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139.逆パンダ
「2人ともだいぶ焼けたね」
モモコ(小2)、タダシ(小1)と一緒に入浴している時、2人の体を見てアオイ(大1)が言った。
小学校での何回かの水泳学習を経て、モモコもタダシもだいぶ日焼けしたのだ。
「僕は、海パンの部分以外は、こんなに真っ黒になった」
タダシが、自分の体を姉2人に見せた。
「私は、腕と足だけだな」
モモコは手足を見せる。
女子のスクール水着は胴体部分は隠れるので、肌は白いままだ。
「アオイ姉ちゃんは焼けてないね」
タダシがアオイの白い肌を見て言った。
「大学生になると、水泳の授業もそうそう無いしね」
「僕とこんなに色が違う」
タダシが自分の腕とアオイの体を比較した。
「私とも。どっちが黒いかな?」
モモコが、タダシと腕の黒さを比べた。
「どっちも黒いわよ。それはそうと――」
アオイが、モモコとタダシの顔を見て言った。
「2人とも逆パンダ状態だね」
モモコとタダシは顔も日焼けしているが、目の周りだけ白く残っている。
水泳授業の際ゴーグルを着けているため、目の周りだけ日焼けせずに残っているのだ。




