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238.ヒロシの休日
俺は志武ヒロシ。
9歳小学4年生。
将来はサッカー選手目指すぞ。
俺もにーにへの土産探すぞ!
ふむふむ、やっぱこのサッカーボールのキーホルダーがいいんじゃないか。
あ、それとも、あっちのサッカーボールがくっついたボールペンは?
いやいや、こっちの……
と、いろいろ店の中を高速移動して探していたら、真似して弟のタダシまで俺を追いかけてきたり、俺の先回りしたりして店の中を動き回り始めた。
そうしたら、俺はアネキ(キイロ)に、タダシはねえね(ミドリ)に捕まっちまったじゃないか!
違うぞ!
別にタダシと走り回ってたんじゃない(いや、走り回ってはいたか)。
真面目ににーにの土産を探していたんだよ(うーん、途中からスピード勝負みたいにはなっていたかも……)。
う、うわあ、やめてくれえ!
俺たちが姉ちゃんたちにされていちばん恥ずかしい「抱っこの刑」だ!
これを町なかでされると超恥ずかしい!
こないだも、アネキにされているところをクラスのみんなに見られて「姉弟なのにラブラブだね」とか、からかわれたばかりだぞ!