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其の陸拾捌:癒えぬ悼みと脅えの泣き声・肆

最近、 コメディが書けない……

一種のスランプか……?

「凰輝! レナートさん! 来たよ!! 」


ところかわってこちらは青葉ちゃん家の庭にいます

レナートさんと凰輝と共に、 キマイラを迎え撃とうとしていたところです

青葉ちゃん、 紅葉ちゃんたちは昼の怪我が原因で家の中で寝ています

ヤツラの狙いであろう若葉ちゃんはベランダ前に窓を閉めてオトリ+護りやすいように

青葉ちゃんたちの父親、 母親は気絶中

こういうときに頼りにならない……と思ってはいけない


自分たちのものさしで他人を計ることなど言語道断だ

自分と他人は違う。 生まれも、 育った家庭も、 夢も、 記憶も、

それなのになぜ同じものさしで計れろうとする?

絶対にありえない

自分が想像していたよりも大きい人がいる、 小さい人もいる

自分が体験したことのない喜びや悲しみや痛みでさえも、 きっと別のだれかは体験したことがあるのだろう


………ごめん、 話がずれた

とにかく、 今は目の前の問題を片付けることが先決!


『ぐおぉおぉぉおぉぉぉぉおぉぉぉおぉぉおぉおぉ!! 』


雄叫びを上げるキマイラの群れ

だけど、 こっちの戦闘準備も整っている!


「いくよ! 」

「アイアイサー!! 」

「頑張れ」


やけに乗り気じゃない凰輝

ふぅむ、 やっぱりアレ(・・)か……♪

こういう一面があるから凰輝を“恐ろしい”とは感じにくい

え? なんのことだって?






ヒーミーツー♪






「ぐおぉおぉぉおぉぉぉぉおぉぉぉおぉぉおぉおぉ!! 」

「“悪夢の幻影剣(ナイトメア・ファントム・ソード)”!! 」


レナートさんが作り出した紫色の霧が剣と化してキマイラを斬りまくる

斬られたキマイラに傷はないが、 突如倒れ苦しみ悶えだす

恐ろしい技だね……


「ちっ………仕方ない」


凰輝も嫌々ながら戦闘体勢に


「ホイ、 ハイキック」


ダルそうなセリフと共に放たれた蹴りだけど、 その一撃はプロキックボクサーのそれを超える

キマイラの1体がその蹴りで頭蓋骨を砕かれ、 蹴りによって放たれた真空刃が数体のキマイラを両断する


おっと、 のんびり実況解説しているときじゃなかった


「豊華流“竹流”! 」


突っ込んできたキマイラを受け流し、 バランスを崩した所を踵落としで地面に叩きつける

普通の女性の蹴り一発だけでは冥界のヤツラは気絶しない

だが、 私は氣を込めて放った

頭蓋骨を砕くほど恐ろしい一撃ではないけれど、 そいつは脳震盪を起こして動かなくなった


「まだまだ!! “深紅の断罪者(ディープレッド・ジャッジ)”!!! 」


レナートさんが召喚した深紅の穢れた雷が闇夜を貫き、 数体のキマイラを吹き飛ばす

その衝撃波でさらに、 十数体のキマイラが悲鳴を上げて吹き飛んでいく

凄まじい大技に見えるけれど、 彼女は全然疲れた様子を見せない

さすがは400年の時を生きた悪魔だ


「お前邪魔」


一方の凰輝もアッパー+裏拳のコンボで数十体のキマイラを葬りさる

たった18年しか生きてはいないけどね……

さらに凰輝は前蹴りで縦1列のキマイラをまとめて塀に叩きつける

大分倒したはずだ


おっと、 まだまだ来たか


「豊華流“花枯”! 」


氣を込め、 全体重を乗せた肘打ちを迫ってきたキマイラに叩き込む

交差法で威力はさらに上がる

顔面にその一撃を受けたキマイラは大きく仰け反る

その喉元を狙ってもう一度“花枯”を叩き込む

そいつは血ヘドを吐き散らして吹き飛ぶ


「豊華流“椿返(つばきがえし)”! 」


突進して来たキマイラを掴んで1回転

そのままキマイラの群れに投げ返す

投げ返され、 混乱するキマイラの群れ






でも……でも…………






「鬱陶しいな…! 」


数はまだまだ一向に減る気配はない

むしろ、 増え続けている


…………あれ?


「なんか……大きくなってない……? 」

「兄弟か親子かなんかじゃねえか? 」


あっさりと言う凰輝

でも、 そうだとしたらどんだけ大家族なの!? って感じだけどね


「とりあえず……真空拳〜」


めちゃくちゃダルそうに真空の拳を叩き込む

キマイラの群れは身体が円形にはぜ割れる

コワッ! 相変わらずコワッ!!


(プラス)ソニックキック」


蹴りと共に放たれた真空の刃がキマイラの群れを両断していく

う〜む、 相変わらず強い……

でも……やっぱり四神流は一度(・・・・・・・・・・)も使ってない(・・・・・・)

あの悼みはいまだに彼を引きずっているみたいだ


「“ディスカバイト・コーリフィティア・ブリーア”!! 」


レナートさんが召喚し、 握りしめた黒い刃がキマイラを貫く

そのまま他のキマイラを次々斬りつけて打ち倒していく


かくいう私も次々にキマイラを投げ飛ばしていく

もう、 かれこれ50体は倒しているはずだ

レナートさんは私の3倍、 凰輝は彼女の7倍は倒しているはずだ


合計1250体ほど倒したはずだ

塀の前にも琥鈴さんたちがいるはずだが、 彼女たちを乗り越えてくる数がいくらなんでも多すぎる

彼女たちも苦戦してるの……!?


「やっべぇ……! 」

「え……? 」


いきなり呟く凰輝

月はすでに真上に浮かんでいる


…………あ、


「しまった……“今日”だったか……! 」


そう、 明日は、 いやもう今日は






凰輝がなぜか半年に一度、 “女性化”する日だったのだ


……でも、 そんなの正直凰輝には関係ないよね……



神様と私の外伝を書こうか今検討中

(そんなことしているヒマがあったら、 続きを書け)

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