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エルフ

ジャックと名乗ったオークが袋から出したのは、木の枝だった。



「は?なんすかこれ?」

 疑問に思う。ただの木の枝やんか。

「えと、これはエルフの住む場所にあるご神木の一部です。エルフはこれをお守り代わりに持つ習慣があるんです」

 まじかよ。

「ジャックさんはこれをあのエルフに渡すために?」

「ええ・・・偶然あのエルフさんと出くわしてしまって・・・すぐに引き返そうとしたんですけど、彼女が一目散に逃げまして・・・茫然としていたところ彼女のポケットからこれが落ちたので渡そうと追いかけてました」

 ワンチャン、オークとエルフの禁断の恋。

「あの、雄たけびは・・・」

 聞いてみるとジャックは照れたのか頬を赤くして、

「恥ずかしながら、やっと追いつけたのが嬉しくて・・・エルフは足が速いですから」

 ジャックさんちょっと可愛く見えたぞ、っべーぞ。

「あー、ジャックさん、それ渡しときましょうか?」

 失礼かな、と思いつつ提案してみる。

「すみません。そうしていただけると助かります。僕だと怖がられますから」

 すると彼は笑いながら木の枝を差し出した。差し出すと「じゃあ僕はこれで」といって去っていった。


 彼は俺たちのイメージとはまったく違うオークだった。オークって言ったら悪いイメージが膨らむ。女とっ捕まえる、出会い頭に他の種族を襲う、とか思ったがどうも違うみたいだ。オークは意外と他の種族との交流を大切にする種族なのかもしれない。

 そう考えるとなぜあのエルフは逃げだしたのか・・・。もとは同じ世界の住人だろうに。というかなんでオークとエルフは・・・ま、今は早く降りるか。もう結構暗いし。





 降りてくるとそこには座り込み顔をうつむかせ肩を震わせる女とそれを励ます新田がいた。なんだろう、イライラする☆



「あ!いた!降りてきましたよ!パメロさん!あいつ大丈夫でしたよ!」

「ぐすっ、う、ふぇぇ?」

 泣いていたのは案の定というか、さっきのエルフだった。

「新田泣かせたん」

「違う!お前がオークに襲われてないか心配してたんだよ!」

「ふぇぇ、無事でよかったですぅぅぅ」

 いつまで泣いてんだこの女。

「エルフさん、これご神木ってやつじゃないんですか?」

 ややこしいことは嫌いだからさっさと本題に入ろう。

「え?あ、あれ!?なんで!?私ちゃんと袋に入れてたはず・・・」

 袋なんて持っt持ってたよコイツ。胸元から出しやがった。男二人の前でやるかこの×××。

「な、ない・・・なんでぇ?」

 エルフは頭に?を浮かべ首を傾げる。こっちが聞きたいわ。そこに入れててどう落とすん。

「考えるのは後ででいいんじゃないですか?(ご神木とかそういうのあんまり触りたくないので)どぞ」

「す、すみません・・・ありがとうございます・・・」

 エルフはご神木を大事そうに袋に入れ、胸元にいれた。やっぱりそこかい。



 そこまでやると新田がちょっと興奮気味に話しかけてくる。こいつホモだっけ。

「なぁ!お前、あのオークどうしたんだよ!襲われたんじゃないのか!?つかなんて降りてくるの遅かったんだよ」

「オークなら気絶してたし、ほら、お前俺とゴミおいて先にエルフさんと行っちゃったし」

 言いながら両手にゴミを抱えて見せる。

「あ、えと、すまん」

「いいよ。こんなとこでエルフと会うなんて無いもんな」

「うっ・・・」

 新田は少し顔が赤くなる。街灯があるから夜でもわかるよやったね!まぁあれだ新田はエルフ大好きだから。フラグとか立てたくなる人だから。

「えと、あの」

「はい?」

 エルフ が 仲間になりたそう に こちら を 見ている。 コマンド?

「どうしました、エルフさん」

「えと、自己紹介が遅れたんですけど、私、パメロといいます。この度は助けていただいてありがとうございました。それで、お礼がいたいのですが・・・」

 あぁ、自己紹介とお礼ね。興味ないから新田に丸投げするか。

「だって新田。俺帰ってやることあるから」

「ふぁっ!?いや、ちょ、お、お前も来いよ!」

「あの、私からも、ぜひお二人に来てほしいのですが・・・」

 二人が俺を見る。

「いえ、俺特に何にもしてないですし。強いて言うならご神木拾ったくらいで」

「ご神木を私に届けて頂いたんです!感謝してもしきれないくらいです!」



 あ、これしつこい奴ばい。さっさと相手の怒らせるか心折らないかんね。こういうときはまず相手の心を不安定にした方がいいとよ。



「そうですね、でも人間の俺からしたら、ご神木っていう名前のただの木の枝を拾っただけです。正直それ燃やしてもよかったですし、そもそも貴女に渡さずに俺が黙ってずっと持っててもよかったんですよ」

「え?」

「おい、お前・・・!」

 新田が眉間にしわを寄せ何か言いかけたが構わず続ける。

「付け加えるなら、何か見返りが欲しくてやったわけでもないんですよ。ただの善意です。善意でやってくれたからこそって言うかもですけど、善意でやったからこそ見返りはいらないんですよ。だってそれが欲しくてやったわけじゃないんですから。ただ『ありがとう』って言って欲しかっただけで。まぁこれも見返りかもしれませんが」

 そこまで言うと新田に胸倉をつかまれた。新田の手が発火している。炎系の魔法を手に付与してるっぽいな。

「お前の言い分聞いてる限りじゃ、パメロさんの善意無駄にするってことじゃないのか?」

 どうしよう、こいつ何言ってんのかわかんなくなっちゃった。あと熱い。

「だから、その善意に対するものは・・・はぁ、もういいや。めんどくせ。手離せよ」

「答えろよ」

「あ”あ”?」

「あ”?」


 そこでやばいと思ったのか、エルフさんが間に割って入ってきた。

「い、いや、すみません!私もちょっと無理やり過ぎたと思います!えと、山田さん!ありがとうございました!えぇと、新田さん!い、行きましょう!」

 エルフは新田の手をつかむとそのまま新田と・・・おそらくエルフの住むとこにいったんだろう。

 やっと帰れる・・・さぁ、帰ろう。


文章ぐっちゃぐちゃですね!ごめんね!

反省はしてるけど後悔はしてないよ!

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