伊賀美忍軍 伊賀美半蔵02
「時代が変わるときには、世界はイレギュラーを生み出すの。
それを克服することによって世界は発展していく。
もし、あなたたちが猫丸を倒したら、忍者の時代になるわ」
「はい、イザナミ様」
「白猫をさらったら、猫丸たちは絶対に来るわ。
そこで猫丸たちを殺してほしいの。
でも、今のあなたたちでは無理。
だから、わたしがあなたたちに祝福を与えるわ。
こんどこそ、猫丸たちを倒せるくらいの祝福をね」
そう言って、女神は我々11人の前で杖を振る。
光が下りてきてわたしたちを包む。
なにか、力がみなぎってくる。
「これでいいわ。
猫丸たちを倒して邪神オオクニヌシの野望を打ち砕いてね」
そう言って女神は消えていく。
我々の時代、忍者の時代か。
そう、わたしたちはどんなに活躍しても表にでることはない。
闇に生き、闇に死ぬのが忍者の宿命。
地獄のような鍛錬で生き残るのは一握り。
そして、一人前になってもその命は軽く使い捨てにされる。
そろそろわたしたちは立ち上がるべきかもしれない。
この報われない立場を脱却するときかもしれない。
そもそも、昔の戦は武力だけで決まっていた。
だが、現在の戦は戦う前にほとんど決まっている。
その差は武ではなく情報がなのだ。
そして、その情報を担っているのが、わたしたち忍者だ。
確かに忍術という武もある。
普通の侍ではわれわれに勝つことはできない。
わたしたちは何日でも闇に潜みチャンスを待つ。
武士道とかいうものはわたしたちに関係ない。
どんな手を使っても殺すだけ。
卑怯といわれようと、結局は勝てばいいのだ。
さて、今回のミッションも完璧にこなそう。
そして猫丸を倒して、忍者の時代を作ろう。
この下剋上の世、わたしたちが日輪の国を治めてもなにも問題はない。
女神の言うように、武士というのは時代遅れのものとなるのだ。
築いてやろう、新しい世を。
築いてやろう、忍者の時代を。
わたしは新しい決意を胸に馬車に戻る。
馬車は決戦の地、伊賀美城に向けて動き出すのだった。




