其の陸拾肆:いまさら始める衣替え
色々忙しくて更新遅れた…
そのせいで少々季節外れなネタに…
あ、 作者の服のセンス云々は気にせずに
というか気にしないでお願い
さらに、 後書きで重大発表が
「……さみぃ! 」
「そんな格好してるからだろ」
「凰輝の格好もあんまり違わないよ……」
どうも、 紗です
秋を通り越して、 初冬に入ったかのごとく寒くなってきた今日この頃、 いかがお過ごしでしょうか
フィアは今、 始めて出会ったときと同じ、 タンクトップに短パン
そりゃ寒いよ……
一方、 凰輝は半袖に長ズボン(夏用)
衣替えしなよ、 寒くないの……
「そろそろ衣替えでもするか」
『衣替え? 』
「そろそろしなよ……」
というわけで買い物にレッツゴー
周りはすでにジャンパーやコートを着ている
私もいつもの巫女服ではなくウィンドブレイカーを上下着用
風が入らないから下に厚いものを着れば暖かいんだよねぇ、 これが
雷華ちゃんはフード付きのロングコートを着用
ムダな装飾がないから男物に見える
フィアちゃん、 スチルちゃん、 レナートさんは凰輝や琥鈴さんが貸したコートを着ている
2人とも背はそうとうデカイので無論、 彼らが子供のころに着ていたやつだけど
そのコートを貸した本人たち、 凰輝、 琥鈴さんはいつもの服装にジャケットをはおっているていど
寒くないの?
「お、 ここか」
凰輝がたどり着いたのは“Shine clothes”と書かれた看板を立てる服屋さんだった
少々値は張るがここの店の品物はみんなデザインもよく、 機能性に富んでいる
「ウ〜ッス、 マスターいるかー? 」
「おぉ、 凰輝に琥鈴じゃん久しぶり〜」
「マスター元気か〜? 」
「元気元気」
出てきたのは20代後半の中々かっこいい男性
背は173cm程度、 撫で肩で紅い、 いや橙に近い色の髪は腰よりも長く、 肩あたりで1つに結んでいる
顔は気の強そうな顔だけど、 女性的で一見すると女性に見えなくもない
事実、 雷華ちゃんたちは間違えた
「紗さん、 この女性は誰ですか? 」
「いや…オレは男なんだが…」
『………嘘ぉ!? 』
「…オレってそんなに女に見える…? 」
「見えんじゃねぇか? 俺も最初は間違えた」
軽く傷ついたらしく、 暗い顔をしている
そうそう、 彼の名前は樋村飛人
御年28歳で、 ここ“shine clothes”の店長だ
ちなみに昔は結構喧嘩早くで色々揉め事を起こしたこともあるらしい
私たちは彼を“マスター”と呼んでいる
理由はなんとなく
「ところで凰輝に琥鈴、 今日はなんの用だ? 」
「こいつらに似合う服、 選んでやってくれ」
『あ、 お願いします』
「よろしく♪」
「OK」
マスターは雷華ちゃんたちを引き連れて店の奥へと進んでいく
その間に凰輝と琥鈴さんは各々自分の好きな服を選んでいく
私も新しい服でも選ぼうかな
「紗も服選べば? 色気の欠片もない服着ちゃって
恋人できないよ」
琥鈴さんの言葉に思わず反論する
「ご心配なく、 当分つくる気ありませんから」
「いつかつくりたくてもつくれなくなるよ」
「それもまた人生ですよ
そもそもまわりにいい人いませんし」
「さっきからなに話し合ってんだ? 」
混ざる凰輝
言えるわけないでしょ
と、 琥鈴さんがチェック柄のかわいいスカートを持ってくる
「紗、 これ着てみたら?
きっと似合うよ」
「ごめん、 スカートは嫌いなんだ」
「なんで? 」
「パンツ見えそうでイヤなんですよ
激しい動きとかしたときとかに」
「あぁ〜分かる分かる
格闘マンガでもあるよね、 やけに露出高い女キャラ」
「パンツ見られるのはイヤなくせにどうして見えそうな服を好んで着るんでしょうか? 」
「さぁ? 」
このとき、 まわりの男性諸君(凰輝除く)が物凄く不満かつ、 残念そうな顔をしてた気がしたのはなんで?
お、 雷華ちゃんたちが帰ってきた
「ただいま〜」
「どう? みんな、 着心地は」
「結構いいぜこれが」
「兄貴〜♪似合う〜? 」
「ハイハイ、 似合う似合う」
「少し、 恥ずかしいですね……」
ここで着ているもの解説〜♪
まず、 雷華ちゃん
薄いピンク色のニット帽にニット帽よりやや濃いめピンクのフード付きジャンパー
ジャンパーは少し丈が長く、 ふわふわがついていて見るからに暖かそうだ
ジャンパーの下には白を基調としたトレーナーが
下はややゆったりめのジーパン、 全体的にかわいらしい印象を抱かせる
次にフィアちゃん
黒いロングコートに灰色のセーター
雷華ちゃんと同じ、 ゆったりめのジーパン
カジュアルで雷華ちゃんよりはかっこいい
そしてレナートさん
黒いニット帽にこれまた黒のフード付きのジャンパー、 タートルネックの白いセーター
スカートは普段と変わらない丈で、 赤いラインが入っている程度
ブーツも黒を基調としており、 ヒールがついていて妙に大人っぽい
スタイルがいいから大人っぽさが更に映える
うぅむ、 うらやましい……
最後にスチルちゃん
赤い耳当てに、 赤いジャンパー、 やや赤みがかった灰色のタートルネックのセーター
ジーパンは雷華ちゃんたちとは違い、 すっきりとしている
こちらも大人っぽさを少しは感じるが、 彼女の身長や体格がそれを裏切っている
以上
凰輝や琥鈴さんも衣服を何点か買うようだ
「そんでいくらだ? 」
「73000円だな」
「あ、 1000円札がねぇや
これで釣り銭をくれ」
「……って全部2000円札で払う気か!?
珍しいぞこんな客!! 」
「文句あんのか? 」
「だれが文句あるって言った? 」
喧嘩を売り出す凰輝にこめかみ辺りに青筋を浮かべながら言い返すマスター
爆発寸前
仕方がなく4、 5歩程後ろに下がる
が、 2人は空いている机に肘を乗せると、 手を組み腕相撲を始めた
「死にさらせぇ!!! 」
「断る!! 」
「なんで!? 」
その突っ込みは空しく響いただけだった
腕相撲は結局凰輝が勝った
実は作者、 初めて企画を作りました
タイトルは『鬼にも照明を』
それに伴い、 ケータイサイト『写された聖域』を作りました
興味のある方はどうぞ
参加してくれたらなおうれしいです