九里の国大名 九里秀平07
「九里七人衆!」
「はい、ここに」
同時にわたしは次の手をとる。
わたしの前に進み出る7人。
わたしの傍仕え、九里最強の7人だ。
猫丸殿の将棋隊を真似して作ったんだけど、この前烏丸殿と蛙沼殿に親衛隊を倒されてしまい、七人しか集まらなかったのだ。
それでも、将棋隊にはかなわないが、それなりの強者をあつめられたとおもう。
弱点といえば、全員が若いということ、経験値が少ないのだ。
この前の戦いで、九里は若返ることとなった。
猫丸殿をバカにしていた老害が全員隠居することとなったのだ。
それで、しかたなく実力主義で人を選ぶこととなったのだ。
国の運営はなぜか以前よりうまくいっている。
「やつらの中に入って、攪乱せよ」
「御意!」
そう言って、七人衆は散る。
わたしも軍を進める。
先頭に筒井殿の軍、その次に位置するようになる。
他の門からも増援は駆け付け後ろも厚くなっている。
あとは、優勢なら攻め、劣勢なら退く。
真剣には戦わないと副官に伝えてある。
伊刈にも同様。
猫丸殿が天下をとるためには、いずれは戦わなくてはならない敵。
しかし、戦うのは今じゃない。
そろそろ筒井殿が敵前に至るころだ。
さて、不知火はどんな術をつかうのだろうか。
特等席で見物させてもらおう。
まず、仮面の童子が前に出てくる。
「こんなやつら、おいらだけで十分だよ」
童子は、筒井殿の前に出てくる。
それも浮いているような動き方だ。
まるで幽霊のようにふわふわと動く。
「なんだ。子供じゃないか。
みなのもの、すぐに捕えろ」
筒井殿はそう部下に命令をする。
筒井殿の部下が子供を捕えようとする。
童子は鬼ごっこの鬼を避けるように身を躱してつかまらない。
「鞍馬童子、遊ぶな。
こんなやつら、ひねってしまえ」
「はーい、鬼ごっこ楽しかったんだけどな」
鞍馬童子は立ち止まる。
そこに筒井の兵が走る。
兵たちが鞍馬童子に届く前に、地面が盛り上がり兵たちは足元を取られて倒れるのだった。




