ナヴィガトリア学園都市・クラス分け試験 軍曹クラス
♯昼間のナイトレイド編
第1話 ナヴィガトリア学園都市
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♯クラス分け試験
ナヴィガトリア学園都市校門前
視点♯ノワール
「う〜ん……。広すぎて、学校の案内図を見ても分かんないや……。」
さて、今僕の状況が、何がどうなっているかと言うと迷子である。
この、今から4年間通う学園で張り切ろうと思ったまでは良いのだが、浮かれてのほほんととしていた所、学園の全体を把握し忘れていたため、絶賛迷子中になってしまった……。
しかも、もうこの校門前にある校内案内図を見に来るのは既に5回目だったりする。
1回目は、初めてくる所だしまぁこんな事もあるだろう、と思っていたが、それが2回、3回、4回と続いていると実は自分は方向音痴なのでは?と疑いたくなるようなレベルの魔境だ。(※ただ、ノワールが方向音痴なだけです。)
「えぇっと?まず右に曲がって東側・男子寮を横切って、左に曲がって…左……右に……ここを真っ直ぐで。うん今度こそ行ける!」
そう言って歩きだそうと足を踏み出すと
ガシッ、
「ぐえぇ」
急に首元を掴まれたため変な声を出してしまった。何事かと思って後ろを振り返ってみると
「お主は人に尋ねると言うものを知らんのか。まったく、何回も校門をウロウロしよって。ほんと、お主は昔から変わってないのじゃ┐(´ー`)┌」
わぁお、ちっこいのじゃロリ学園長でした。身長は140cmくらいで髪は白銀、顔は幼さがあるが美少女といって差し支えない容姿をしている。まぁ、美幼女だが
「どうも、学園長お久しぶりです。」
「のじゃ(´-ω-)のじゃ(´-ω-)」
このちっこい……じゃない、学園長はエルフで、例え幼児の姿をしていても歳は僕の数倍はある。
あ、でも迂闊に年齢を聞くと数時間は説教されるので注意しなければならない。怒ると悪魔みたいに怖いからね。もう、魔王かってぐいに
「して、ノワールよ。お主迷子じゃろ?妾が送ってやるのじゃ」
「ほんと!?良かったぁ。流石に初日から遅れるのもヤバいと思ってたんだ。助かったよエミリー。」
前言撤回、女神です。
◇◆◇◆
試験会場・第3闘技場
♯ノワール
ザワザワ、ザワザワ
「間に合ったぁ。良かった良かった。流石エミリー。」
エミリーには入り口の所まで送って貰った。学園長と繋がっていると周知になると余計なやっかみを食らうことがあるからね。
会場に着いてみると、まだクラス分け試験は始まって無いようで同級生たちが周りの人に話しかけて友達作りをしていた。
「うわぁ、みんなコミュ力高すぎやしないか……あんな風に喋りかけてくれる人いないかな……」
おっと、本音が出ちゃったな。ん〜、流石に友達は作っていたほうがいいよなー。誰か話しかけてくれないかな〜
つん
「おう、いいぜ!話そう!「うひゃぁう!?」お〜、いい反応するねぇー。俺はダイチ・コノエっつうんだ。お前は?」
またもや後ろからの襲撃を受けて変な声を上げてしまった。
パッ
と後ろを見てみると、男らしい顔つきをしたイケメンだった。身長も僕より10cm程度は高くて180cmはありそうだ。
「ぼ、僕はノワール。ノワール・ホワイトだよ。助かったよちょうど周りに話しかけずらくて困ってたところなんだ。」
ピィィィィいィィイイィィィィィ!!!
「静まれ!」
ビクッ
いきなり響いた笛の合図と声にその場に集まっていた周りの皆が静かになる。
「「「「ぐ、軍曹だ……(ボソボソ)」」」」
闘技場放送室から聞こえてくるのは軍曹こと茜先生。極東出身で、名前には漢字が使われることが多いみたいだ、普段こっちではカタカナで通してるらしいが。
「よぉぉし、お前ら今からクラス分け試験をする!試験と言ってもトーナメント戦だ。まぁ、その前にジョブ分けをする。流石に生産ジョブに戦闘ジョブと試合をさせるのはいけないからな。生産ジョブのやつは前もって通達した通りこのクラス分け試験日までに作ってきてもらった物、作品で評価してクラス分けをする。あと、各生産・戦闘ジョブに別れてくれ。ジョブは全部で
・武器or防具生産ジョブ
・魔法具生産ジョブ
・農作物ジョブ
・剣士ジョブ
・魔法剣士ジョブ
・魔法使いジョブ
とある。各ジョブに着いての説明は担当の先生に聞いてくれ。あぁ、別に例えば魔法使いだからといって魔法使い同士で戦えとは言わないぞ?なぜなら、私の所は混合クラス。私の所に来てくれれば生産・戦闘分け無しにトーナメント戦をさしてやろう。だが、授業内容ともに全部同じになるから生産ジョブなどは特にキツイだろう、それでも良いのなら来なさい。」
軍曹……アカネ先生の言葉を聞いて周りの同級生たちが移動し始めた。
「おぉ、始まるな!あぁ、すまねぇあっちの方に行かねぇと。じゃあまた後でな!一緒のクラスになれるといいな!」
僕のジョブも聞かずに行って果たして同じクラスになれるのだろうか……まぁ、行った方向があれだから多分一緒だろう。
◇◆◇◆