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乱世だけど呪いで猫ちゃんにされたので惰眠を貪ります  作者: PYON
第2章 不知火天外の野望

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九里の国大名 九里秀平11

「九里七人衆、護れ」

 わたしの前には七人衆が揃う。

 たのもしい奴らだ。

 猫丸殿に滅ぼされた親衛隊は軍の中でも有力御家人中心に構成されていた。

 どっちかっていうと、戦では中心であるわたしの側のほうが安全。

 彼らはエリートではあったが、実戦経験に欠けていた。

 それが、猫丸殿の倒されたおかげで、実力主義の組織構成ができるようになったのだ。


「波良長十郎、参る」

「大豊藤兵衛、お護り申し上げる」

 式神の前に2人が進み出る。

 

 波良は若いが、天才とも言われた剣士。

 そして、大豊は巨漢の槍使い。

 2人とも九里七人衆の中でも武では秀でている。

 残りの5人はわたしを護る。

 

「阿吽よ。こいつらを殺してしまいなさい。

 こいつらを殺せば、因幡は動きます。

 それで奴らを倒したら、不知火の天下統一は成ります。

 そうすれば、魔法使い、陰陽師など魔道のものが重用される世界になるのです。

 いままで軽視されてきた本当の強者の時代になるのです」


「わたしたちは猫丸殿に従うのみだ。

 殿はそんな難しいことは考えない。

 ただ、平和な世界を作ろうとしているのだ。

 わたしはその世界を見てみたい。

 だから、猫丸殿につく」


「そうですか。やはりあなた方は滅ぼすべきです。

 そんな考えかたでは、武士の世は終わりません。

 おまえたち、九里の首を猫丸に送りつけてやるのです」


 波良は剣を抜き、大豊は槍を構える。

 その前に無刀で立つ式神。

 

 その前で構える2人の構えも隙がない。

 波良は羽無殿に大豊は駛馬殿に剣術や槍術を学んでいるのだ。

 彼らには敵わないまでも、そこそこの腕にはなっている。

 九里と因幡を舐めるな。

 それに、これは相手の力を見るいい機会だ。

 たぶん、この天満宮とかいうやつが一番の術者だろう。


 2人の式神は、2メートルを超える背丈、ローブみたいなものを着て、顔には白い仮面をかぶっている。

 白い仮面には隈取のような模様があり、一人は怒っている顔、一人は笑っている顔だ。

 怒りのほうに波良、笑いの方に大豊が行く。


 天満宮は手を上にあげる。

 そのとたん、式神たちは前に出てくる。

 走っているのではなく、空中を滑っているような移動方法だ。

 九里の軍と術師の戦いの火蓋はきられたのであった。


 


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