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183.ビニールプールでシャボン玉
夏の暑い日は、庭にビニールプールを出して水を張り、兄姉たちがチャコ(年中)やダイゴ(年少)を遊ばせてやる。
今日はコウジ(中1)が2人を見ていた。
「ねえ、コウちゃん。シャボン玉やりたい」
「僕もやりたいー」
チャコとダイゴにねだられ、コウジはコップに洗剤で液を作り、ストローと共に2人に渡してやった。
ストローの先は、いくつか切れ目を入れて花びらが開いたような形にしてやった。
こうした方が、ふくらませやすい。
「あ、できた、できたー」
「シャボン玉とんだーー」
チャコもダイゴも大喜びだ。
それはいいのだが……。
遊びながら、シャボン液を中にこぼしてしまい、ビニールプールはいつの間にか泡風呂状態に。
「わあー、こりゃあ、風呂入らなきゃだめだな」
コウジは、その後、チャコとダイゴを風呂に入れて体のぬるぬるを流してやったり、ビニールプールを洗って干したりと一苦労だった。