其の弐拾伍:彼女が我が家を訪れた
…こんにちは……レニーです
今回は初めての私視点………
…頑張ろう……
ピンポーン♪
ただいまの位置…凰輝の家の前………
「はい……なんだレニーか」
「…遊びに来た…」
「おぅ♪入れ入れ♪」
やけに楽しそう………
なにか良いことでもあったのかな………?
考えても無駄だからお邪魔します……
……凰輝の家は結構広い
コレなら……あの雷華やフィアとやらも楽に住まわせることが出来ただろうな……
………最近、 新たに2人入ったって聞いたけど……
……この家は5、 6人どころじゃなくて、9 人位は住めそうな気がする………
………私が住んでもいけるかな?
「ジャッジャジャ〜ン♪本日の主役の登場〜♪」
「………あぁあぁぁぁあぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁあぁぁ!! レニーさん!! 」
「た、 助けてぇ〜!! 」
「誰? レニーって…」
………扉を開けるとソコは地獄絵図のような世界でした……
な、 わけなくて……
………いや、 近いんだけど……
………え? どんな状況だって……?
………雷華たち4人が上の物干し竿みたいなのから吊るされていて
その下には熱湯が……
……沸騰しているし…落ちたら熱いこと間違いない…
「レニー、 これ持って」
「…? 分かった……」
…凰輝から渡されたのはハサミ
……一体何をするつもりなんだろう……?
「このロープの束の内、 一本を切れ」
………と、 凰輝が取り出したのは16本近くあるロープの束………その先には雷華たちを結びあげ、 吊るしているロープが……
…………早い話、 繋がっています……
…よく見ればロープもとても張っているし……
「……切ったらどうなるの……? 」
「誰かが熱湯の中へ落下」
『えぇぇえぇぇぇえぇぇえぇぇぇぇぇえぇぇぇえぇぇえぇぇぇえぇぇえぇぇぇぇぇえぇぇぇ!!!! 』
「……やっぱり…」
「やっぱりじゃないですよ!! 助けてください! 」
「…神に祈って……」
「一応神様ですけど!? 」
………そういえばそうだった……
全く神としての特徴がないから忘れていた………
………作者は覚えていた……?
〈ごめん時々忘れる by作者〉
………だよね…
……私はハサミを持ったまま、 どれを切ろうか悩んでいた
う〜ん………どれが当たりだろう………
「あ、 言っとくけど当たりなんてないから
どれかを切れば誰かが落ちる」
『えぇぇえぇぇぇえぇぇえぇぇぇぇぇえぇぇぇえぇぇえぇぇぇえぇぇえぇぇぇぇぇえぇぇぇ!?!? 』
………う〜ん
……これはますます悩むなぁ………
「早くしないと皆落ちるよ」
「………え? …あ…」
……凰輝が指し示した先には、 彼女たちを結びあげていたロープの内の一本らしきものがありました
……途中で火がついたロウソクが結ばれている……
…このままではいずれ燃え尽きて切れてしまう……
……彼の言うこともあながち嘘ではなさそう……
「……よし、 じゃあこれで…」
……私は思いきって、 ロープの内の一本を断ち切った…!
ジョキン! ………ひゅぅぅぅうぅぅぅぅ……ジャッパーン!!
「熱い!! 熱い!! 」
「あちちちちち!! 」
………ありゃま
落ちたのは雷華に大人の女性っぽい悪魔でした
哀れ……
「原因貴女でしょう!? 」
「……何か文句でも……? 」
「イエ、 アリマセン」
……軽く殺気を出して威圧するとアッサリと土下座に移る雷華
うん、 OK
「いやいやいやいや…………」
「…アタシたち一体いつ助け出されるの…? 」
残った2人がぼやく
「ハイ♪落下ぁ〜♪」
ジョキン!!!!
ひゅぅぅうぅぅぅぅ……ぼっちゃぁぁぁん!!
「あぢっ!? あぢぢぢぢぢ!? 」
「!?!?!? 」
哀れ………助かる道はなかったみたいだね……
………あれ? そういえば、 何故この4人は吊るされていたの……?
……………まぁ、 いいや