エピローグ
「九里の国が因幡にくだりました。
因幡の国の猫丸に九里秀平が降伏しました」
神の国に地上のニュースが届けられる。
「そうか…やっぱり」
オオクニヌシはそう呟く。
「あのバカが九里を討ったんですか。
そんなことありえないでしょう。
因幡の城にはわたしが呪いをかけたんですよ」
ツクヨミはオオクニヌシに弁明する。
「ツクヨミくん。
獣化の呪いをかけられると人間はどうなります?」
「みっともない半獣人になります。
言葉の後ろにニャンとかウサとかつけてしゃべります」
「強さはどうなります?」
「それは…
動物の力を手に入れるのだから、少しは強くなるかもしれません」
「少しどころか。強さは何倍にもなります。
特に猫はまずいです。
同じ大きさなら動物最強かもしれません」
「それでも、あの赤鬼を倒すには不足だと思います」
「君はこの世界をわかっていませんね。
勉強不足です。
日輪の国の強者ランキングをみたことがありますか?」
「それは…」
「1位から20位まで、すべて猫丸将棋隊です。
その一位が猫丸なんです」
「そんな、死んだ虎丸は…」
「100位にも入りません。
赤鬼で200位くらいです。
だから、わたしは猫丸くんが次の覇王だと睨んだのです」
「あの…」
「それを何倍にも強くしてしまうなんて、日輪の世界のパワーバランスが無茶苦茶になってしまいました」
「わたしはどうすれば…」
「しかたありません。
呪いがとけるのは、猫丸君がこの世界を救った時でしたね」
「ええ…」
「私たち神は見守るしかできないのです。
待ちましょう。
猫丸君が世界を救う時を」
「はい…すみません」
女神は、そう返事して下の世界に視線を落とすのだった。




