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乱世だけど呪いで猫ちゃんにされたので惰眠を貪ります  作者: PYON
第1章 猫になった若殿
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因幡猫丸05

 これでよしっと。

『ようこそ、因幡の国へ。

 自由に立ち入っていいにゃん。

 でも、攻めてきたらダメにゃん』

 最後の立札を立てる。

 これですべての道に立て看板を立てた。

 何をしているかって?

 わかんないけど、猫は縄張り意識が強いのだ。

 

 伊刈の国の離反を許したことで、続々と離反する国が出てきた。

 もう、虎丸が増やした領地はすべてなくなってしまった。

 もとの因幡の国に戻ったのだ。

 これでたくさんの国のことを考えなくてよくなったのだ。

 みんなお昼寝ができるようになるのだ。

 

 もちろん、国の出入りは自由。

 虎丸も楽市楽座とか言って、商人には自由に商売ができるようにしていた。

 ぼくもそれは受け継がせてもらう。

 だって、商人が自由に来れないとおいしいものが入ってこなくなるのだ。

 大名の中には関税をあげて戦費を稼ごうとするのもいるけど、それは逆効果なのだ。

 みんながある程度自由であることで経済は回るのだ。

 経済はみえざる神の手にまかせるのがいいのだ。

 因幡の国の港と城下町はこの日輪の中でも有数の貿易都市となっている。

 貿易がさかんなことで、農業漁業畜産も発展している。

 因幡の国は他の国よりも税金は安い。

 でもみんなが元気なことで、他の国よりも税収は多い。

 それで領主は有事の時の食料備蓄とかが仕事となる。

 虎丸は余裕資金を軍事に回していたんだけど、これからはそんな必要もない。

 税金は国のみんなのために使える。

 それにそんなに大きな額は必要ない。

 他の国のために使う必要もないのだから。


 それにしても虎丸はどうして他の国を攻めたりしていたのだろう?

 因幡の国っていい国だし、国民もいい人ばっかりだ。

 城にはたくさんの仲間がいる。


 虎丸は来るべきときのためって言ってた。

 将来、とんでもない敵が攻めてくるって。

 今、力をつけないと因幡の国は滅びてしまうって言ってた。

 でも、ぼくたち虎丸隊がいる。

 みんながいれば、どんな敵にでも立ち向かうことができるのだ。

 虎丸隊はみんな強いのだ。

 それにみんなが集まることで、その力は倍増するのだ。


 とにかく、この平和な国を守るためにがんばるしかない。

 そのためには。

 たくさんお昼寝をしてたくさん遊ぶのだ。

 ぼくは猫なのだ。

 これは猫にとってすごく大事なことなのだ。

 ぼくは、天守閣の座布団の上に丸まって眠りにつくのだった。



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