其の陸:彼は学校でも容赦なし・後編
ど、 どうも…雷華です…
ぜ、 前回、 凰輝さんに牽牛子なる下剤を盛られ…
…つ、 辛かったぁ…
文句を言ったら…もろドロップキックを喰らいました…うぅ…
今は放課後と言う時間らしいのです
掃除する人、 帰る人、 校内に残ってる人
色々います
凰輝さんは普段速攻で帰るそうですが…
今回は私たちのために校内を回ってくれるそうです
「おう、 凰輝。 珍しいな何でここに? 」
「暇だし、 部活に汗流す奴を嘲笑いにちょっと」
「…喧嘩売ってんのか? 」
「売ってるが何か? 」
…よ、 容赦ないですね…
ここは『空手部』という集団が使っているらしいのです…が
「く、 臭い…」
臭いです。 ものすごい汗の臭いが…ムンムンしすぎです…
「ん? 凰輝なんだ? その子
俺達の愛と友情と青春の汗を臭いとは失礼な」
「雷華だNice! 」
「あ、 ありがとうございます」
よく分からないけど褒められたからよしとしましょう
「貴様等ぁ!! 許さない!!
喰らえぇぇぇぇ!!正拳突っ…! 」
「“桜花正拳”」
ズガァ!! ガガガガガガガ!! ドガァ!!
……………
え〜と…今の音は…桜花正拳というものがさっきの人に当たって…
その人が地面当たりながら吹き飛んで…
壁に当たって壁ごと吹き飛んだ音です
つ、 強い…
「や、 やはり凰輝は空手部には、 入るべきだ…グフ」
「死人だすぞ」
怖すぎます…
空手部の人も丈夫すぎます…
というより桜花正拳って何ですか…?
そんなことを聞く暇もなく私達は空手部を後にしました
次に私達が来たのは『体育館』というところ
ものすごい音がします…
「凰輝くん…何の用? 」
あ、 青葉さん
今の青葉さんはの格好は、 Tシャツに短パン
だけどとても汗をかいていて、 肩で息をしています
凰輝さんがいうには彼女は『女子バスケット部』という部に入っているそうです
「ちょうど良かった…
今、 後輩達が喧嘩してるから止めてくれる?」
あ、 見れば中心辺りで男女が争ってます
「腹に一発ぶちこめばいいだろ」
「凰輝さん!? 何言ってるんですか!? 」
「あの…フィアって娘は? 」
「野球部」
あ〜…
言ってはなかったけど、 フィアはさっき寄った野球部というところで部員達と一緒に『バッティング』という練習をやっています
「という訳で止めて」
「OK」
「決断はやっ!! 」
私の突っ込みを聞かず凰輝さんは後輩達を止めにいきました
「おら。お前等何揉めてるんじゃ」
「あんたには関係ないだろ!! 」
「黙ってて!! 」
「このごみが!! 」
…あれ? 最後の関係なくないですか?
「…Killing times…」
凰輝さぁぁぁぁん!! お、 落ち着いて! 落ち着いて!!
落ち着いてぇぇえぇぇえぇぇぇぇぇ!!!
…あぁ惨劇…
「あぁ楽しかった♪」
フィアはもの凄い満足しているそうです
迎えに来たとき凄い部員達と打ち解けあってましたし
「ほら、帰るぞ」
『あ、は〜い♪』
私達は校門から外へ出る
あ、 今日の夕飯なんだろ…
〜〜一方その頃…〜〜
「彼女に違いない…」
「…よし!! じゃぁ…」
「待て。 焦りは禁物だ」
制止した男は銀髪、 マントを纏い、 少しだけ武装している
そして、 一番注目すべきなのは背中
天使のような翼が三対。 純白の翼ではなく、 漆黒の翼
いわば堕天使…
一方、 制止された女性は黒髪。 そのなかに白い髪が一房ほど
背中の翼は男とは対称的に悪魔のような翼。 色は純白
二人とも姿隠を使い一般人には見えない
「落ち着くんだ。 焦っている奴は必ず失敗する」
「でも…!! 」
「奴等の家を探れば襲撃など容易だ」
「じゃあ…!! 」
「だがあの凰輝という男どうも気になる…
一度調べてみる必要がありそうだ…」
「な、なんで!?
何であんな人間一人にびびる必要があるのさ!? 」
「確認さ…
俺の思い過ごしだといいのだが…」
話は終わりだと言わんばかりに男は逆方向に歩きだす
……だが彼らは気付いていない
作者が彼らを当分使う気はないことを……
「え!? マジ!? 」
マジだ
「? 誰に言ってんだ? 」