191.ちゃっかりお菓子
アオイ(大1)は車でドラックストアに買い物に来ていた。
月に1度、日用品を大量に買い込む。
今日は、お供にハヤト(高1)とタダシ(小1)を連れて来ていた。
「えーー、歯みがきに、洗剤に、ティッシュに、トイレットペーパーに、ペットボトルドリンクに……」
メモを見ながらアオイが買い物カゴに品物を入れていく。
「アオ姉、これもこれも」
タダシがお菓子を持って来た。
「お菓子はここでは買いません。戻してらっしゃい」
「えーー。はあい」
残念そうにタダシが戻っていく。
「アオ姉、ボディソープとハンドソープも、そろそろ無いんじゃなかった?」
「あ、そうだった、そうだった。ハヤト、よく覚えていたわね。詰め替え用を買わないと」
「アオ姉、おやつも、そろそろ無いんじゃなかった?」
「あ、そうだった……って、だからタダシ、お菓子は買わないの!」
「じゃあ、バナナは? バナナはおやつに入るんですか?」
「また、古典的な質問を……。しょうがないわね。じゃあ、バナナでも何でも、どれか1つ買ってよし!」
「「やったーー!」」
「え?」
タダシだけかと思ったら、ハヤトもちゃっかりお菓子を持ってきた。