194.遊園地カップル限定イベント
ツヨシ(大2)は、編集者の人から遊園地のチケットを貰った。
カップル限定イベントの日の招待券を6枚だ。
男女であれば、親子でも兄弟でも可ということなので、男女6人ずつの志武12兄弟へとプレゼントしてくれたのであった。
「――というわけで、今度の週末遊園地に行こうと思うんだが」
「へえー、カップル限定か。じゃあ、私たち2人ずつのカップルに分かれないとね」
ツヨシから受け取ったチケットを眺めながらキイロ(中2)が言った。
「ねーねー、どういう組み合わせで分かれるの?」
チャコ(年中)は興味津々という表情をしている。
「まあ、人混みだから、年齢のバランスを考えてかな……」
「ねんれいのばらんす?」
アカネ(高2)の説明に、ダイゴ(年少)が不思議そうな顔をする。
「たとえば、チャコとダイゴでカップルになったら、何かあった時、困るだろ? 誘拐とかも心配だし……」
「そんなの大丈夫だよ。ね、ダイゴ」
「ね、チャコちゃん」
ハヤト(高1)が説明したが、チャコもダイゴも「そんなのへーき」という顔だ。
「まあまあ……。現実的なのは、こんな感じじゃない?」
アオイが紙に組み合わせを書いた。
ツヨシ ― チャコ
ハヤト ― モモコ
コウジ ― ミドリ
ヒロシ ― キイロ
タダシ ― アカネ
ダイゴ ― アオイ