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8.もんであげる

 ツヨシ(大2)、ミドリ(小5)、チャコ(年中)で入浴していた。

「ちょっと肩こったかな?」

 体を洗いながらツヨシが言うと、

「あたしがもんであげるーー」

 チャコが後ろから背伸びをしてツヨシの肩をもんでくれようとした。

「あん、とどかないーー」

「お姉ちゃんの、ひざにのっていいよ」

 後ろからミドリが、体を支えてやりながらチャコを自分のひざの上に立たせ、ツヨシの肩に手が届くようにしてやった。

「お兄ちゃん、どう?」

「ああ、ありがとう。いい気持ちだ」

 もみ、もみ、もみ、もみ。

 終わってチャコをおろすミドリ。

 ツヨシが後ろを見ると、ミドリが肩に手をやっている。

「どうしたミドリ?」

「チャコをずっと支えていたら、今度は私が肩こっちゃったみたい」

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