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乱世だけど呪いで猫ちゃんにされたので惰眠を貪ります  作者: PYON
最終章 邪神スサノオ降臨
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因幡の国忠臣 木島吉嗣23

 猫丸殿は正眼に構える。

 そしてスサノオと同じように闘気を放つ。

 闘気は風を起こす。

 スサノオに引けをとらない。


 スサノオは上段に構える。

 そのまま、前に踏み出してくる。

 それをクルンと回転して避ける猫丸殿。

 そういえば、猫丸殿が戦うのを見るのは初めてだ。

 いままで、ほとんど一撃できまっているから、猫丸殿が敵と剣を交えたことはない。

 そのまま、空中から横薙ぎに剣撃をくらわす。

 それはスサノオに受けられる。

 すぐに跳んで離れる若殿。

 追い打ちをかけるように剣を振ってくる。

 その剣を受けて、一回転して剣撃を加える。

 どっちも引かない剣撃の応酬。

 達人の戦いであることはわかる。


 スサノオの剛剣に対し、若殿は自由自在。

 猫のようにしなやかにどんな態勢からも剣を振ってくる。

 しかし、押しているのはスサノオ。

 やはり、地に足をつけた剣はぶれない。

 アクロバットのような打ち合いは続く。


 どちらからでもなく、一度離れる。

 そう、剣を撃つときには息を止める。

 それにすごい集中力が必要。

 そのため、全力で走っているのと同じくらいの無酸素運動となる。

 何分も打ち合えるものではない。


 2人は息を整えながら、次の手を考えているのだろう。


「ヤソガミ様と戦ったというのは嘘ではなさそうだな」


「おまえも今までの神とは違うニャン」


「だが、やはりおまえの力ではヤソガミ様は倒せない。

 それに将棋では玉は成ることができないだろう。

 他のやつらみたいに強くなることはできないというわけだ」


「その通りニャン。

 でも、将棋でも玉は最強の駒だニャン」


「ふん、まあ今のでお前の力はわかった。

 次の攻撃でおまえを倒す。

 それでオオクニヌシを倒しにいこう」


「おまえの力もわかったニャン」

 若殿も同じように言う。

 でも猫ニャンの顔ではなんもわかっていないようにも見えるのだった。

 猫の顔は全然説得力がないのだった。


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