其の参拾玖:彼らの夏の過ごし方とは
ようやく、 夏休みのお話が書けた…
「こぉんのくっそあっついのに補習なんぞやってられっかぁぁあぁぁぁあぁあぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁ!! 」
「Shut up。 (訳・黙れやこのゴミ野郎が。 )」
〜〜開始早々申し訳ありませんが少々お待ちください〜〜
「ちゃんと補習しろよ」
『ハイ。 了解シマシタ。 』
………どうも、 お久しぶりです。 青葉です
今は夏休みの補習中です
ちなみにさっきの声は突然叫びだした男子生徒に凰輝君が切れて………
……すみません。 これ以上は秘密で
「……ヒマだな」
「…そうですね」
ちなみにただいま補習を受けているのは8人
凰輝君と私、 そして紗さんは補習を受けているわけではなく、 サボる人がいないか見張る役です
私は実は学年で1番賢いんです
だから教える役に選ばれたんだと思います
凰輝君は突然の暴走者への対処役
さっきの行動を見れば分かりましょう
紗さんはそんな凰輝君のストッパー
凰輝君が暴走しないようにする役らしいですけど…
…彼を止めることなど神さえ不可能でしょう
そんな3人を監視役に選んだのは重松先生
もの凄く適役だと思うのは私だけではないはず
「先に言っとくけど…お前ら
もし、 休み明けのテストで欠点とったら……少なくとも2学期は楽に過ごせると思うな♪」
……補習の初めに凰輝君が言った言葉です
彼が言うと冗談には聞こえません
彼も冗談で言っているわけではなさそうです
きっと、 重松先生に頼まれて言ったのでしょう
というわけで、 今のところ補習の出席率はほぼ100%、 素晴らしい
でも、 それに実力が伴うかどうかはその人しだいでしょう
「そういえば最近影薄の姿見ねぇよなぁ」
「アイツ入院したんじゃなかったけ? 」
「え? なんでだよ? 」
「なんでも毒を盛られたって……」
「ハイ! 話は止め! 集中集中! 」
とある2人のボヤキを遮る凰輝君
注意された2人はあわてて課題に集中する
きっと、 原因が自分にあることを自覚しているのでしょう
「彼の辞書に“罪悪感”なんて言葉はないよ…うん。 」
この言葉は紗さん
そんなこと言われても……いえ、 その言葉、 現実感ありすぎです
……ところで……
「影薄って誰? 」
私のボヤキが全員を硬直させた
………私、 なにか変なコト言いましたか?
〜〜一方そのころ…〜〜
「たっく…誰かこいよ」
……ん? おぉ、 俺視点とは
〈………お前誰だよ? by作者〉
……え!? 俺が誰かだって!?
……柿田だよ!
〈……下の名前は? by作者〉
吾郎だろうが!! 自分のキャラクターの名前くらい覚えとけ!!
〈…………………………………………………………………………………………………………………………
あぁ!! どこぞの影薄か!! by作者〉
てぇんめぇぇえぇぇえぇぇぇぇえぇぇぇぇぇえぇぇぇえ!!
こぉんのぉダメ作者ぁあぁぁぁあぁあぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁ!!
なんで俺を思い出すのにそんなにかかるんだ!!
第一俺は影薄じゃねぇ! 柿田吾郎だっつーに!!
〈分かってるよ、 影賀薄吾郎だろ? by作者〉
違うっつぅに!!
「兄貴なにしてるんだ? 」
現れたのは俺の弟、柿田陸
唯一、 最近お見舞いに来てくれる奴だ
「そういや、 さっき受付に兄貴宛になんか届いてたけど」
「お? ケーキか」
「2人で食うか」
「だな」
〜〜西上家〜〜
「レナート、 俺が作ったケーキ知らねぇか? 」
「ん? あぁ、 それなら影薄にあげたよ」
「……あれは、 毒殺y…雷華お仕置き用ケーキだぞ」
『………』
翌日、 影薄の入院が伸びると共に、 その弟も入院したという連絡が入った
警察はただの事故として扱ったらしい
それに異を唱える者もいたが、 その者たちは翌日には警察を辞めたらしい…
西上凰輝……なんて恐ろしい奴…!!