二話 サイズがタクシーでやって来ました
二話 サイズがタクシーでやって来ました
一時間もしないうちにスマホにメッセージが入り、要はベランダに出た。
公園にいるようなやつよりもスリムなハトに、実れた男と見慣れない服を着たサイズがいる。
まずは見慣れた男のほうだ。鎧を身にまとった金髪の男。
「アックスじゃん!」
後からベランダに出てきてエスパーダは男の名前を呼んだ。タクシーの運転手と来るはずだが、なぜアックスが来たんだろう。彼は確か徒歩の宅配業者だったはずで、ハトのタクシー運転手ではなかったはずだ。
「この子はエスパーダの何なんだ?」
「うーん、友達? かな」
サイズに同意を求めた。するとサイズは不満そうな顔をする。
「友達だよ。だから遊びに来たんでしょ」
「タクシーで?」
「そうだよ」
釈然としない顔をした後、エスパーダはアックスを見る。
アックスは誇らしげに、ハトを指し示す。
「最近ハトを買ったんだ。本業にも使えるし、副業でタクシーも始められるし良い事ずくめさ」
どうやら小人族には営業許可とかはないらしい。堂々と白タクである事を話していた。
「それで、まずはタクシー代を払って欲しいんだが」
「は?」




