパーパーパーとラッパの音が聞こえて来た。第一波出陣である。


 そして次はギンゴ奇襲部隊が馬に乗っていく。もちろんロードもだ。


「アンダ隊は魔物たちの注意を引くため、あえて騒がしく出陣している! 本作戦は主力軍が戦っている間、我らは祖国に奇襲する! 勝敗は我らの手にかかっていると心得よ! 魔王を討ち! 国を! 民を! 取り戻す! ギンゴ奇襲部隊出陣だ!!」


 ギンゴ戦士長がそう告げる。


「ロードお前は前へ出ろ……裏切りの瞳が必要だ……」


 全身を鎧で着飾ったバスタードが伝えた。


「わかりました」


 馬に乗るロードその後ろにスワンもまたがる。


「では失礼します」


「何故スワンが乗る! 鳥になって移動していればいいだろう!」


「アレは意外と疲れるの! 体力は温存しておく」


 ぴたりとロードの背中にくっつくスワン。


「これで良し」


「無理恥ずかしい……」


 顔を真っ赤にしたロードが言う。


「観念しろ」


 スワンも眉を吊り上げる。


「ロード人々を助けるんだろ」


「ハズレ……」


「その道を進め……そのまま」


「分かった」


「ロード! もう皆出発してる!」


 スワンがロードの肩を叩く。


「行くぞスワン振り落とされるなよ!」


「ハズレ行ってくるから!」


 タタタと駆け出すロードたちだった。


(フッ久しぶりに一人になってしまった)

 ハズレは口角を吊り上げてそう思った。



 ◆ ◆ ◆ ◆



 オーイワとメルクエムの国境。

 時刻は午前11時頃。


「敵軍、約4500相当」


 望遠鏡で敵主力軍を見ていた兵士がアンダ戦士長に告げる。


「ふむ、予定より早く接触したな待ち伏せか?」


 アンダ戦士長が眉を寄せる。


「眷属使魔タテトルの姿を確認」


「やはり一番前に出て来たか…………皆の者ぉ! 鈍器を手にしろ! 奴らにガンダイルの戦士の強さを教えてやれ!! アンダ隊我に続け!!」


『『『オオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』』』


 戦士たちはいざ魔物の軍隊へと足を運ぶ。


「タテトル覚悟ーー!!」


 アンダ戦士長が叫ぶ。


「……………………」


 にやりと笑うタテトルだった。



 ◆ ◆ ◆ ◆



 メルクエム国・城内。


「第二波ミンド隊出発いたしました」


 戦士が大臣たちに連絡した。


「もう昼頃、そろそろ主力がぶつかることでしょう」


 大臣の一人が言う。


「奇襲が始まるのは夜」「成功するといいですな」「ア、アンダ隊からは何か報告はないのか?」「まだ戦は始まったばかりです。少し落ち着かれては……」


 大臣たちが優雅に紅茶を飲みながら会話していた。


 その時、

(――!? なんだアレは?)

 窓の外を眺め空を見上げたメルクエム国王がキランと光る物体を見た。


「王よ……どうかされましたか?」


 大臣が話しかけてきたその時、


 ズドンと王が見ていた物体が壁をぶち破り、その会議室に驚きを走らせた。


「王! ご無事ですか!?」


「う、うむ……」


「戦士たち魔物狩りの皆さんを呼べ!」


「何です一体?」


 会議室の壁に大穴が開いていた。


「そんなバカな!?」


「何故じゃ、どこから湧いてきた!」


 その飛んできた物体の正体は顔面が尖っ四足歩行の魔物だった。


「ゴアアアアアアアアアアアアアア!!」


 メルクエム国の中央地である城内に魔物が突然現れた。

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