年下に嫌われたヒト・・・?
何 と も 言 え な い ん で す ね 、 こ の 主 人 公 。 短 編 で す け ど ( あ ま り に も短い 話 と 思 わ れ ま す が ) 、中は 浅くない と は 自分とし て は思っていまする 。もし気が 向き ましたら、私の他 の 作品に手を 出すことを試みて いただければ うれし いで す。
今はもう、あの頃から何年かーー十年は経っただろうか。
煙草を口にくわえて、ぼんやりといつかの回想にふける。
はじめはモノクロな背景しか見えなかったけど、何分か経つと色がつけられはっきりとしてくる。
とある日に、いくつかは分からないけど、少なくとも十歳はしたの少年に会った。
ワタシは、その子の名前は知らず、いつも、『ねえ』から話し始めてたりしていた。
少年はあまりにも小さくて、ワタシの手に頭が収まるくらいな小ささ。
優しくて、少しドジっこで、泣き虫であったりしていた少年だった。
ワタシも名前を少年に教えてもいなく、ちょんちょんと、服の裾を引っ張ったりしたりしてたりして、ワタシに何かを求めているような事を示していた。
ワタシは少年にちょっと、とある日にムカついて、イラついて、嫌悪感さえも覚えたりして、疎遠してみていた。そんな風になるようになったことがある。
だって、あまりにもしつこく、ワタシのことを訊いてきたりして、鬱陶しかったんだもの。
しつこいのが嫌いなのは私が悪いかもしれない。そうなんですよ、ワタシはしつこいのがちょっと嫌いだったんです。でもその日を境に、より嫌いになりましたが。
『好きなものは何?』『何か趣味とかあるの?』『恋人とかいるの?』『どんな人がタイプ?』
当時のワタシは小学四年生で、多分少年はまだ小学校にはまだ入ってなかったと思う。
なのに、そんな質問ばかりを投げてきたのだ。
今思えば、何かテレビのドラマとかから影響を受けてそんなことを言っていたのだろうと思う。言葉の意味を理解していたとは思えない。
ワタシは親に言いつけた。
どこかに引っ越したい。だって、嫌いな子がこの町にいてしつこくてーーウザいから、この町を受け入れたくないから、引っ越したい。
当然のように受け入れてくれた。
そんな理由であろうと認めてくれた。
そして引っ越した。
ワタシはそれから楽な人生とかを感じた。
ああ、楽だ。
幸福だ。
彼のおかげで楽を感じられた。
ーーペンをワタシは机にぽつりと置く。
いったい何を書きたかったんだっけ?
ワタシは、なぜ、こんなことを回想してるんだろう。ていうか、感謝なんて感じていないのに、何でこんなこと書いてるんだろう。
まあいいや、もうこんな時間だし、寝よ。
寝る子は育つって言うでしょ?