表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

180/340

179.ライバル

「方法は……、同封したチラシのイベントで私たちと共演してください。そうすればお分かりになります。ぜひ、お願いします」

 フューチャー3からの挑戦状メール、最後は上のように結ばれていた。

「これが、あなた方の言う“リベンジ”だったんですね」

 フューチャー3のパル(17歳)と握手しながら、志武パンク(ハヤト)が言った。

「勝手なことをしてごめんなさい。でも、私たちにだって同じことができるんだって、どうしても示したかったの」

 パルが答えた。

「パル……、こう見えて負けずぎらいだからな」

「あら……、ピノだって……、そうでしょ?」

 ピノとポロも言う。

「でもすごいね。2曲目は初公開の新曲だったのに」

 素直にらんぷ(キイロ)は驚いた。

「それは、あなた方も同じでしょ。おんぷちゃんにじゃんぷちゃんがそうだったもの」

 パルが返す。

「それは、モモ……、いや、おんぷとじゃんぷが特別なのさ。俺たち3人は、そこまで無理だ」

 パンクが言った。

「え、そうなのか?」

「意外……」

 ピノとポロが驚く。

「うん、新曲の振り付けだって何度も練習して必死に覚えたんだよ」

「そ、特にヒロ……、キックは覚えが悪いんだもんね」

「ちぇ、アネキだってどっこいだったろ」

 らんぷとキック(ヒロシ)のやり取りを見てパルの表情が緩んだ。

「なんだ……、なんだかちょっとほっとしちゃった」

「「ねーねー、パルちゃん、ピノちゃん、ポロちゃん」」

 おんぷ(モモコ)とじゃんぷ(チャコ)がフューチャー3に話しかけた。

「今日は楽しかったね」

「またいっしょに歌ったり踊ったりしてね」

 パル、ピノ、ポロは、しゃがんで おんぷ と じゃんぷ をぎゅっと抱きしめた。

「こちらこそ。また一緒にやろうね」


 帰りの車中。

「ふーん、そういうことだったのか」

 運転しながら話を聞いたツヨシ(大1)が言った。

「さすがフューチャー3、プロ根性見せてくれたね」

「まあ、俺たちはシロウトの延長みたいなもんだからね」

と、コウジ(中1)とハヤト(高1)。

「今日は楽しかったねモモちゃん」

「うん、またやりたいねチャコ」

 モモコとチャコはすっかりご機嫌。

 フューチャー3やリブリンズのステージの後、イベント会場で走り回って遊んでいたタダシ(小1)とダイゴ(年少)は疲れて眠ってしまっている。

「ライバルがいるって、いいものかもねアオ姉」

「そうだね」

(ライバルか……)

 アカネ(高2)とアオイ(大1)の会話を聞いていて、また新たなアイディアを思いついた、シブリンズのプロデューサー、コウジ(中1)であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ