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214.ええええーーーーっ!?
体が浮き上がったと思ったのは錯覚だった。
目の位置が上に移動したから、一瞬そう感じたのだ。
正しくは、体が大きくなったのである。
「チャコちゃん! 体が大きくなってるよ」
「ダ、ダイゴだって!」
2人が驚いたのは当然だ。
チャコ(年中)もダイゴ(年少)も、幼児体形から中学生ぐらいの体形に変化してしまったのだから。
「何を大騒ぎしているの?」
チャコとダイゴが騒いでいるのを聞きつけて、キイロ(中2)が部屋に入ってきた。
「きゃ! だ、誰!?」
見たことのない中学生ぐらいの男女2人が、ぴっちぴちの幼児服を着て立っている。
「へ、変質者!?」
キイロは身構えた。
「ち、違うよアネキ」
ダイゴがあわてて叫んだ。
「え……、アネキって……。その服、まさか?」
男女が着ているのは、まぎれもなくダイゴとチャコが着ていた服だ。
大きい体に無理に着ている感じで、破れかけている。
「アネキ、私、チャコだよ」
「僕、ダイゴ」
家中にキイロの驚愕の声が響いた。
「ええええーーーーっ!?」