鳶
かすかに聞こえた誰かの悲鳴と
風を切る影のひらめき
唐突に視界に現れ
大きな翼で力強く羽ばたきながら舞い上がる鳶
その逞しい足にまだ温かなパンをつかんで
どこまで飛んでゆくのだろう
巣で待つのは腹をすかせた子供たちか
ともに寄り添い翼を並べるパートナーか
昼ご飯を奪われたあの女子生徒には悪いけれど
焼き立てパンをついばむ想像の中の鳶たちの姿は
これ以上ないくらい私に
命の輝きを、
生き物たちの逞しさを、
感じさせるのだった
かすかに聞こえた誰かの悲鳴と
風を切る影のひらめき
唐突に視界に現れ
大きな翼で力強く羽ばたきながら舞い上がる鳶
その逞しい足にまだ温かなパンをつかんで
どこまで飛んでゆくのだろう
巣で待つのは腹をすかせた子供たちか
ともに寄り添い翼を並べるパートナーか
昼ご飯を奪われたあの女子生徒には悪いけれど
焼き立てパンをついばむ想像の中の鳶たちの姿は
これ以上ないくらい私に
命の輝きを、
生き物たちの逞しさを、
感じさせるのだった
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