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乱世だけど呪いで猫ちゃんにされたので惰眠を貪ります  作者: PYON
最終章 邪神スサノオ降臨
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因幡の国忠臣 木島吉嗣24

 スサノオの刀が光をまといはじめる。

 そう、光は闘気を視覚化したものだ。

 若殿の刀も同じ。

 闘気をまとう。

 両者とも刃の長さも太さも倍以上になっている。

 

 今度は猫丸殿から仕掛ける。

 飛び上がって、回転して斬る。

 そう、全体重を刀に乗せる。

 それを簡単に弾き返される。

 そう、刀がまとった闘気はスサノオが上。

 それを猫丸殿が剣技でしのいでいる。

 猫のように予想外の動きで戦っている。

 そう、猫はそうは見えないが優秀なハンターなのだ。

 それも他の動物よりも狩りの成功率が高い。

 それはとんでもない身体能力、忍耐強さのせい。


 猫丸殿の戦いはまるで狩り。

 スサノオの動作は完璧。さすが神。

 一縷の隙もない。それなのにトリッキーな動きでゆさぶる。

 おちょくっているように見せて隙をつこうとする。

 この戦い、どんな剣豪たちの戦いよりも上だ。

 高度な読みあいと高度な剣術。スピード、技、力。

 

 ただどうしても猫丸殿の動きが大きくなる。

 スサノオは迎え撃つほう。

 猫丸殿のほうがスタミナの減りは早い。


 猫丸殿の動きが少し鈍くなる。

 いつの間にか猫丸殿の着物はほころびだらけになっている。

 もう避けるのが精一杯なのだ。


 でも、なぜ誰もでていかないんだ。

 なんの力にもならないけど、わたしが出る。

 すこしでも猫丸殿の盾になってやる。


 その時、わたしの肩に手が置かれる。

 振り返ると猿爺殿。


「助はいらないウキ」


「しかし、このままでは若殿が」


「大丈夫じゃウキ」


「でも、押されてます」


「若殿は遊んでいるだけじゃウキ

 スサノオは前に戦った神に比べたら大した事はないウキ。

 わしらは神に勝ったことがあるんじゃウキキ」

 平手殿はそう言って微笑むのだった。



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