98.ショタって?
バスタブに浸かっているヒロシ(小4)とタダシ(小1)。
アカネ(高2)は体を洗っている。
ヒロシがアカネに聞いた。
「姉ちゃん」
「なに?」
「今日、タダシと帰ってくる時さ、たぶん高校生の女子が2人歩いてんだよな」
「ふーん、それで?」
「1人が、俺たちのこと見て、『かわいいね』って」
「へぇー。――それって自慢?」
シャワーで体の泡を流しながらアカネが聞く。。
「そうしたら、もう1人が『あんたショタ?。ヤバくない』って」
「……」
「ショタって何だ? その子たち別に何もしょってなかったけど?」
「ちょっと待っててね」
アカネは、体の泡をシャワーで手早く洗い流すと、バスタブに入ってきた。
「ショタってのはね、まあすごく簡単に言うと、小学生くらいの男の子が好きなことよ」
「じゃあ、俺たちのこと好きだとショタ?」
「そういう場合もあるかもな」
「じゃあ、お姉ちゃんもショタ?」
それまで黙って聞いていたタダシが言った。
「お姉ちゃんは違うわ。小学生の男の子なら誰でもいいってわけじゃないのよ」
アカネはそう言うと、両手でそれぞれヒロシとタダシを抱き寄せた。
「お姉ちゃんが好きな小学生の男の子は、ヒロシとタダシだもーーん」
「やったーー」
アカネの言葉にタダシは大喜び。
ヒロシははにかんで笑った。