表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
205/937

第205話 オーイワ国奪還作戦会議

 ギルドハウス・ブレイズ内。

 

「まぁいい連合への参加を認めよう。そこのお嬢さんも悪かったな」


「分かればいいです」


「それで二人は何が出来るんだ聞かせてくれ……長所も短所も出来ることを詳細にな」


「分かった」


 普通に答えるロード。


「ロードが協力するのなら仕方がない」


 チラ見するスワン。


「オレは生命力を使って40メートルもの体験を作り出したり、怪我人の手当をしたり出来るな」


「私は精霊の術を使う、主に水系統の――――」


「待て待て二人共それは事実なのか!?」


バスタードが慌てふためいていた。


「フッ…………」


 ハズレが笑う。


 その時だった。


「「「――!!」」」


ドアの向こうからコンコンとノックが響いてきた。そしてガチャリとドアが開いた。


「バスタードそろそろ時間だ」


 二人の男が部屋に入って来た。そのうちの初老の男がバスタードに話しかけた。


「ああ、わかった準備して来る。お前らはそこで待っていろ」


 バタンと部屋の奥にあった扉への中へと入って行く。


「何だ? そこにいる若造たちは……?」


 ドサッとソファーに腰を下ろす初老の男。


「何この人」


 スワンがハズレに訊いていた。


「魔物狩り最強の男グレイドさんだよ」


 ハズレが説明した。


「ただのお爺さんにしか見えないが……」


 ロードが失礼なことを言う。


「おいロード」


 ハズレが食い付く。


「ははは、まぁ初老の爺さんでいい。最強なんてのはどこに行ってももてはやされていい気分はしない」


「グレイドさんを知っているとは、共に魔王打倒のために頑張ろうハズレ・マスカレードくん」


 もう一人、ロードたちと同い年に見える金髪の若者が話しかけて来た。


「オレを知っているのか?」


「もちろんだよ……巷では若手魔物狩りのナンバーワンはオレかキミかで議論されているらしいくらいだ真夜中の羽根帽子ハズレ・マスカレード……」


「もしかしてキミがクウエン・リードか……」


「ああ」


 出会えたことに光栄な二人は固い握手を交わした。


「けど、ナンバーワンはオレたちじゃないさ……なぁロード」


 ハズレがロードの方に振り返る。


「ん? 何だ? 何の話だ?」


「若手ナンバーワンの魔物狩りの話だよ」


 その時、部屋の奥の扉から正装姿のバスタードさんが現れた。


「よし行くぞ、メルクエム城へ、そこの3人も同行してもらう」


「何しに行くんです?」


「決まっている魔王による支配された国オーイワ奪還の作戦だ」


「「「――――!!」」」


 3人は息をのんだ。



 ◆ ◆ ◆ ◆



 メルクエム城。

 そうそうたる面々が顔を出し作戦会議を始めようとしていた。

 作戦会議に参加したのはロードたち3人を合わせて26人だった。


「地図をご覧ください。これまでの魔王の話をいたしますとオーイワ国の隣国であるグッゴより突然魔王が出現した、そして魔王は丸1日かけてオーイワ城を落としています。その後ガンダイル、メルクエム、ジャリオストを少数精鋭の部隊で奇襲を続けています」


 説明をしたのはメルクエムの諜報員だった。


「何故奇襲を続けておるのだ? 昨日もゲンガ戦士長が襲われたと聞くが、特にこちらに被害が出たとは見受けられん」


 メルクエム王が疑問を口にした。


「やはり所詮は魔物……戦力差も分からぬのでしょう」


 縦に長い帽子の大臣が言っていた。


「己の力を過信するあまり内部分裂し。過激派の単独行動ではないですかな?」


 髪の薄い大臣が言ってくる。


「ありえません」


 その時一人の戦士長が発言した。


「ギンゴ戦士長殿」


「我らの城塞を攻め落としたのは魔王に違いありんませんが……そのしもべ達の統率力は軍団そのものです。この奇襲には裏があります」


 オーイワ国の戦士長ギンゴがそう言っていた。何故この男がここにいるかというと魔王に国が落とされた日、国王の護衛の為大量の戦士と共に抜け出してきたからである。


「私もそう思います。昨日の奇襲を受けましたが、指揮官は隊の状況を把握し撤退の指示を出しました。とても知恵のないモノでも、ましてやあの程度の戦力であれほど大胆に行動は起こせるモノとも思えません」


 発言したのはジャリオスト国のゲンガ戦士長だった。


「ふむでは一体……」


 王様含めそこにいる全員が先の奇襲について考えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ