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其の肆拾:彼らが思う肝試しとは

ここから、 長編に入ります

現時点で自分の作品の中で一番長い長編です

「……でね、 それを見た彼女たちは2度と生きては帰れなかったんだって…」

「え〜こわ〜い」

「誰から聞いたんだよ。 そんな話」


…あ、 どうも

スチルです。

いつもの補習が終わって、 凰輝さんたちが帰る準備をしていたときにこの話です

本当につまらない怪談ですね。 もし、 みんな死んだのなら誰が言い出したんですか

そういえば、 凰輝さんも紗さんもそんな話はしないですよね


「紗さんの家は神社ですから、 色々な怪談話がありそうですけど…」

「怪談話? それは寺でしょ

……まぁ家には髪が伸び続ける人形が30体くらいはいるけど」

「十分怪談話ものですよ……」

「あ? 怪談と言ったら化け物だろ

ケンタウロスだのサイクロプスだのケルベロスだの」

「いえ、 それはおかしいかと……」


やはり、 2人の感覚は少しおかしいです

でも、 そんな2人も昔は怖い話で盛り上がった時期があったのではないでしょうか

1度聞いてみましょうか


「2人は怪談話で盛り上がった時期はあったんですか? 」

「あぁ、 一応小さい頃にはやったよな

肝試しとか」

「うんうん、 したした。 」

「どんなん? どんなん? 」


興味津々にフィアが尋ねる

私も凄く興味がありましたが、 彼らの次のセリフはまさしく予想外でした


「亡者が(ひそ)むという洞窟(どうくつ)に行ってみたり」

「実際に出たから焦ったよね」

「まぁ、 返り討ちにしたけどな」

「か、 返り討ちに…」

「ど、 どうやって……」

「あとは……あ、 魔界の大冒険も肝試しに入るかな? 」

「入るんじゃね? 」

『………』

「いやぁ、 あのときは実際に魔物に襲われたからビビったよね」

「まぁ、 フルボッコにしてやったがな」

「凰輝さん怖い……」

「あ? 一応紗も関節外したりしてたんだぞ」

「投げ飛ばしたりね」

『…………』


最強カップル。 ココに推参。

この2人は強すぎます

というか……


「魔界に通じる所なんてドコにあるんですか? 」

「ん? あぁ、 家の近所にちょっとね」

「結構近いぞ、 今から行くか? 」

『いえ、 結構です。 』


見事なまでにそろった遠慮の声

声の主は雷華にフィア

お化けや魔物が怖いのでしょうか


「…よし! 明日か明後日くらいに久々に行くか!! 」

『えぇえぇぇえぇぇぇぇえぇぇぇぇぇえぇぇぇえ!? 』


彼女らの真意が伝わったのか伝わっていないのか

凰輝さんの一言に、 驚きと不満の声を上げる2人

……きっと、 彼は彼女らがお化けが苦手なのを悟って、決めたコトでしょう

一応無駄だとは思いますが止めてみましょう


「凰輝さん、 いきなり決めるのもなんなんですからまたいつかの機k「青葉もこいよ、 懐中電灯は各自持参、 今夜集合な」「…分かりました」………」


無駄でした

えぇ無駄でした

無駄でした


……微妙な俳句になっていまいました


凰輝さんはルンルン気分ですし、 紗さんは先に帰りましたし、 青葉さんは携帯を弄っていますし

雷華とフィアは半泣きですし、 レナートはやけに楽しそうだし



少し寂しいな………



ココで私は冥界にいた“ある人物”を思い出す


………“あの人”まだいるのかな…?



ちょっとだけですが、 伏線数箇所あり

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