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279.変形、融合、超電攻撃3

 もし、コウジの直感が当たっていれば、ここは慎重に歩を進めなければならない。

「おーい、ダイゴ~~~~!!」

 腰をかがめ、コウジは地面の草むらに向かって呼びかけた。

 耳をすます。

「コウちゃ~~~~~~ん!!」

 小さな声が返ってきた。

 やっぱりだ。

 ファイタスの話では、異世界の地球においてダイゴは物の大きさや形を変える超能力者だったという。

「ここだよーーー」

 草の合間から、小人の姿となったダイゴが顔を出した。

「ダイゴ!」

 地面すれすれに顔を近づけるコウジ。

 ダイゴの身長は10cmほどだ。

 普段のダイゴの身長は95cm。

 約10分の1サイズに縮んだ事になる。

「体を小さくして隠れていたのか……。だから、あのガイチュラカマキリに見つからなかったんだな」

「よく分かんないけど……。隠れなきゃって思ったら、こうなってたの」

 ダイゴはコウジに説明した。

「元の大きさに戻れるのか?」

「うーーん、分かんないけど、やってみる!」

 その言葉が終わるか終わらない内に、ダイゴは元の大きさに戻っていた。

「すごい! すごいぞ、ダイゴ!」

「えへへ」

 コウジの言葉にダイゴは照れた。

「コウちゃん、チャコは?」

 タダシの質問に対しても、コウジは答えを予想していた。

 さきほど、チャコが姿を消した木の所に、コウジ、タダシ、ダイゴは来た。

「チャコ、中にいるんだろ?」

 コウジは、こんこんと木をノックした。

「コウちゃん」

 木の幹に、突如チャコの顔が出現した。

 木の内側から浮き出てきたのだ。

 ファイタスの話では、異世界の地球においてチャコは物と融合する超能力者だったという。

「チャコは木と融合して中に隠れていたんだな」

「あのカマキリから隠れようとしたら、木の中に隠れちゃったの」

「チャコも無事で良かったよ。さ、出ておいで」

 コウジが手を差し伸べると、木の幹の中からチャコの腕が生えた。

 コウジはその手を取り、木の幹の内部からチャコを引っ張り出した。

 今、自分たちを取り巻く状況が大きく変わりつつある事をコウジは感じ始めていた。

「3人とも、とにかくうちに帰ろう。タダシ、チャコ、ダイゴに超能力が目覚めた事はみんなに報告しなくちゃならないし……、それに、アカ姉とアニキの高校がガイチュラに襲われたらしいんだ。何よりその事が心配だからな」


 その夜、兄弟達も予想していたが、ファイタスが志武家にやってきた。

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