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乱世だけど呪いで猫ちゃんにされたので惰眠を貪ります  作者: PYON
第3章 白猫姫の誘拐

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因幡の国忠臣 木島吉嗣05

 術者はお地蔵様に擬態していたのだ。

 木を隠すなら森に。

 お地蔵様を隠すにはお地蔵様の中にってことか。

 それを犬特有の嗅覚で探し出したのだ。

 犬の嗅覚は人間の何千倍ともいわれる。

 その嗅覚の前では人間と石を嗅ぎ分けるなんて簡単なことだろう。

 それにしても犬之進殿はいつの間に斬ったのだろう。


「犬之進の居合はいつ見てもすごいニャン」

 猫丸殿が手をたたく。

 あれは居合だったのだ。

 剣を抜いてすぐに戻すことで間合いを測られないようにする技。

 ただ、見えなかった。

 いつ抜いていつ戻したか。

 このスピードで剣を抜き差しされたら、対処できない。


 忍者のトラップはまやかしが多い。

 この犬之進は、なかなか武器になる。


 道は森の中になる。

 獣道程度しかなく、本当にあっているのか不安になる。

 方向感覚が狂わされるのだ。

 しかし、アニマルたちは迷いもせずに突き進んでいく。

 野生の勘とかいうやつか。

 そういえば野生の動物って森の中でどうやって居場所がわかるんだろうな。  

 もしかしたら、磁力みたいなものを感じているのだろうか。

 でも、都会でも猫はすぐに迷ってしまうんだけどね。


 なんか霧が濃くなってきたな。

 でも、犬之進殿がいるから大丈夫だろう。

 え、犬之進を殿にしてるの?

 それなら先頭は…

 怪力ウサギだ。

 木に当たったらなぎ倒して進んでいる。

 かえって危ないんじゃない?

 第一、本当に道が合っているの?

 なんか、すごい不安になる。


 しばらくして、霧が濃くって一歩先も見えなくなる。

 ってこの霧、なんか匂いがする。

 やばい、この霧の中では犬之進殿の鼻は使えない。


 キィン

 刃物がぶつかる音。

 

「敵襲だにゃん。

 気をつけるにゃん」

 この中で動ける敵がいるのか。

 これはやばい。

 みんな、猫丸殿を囲め!

 わたしはそう言って、猫丸殿の盾となるように殿の前に出るのだった。

 

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