第零話 プロローグ
こんにちは!桐名エイジです。
まだまだ未熟な小説しか書けませんが、ぜひ完結まで読んでいただけると幸いです。
南中央王都 都市名:サウザントホール
ここ、千の広場は名前の通り多種様々な、千に迫るかと言うぐらいの仕事場や色々な人達の居場所がある。
そのため、いつもこの王都には沢山の人で溢れ返っていて、人混みが途切れることは夜も滅多にないし、ここ数年の間に人口が万単位で上がっているのだが、いくら人が増えてもここ
♯南中央王都♯
は場所に困ることが絶対にない。
「っと、いきなり言われても分からないよね。じゃあ、まずこの国について順におって話そうか。」
まず、この国は世界最大規模って言うことは知っているだろう?
まぁ、殆どが砂漠地帯なんだけどね。そして、実はこれは外からやって来る人はあんまり知られて無いんだけど、この国の王都は五つあるんだ。
えっ?普通王都はひとつだけなんじゃないかって?
それはね、この国は王政であり民主政でもあるんだよ。詳しく言うと、五つのうち四つ、
♯北中央王都♯
♯東中央王都♯
♯西中央王都♯
そして、ここ
♯南中央王都♯
この四つは王政なんだ。この四ヶ所にいる王様達は自分が納めている場所の民達の声を聞き届ける役割をはたしているんだよ。そして、この国の中心の都市
『四集首都』
ここが四ヶ所の王様たちから聞いた民の声を反映し、この国の発展へと繋げる役割を担っている場所だよ。これで、ひとまずはこの国の特殊な状況についての説明は終わりかな。
で、さっき挙げた中で一番大きい王都がここなんだ。えっ?そんなはずはないだろって?そりゃ、そう思ってしまうよね、何せこの王都だけだもの。
この王都全体を覆う壁があって南全域を移動しているだなんてね。
南全域を移動?無理だろ、と思うだろ?
でもそれが出来てしまうんだよ。何故かっていうとねこの王都、いや、もう塔と言っていいここはつねに成長しているんだもの。
信じられるかい?ここは元は誰も住んでいなかった砂漠の砂に埋もれた小さな塔だったらしいよ?それを王都を四方に分けるってなったときに南の王様になった人がたまたま発見して、南の領地にある特殊な鉱石を使って巨大な魔道具(移動要塞)にしてしまったんだ。それからどんどんこの塔は成長していって今に至る大きさになったんだよ。
そ!し!て!
この塔が魔道具になるきっかけになった特殊な鉱石こそが僕が今売っている奇蹟なんだ!
「と、言うことでおひとつだけでも買ってかない?お嬢さん?」
「へぇー、貴方って詳しいのね!この国のこと。ここに来たときに門兵の人に色々聞いてみたのに、それよりも遥かに詳しいこと知っているのね。年齢も私と同じぐらいに見えるのに。」
「いや、これは結構一般的な話だよ?多分、門兵さんは忙しかったから簡単に説明をしたんだね。」
目の前にいるのは、いかにもお嬢様って感じのオーラがある僕と同い年ぐらいの見た目の女の子だ。姿はスラッとしていて体格やスタイルは抜群に見えるし顔が異常に整っていて控えめに言ってかなりの美少女だ。体格ついてしいて言うと平均より身長が低いことぐらいだろうか。その彼女が、僕が屋台を開いていつもみたいに軌跡を売っていると、
「そんな、なんも役にも立たない石を詐欺まがいな物を売りつけるのはやれてくださらない?」
といきなり、商売に文句をつけてきたためこの奇蹟についての説明この石は魔道具と言われるものの原点で、これ単体でも少し加工すれば十分な魔道具として成り立つ物だと言うことと、さっきの国についての説明を今しがた終えたところだ。
「あと、さっきの無礼は謝るわ。ごめんなさい。なんの役にも立たない石なんていってしまって。」
これは困った。
いくら国が民主政重視の国でも流石に貴族はこの国ではそんなに僕らとたち位置が違う訳じゃないがそこの分け目はきちんとしているし、ましてや、目と前のお嬢様は国外の国の貴族だ(となりに従者がいるから間違いないと思う)、こんな平民に易々と頭を下げて良い訳がない。
と言うか、貴族はいるといっても珍しいのだ。さっきからこんなに目立つ人に頭を下げられていることで、回りの注目を集めまくっている。
「いやいや、全然いいよ!結構、よそから来る人たちにはよくそんなことを言われるから、なれてるんだ。それに、奇蹟はあまり他所では知られてないし、まぁ、実際、魔法の方が便利だしお金も掛からないからね。役に立たないと言っても過言じゃないよ。」
僕がそう言うと、
「そうです!お嬢様様!平民に軽々しく頭を下げるなどしてはいけません!」
護衛のなんチャラさんが目を吊り上げて怒っていた。さっきまでそこのお嬢様に説明していた為、あまり気にしていなかったがよく見るとこっちの人も上質な服を来ていた。普通は、ただの従者ならこんなに上質な服を着ることは無いのだが来ているという事は、うん、悪い予感がしてきたなぁ。
「そんなわけにはいかないわ。無礼を働いてしまったのは私達だもの。ごめんなさい。」
ああ、このままお嬢様に頭を下げさしたままなのはまずいな。
「なら、商品をいくらか商品を買っていただけませんか?それと、貴方は貴族なんですからあまり平民に頭をさげてはいけませんよ?」
そういうと目の前のお嬢様は、まだ納得はいってないようだが顔を上げてくれたが、次の瞬間
「そうはいきませんわ。悪いことをしてしまったら謝るのは普通のことです。あと、お詫びとしてここに並べられているもの全部買いますわ。」
「「はぁ!?」」
「当然ですわ、少しでもこのお店の印象を悪くしてしまったのだもの責任はとるわ。」
こちらとしては儲けるのは願ったり叶ったりなんだけど(一時、商売が出来なくなるからね。)
でも流石に全部買うのは結構高い方だし無理....なはず....だよね?
「流石に全部買うのは無理なんじゃないですか?」
「いいえ、このぐらいなら全部余裕で買えますわよ?」
絶句。
「....」
「じゃ、じゃあ女性に人気のある物だけ全部買うのはどう?肌を乾燥とかから守ったりする奇蹟とかあるから。」
(*´・ω・`)ムー
「それで貴方がいいのなら構わないわ。ぜひ、買わしていただきますわ。」
「僕はノワールって言うんだ。これからもこの店をご利用お願いします。」
僕の提案に乗ったお嬢様は、女性に人気のある奇蹟をありったけ買うと人混みに紛れていった。
うーん
「それにしても焦ったな。この時期に来るってことは、そこに入学するんだろうし。」
しかも、去り際に彼女は僕の耳元で名前を名のって去っていった。
・・・・
「第三大陸・ブルーベルト国第2王女クリス。以後、お見知りおきを。」
へ!?
クスッ
「また、どこかで会えたら宜しくね?」
・・・・
うん、王族だったよ彼女....。
しかも、ほんとにあそこに入学しに来たのならまた、会っちゃうなー。出来ればクラスが違いますようにと祈るしかないか。
◇◆◇◆
第2王女クリス
奇蹟屋の少年から別れた後、クリスは路地裏で
「うぅぅぅ⁄(⁄ ⁄>⁄-⁄<⁄ ⁄)⁄。ドジっちゃったよぉ。」
顔を真っ赤にし、蹲って恥ずかしがっていた。
「ク、クリスお嬢様、大丈夫です!変なお嬢様口調になってはいましたが可愛かったのでセーフです!」
と、従者(護衛)の近衛騎士団最年少で団長いりを果たした彼女がフォローにならないフォローをいれると
「もぉぉ(/ω\*)。全然フォローになってないよ〜。」
普段彼女は、あんな外向きのお嬢様口調をしないが、意気揚々と詐欺商売を辞めさせようと出てったところ見事に勘違いでさっきは外向きの口調が崩れかかっていた。
「クリスお嬢様、正義感が強いのは良いのですがちゃんと確認をとってから行動をした方が良いかと……」
「もう!(●´^`●)。言うのが遅いよ〜、サフラン!」
最後の方なんてやけくそになっていたけど他に失礼な態度とってないかな!?と恥ずかしさとやってしまった感でいっぱいで蹲って恥ずかしがるクリスは、なるほど、小動物を思わせる可愛らしさである。
「(ノω・、)うぅ…。うん。いつまでも恥ずかしがってちゃいけないよね!頑張って部屋から出てまで魔法を学びに来たんだもん。最後までやりきらなくちゃ。」
実はクリスこの前まで引きこもりをしていて殆ど部屋の外に出なかったのだが父親が心配して魔法を学ばしてやると言う口実のもと外に連れ出したのだ。
幸いクリスの魔法適正は王族の中で聖炎属性という過去稀に見る逸材なので千の広場にあると言う、極めて高い才能の持ち主達が集められる、世界最大規模の学園への入学はなんの障害もなく入学出来た。
「それにしても、彼カッコよかったな……。最初は詐欺商売をしてるのかと思ってたからあまり意識しなかったけど結構私好みだったなー。」(◍ ॑꒳ ॑◍)ぼー
そうなのだ。あそこだけ女性の通りが多いから行ってみたところ彼が屋台を出していて、その周りのあちこちに女性がいつ声をかけようかと待ち構えてる様子が多かった。彼は気づいて無いのかも知れないがイケメンだ、それが彼の商売の助けになってるのは本人は分かっていないだろう。たとえ殆どの客が女性だったとしても。
(´・ε・`)ムー
「なんか、面白くない(●´^`●)。でも、彼も私と同じぐらいならあそこの学園に入学とかも有り得るのかな。」
彼はさっきはこの国の歴史について教えてくれたが、普通の人はあそこまで詳しい話を出来る人は少ない。もしかしたらと心を踊らせるクリスだった。
クリスちゃん、小動物っぽくて可愛いですよね。
えっ?作者の好みじゃないかって?そ、そんなわけ、ない、ですよ?:(´◦ω◦`):
すみません。僕の好みです<(_ _)>。
まだまだ話は続くので最後まで読んでいただけると幸いです。
では、次の話でまた会いましょう。