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スタンディング・スペース  作者: 睾善太郎丸
15/16

第14話 実家

一行はラウンジが居たビルを後に、電車を乗り継ぎ、家に向かっていた


慈郎「やっぱし言わんかった良かったな…」


パルム「今になって後悔しとるわ…知ってる部隊やったらともかく、知らん組織やし」


あずき「やっぱり…私ひとりで行けばよかったんじゃ…」


パルム・慈郎「そんなことは出来ん」


慈郎「う〜ん………1回実家帰るか…」


パルム「久々に母ちゃんと父ちゃんに会いたいし…それに今回のこと言いたいし。てか!あずきの事教えたらな!」


慈郎「せやなぁ!あずき!俺らの実家行こか!」


あずき「実家?」


2人は家に戻った後に、実家に行くことにした

パルムは久々といったが、実家に顔を出したのは先週である

今回は色々な事がいっぺんに起こりすぎたのである

疲れた時、行き詰まった時には実家が1番安心し、落ち着くのだ


あずき「お母さんとお父さんか………いいね」


と、あずきは慈郎の顔の方を向き少し微笑んだ


パルム「それに神社も旅行も行きたいなぁ〜

あずき神社わかる?」


あずき「神社………神社…………?うっ」


唐突にあずきが頭を抑え、その場でうずくまった

パルムと慈郎はあずきのことを心配したが、すぐに立ち上がり大丈夫と一言を言いながら笑った


パルム「これは………もしや神社に何かあるんかも!」


慈郎「あながち間違ってないかもしれん

大丈夫か?あずき」


あずき「うん…大丈夫。でもなんか…引っかかる…」


パルム「まさか何気ない一言がヒントになるとは…」


嬉しいのだろうか、少しパルムはニヤリと口角を歪ませた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

3人は一旦家に戻ってから、家事やら仕事の用意をした

その流れの中で、あの事は大森さんにも言うた方がええよなと慈郎は考えた

しかし、精神的疲れと肉体的疲れが同時に襲っていたので、今はとにかく実家に帰りたかった


慈郎達が住んでいるオンボロのガレージ付き一軒家は元々社宅であり、大森から紹介された家である

場所は大阪市O市

実家はS市である


慈郎達は電車を乗り継ぎ、地元のI駅に着き

足取り早く実家に向かった


慈郎「この辺も色々と変わったな」


あずき「そうなの?」


パルム「僕ははじめて来た時から変わってへんからわからんけど、そうらしいで」


現在2025年

慈郎が24の時、つまり2020年の東京オリンピックの年であった

東京オリンピックは閏年に行われるので、毎回もちろんの事盛り上がるのではあるが今回のオリンピック、パラリンピックは少し違っていた


各国から人々が東京にやってきて、オリンピックとパラリンピックを観戦、全ての国を称し讃え、熱く競技をし、閏年にしか体験出来ないであろう時を1秒1秒大切にし、誇りを持っていた

優勝国は…………○○○である

事が起きたのはそのオリンピックが終了したあとの事だった

オリンピックを観戦しに来たもの、競技をしたもの、その他関係者らはその場に留まるように指示をアナウンスで聞いた

自宅にいる人たちにはテレビを通じてその場に留まるようにとの事だった


そしてテレビに映るのはオリンピック会場の場にそぞろに集まる各国全首脳

その場もお茶の間のもちろんの事当然ながらどよめき、驚嘆した

今から何が始まるのかと

マイクを手に取ったのは米首脳トランプ


地球上の全人類に対し、まずは落ち着くように促した


「今回のオリンピックはいつもに増してものすごく盛り上がった。皆さんまずは、お疲れ様だ。熱き勝負を、尊き時間をありがとう」


「落ち着いて聞いて欲しいのだが、皆様も薄々気づいているであろう事である」


「紹介したい者がいる」

そう言うとトランプは総理大臣である阿部にマイクを渡した


「えぇー、トランプさんから受け継ぎ私がお話させてもらいます。来てください、宇宙の友よ」


上空が光だし、眩い光景がみんなの前で輝き出した━━━━


慈郎「そっからや。宇宙人やらなんやらが地球に来て。宇宙貿易だの〜ここに住みたいだの〜言うて…化学も群と上がって色々な場所が改築されていったのは」


パルム「あの長い語り慈郎が喋ってたんか!!!」


慈郎「どういう事や?」


あずき「パルム…そういうのはダメ

そうなんだね…面白いね」


慈郎「話してる間に着いたの」


パルム「やっぱしいいね、実家は」


慈郎たちは実家に着いた



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「へぇ〜、あずきちゃんって言うんやね

よろしくね〜」


「可愛い女の子やのぉ〜」


あずき「はい…よろしくお願いします

えぇと………お名前」


妙子「慈郎の母、妙子って言います」


守蔵「父、守蔵です」


慈郎の両親は笑顔で3人を迎えてくれた

目の前には暖かい食事

やっぱり実家は最高や!!!


パルム「にしても久しぶりやね母ちゃん、父ちゃん」


妙子「そうやねぇ…2週間も会ってへんからねぇ」


守蔵「会っとるやないか」


こんなくだらない会話であっても全員は笑いあった

笑い会えた


これが家族か………とあずきも釣られて笑っていた

そのあずきを見て慈郎は安心した顔をした

そしてウンッッ!!!ウゥウウウゥゥウンン!と咳き込みをし、両親に話をし始めた


慈郎「ところでよ………親父、母ちゃん…めちゃめちゃ大切な話があってよ…実は…」


慈郎は両親にあったこと全てを話した

途中パルムも合いの手を入れながらではあったが、妙子と守蔵は疑いの顔を一切せず、真剣に話を聞いていた

守蔵は途中でタバコを吹かしていた

パルムも吹かしていた


妙子「…………」


守蔵「…………」


慈郎「…………どう思う?」


妙子「………なんかスターウォーズとかスタートレックみたいやねぇ………」


守蔵「そうやなぁ…慈郎はええんかそれで?パルムとあずきちゃんも」


慈郎「嫌です…でもよ、うん………こうなる運命やったとか、そんな気がするぜ」


パルム「僕もやね…」


妙子「怖いことに巻き込まれて、心配なのが第一声やで?でもそれでも慈っちゃんとパルムちゃんがいいってんなら…あずきちゃんも」


守蔵「本来ならば認めたくはない。その爺さんも胡散臭いし、そんな軍みたいなんも聞いたことないし」


守蔵「それでも、行くんか?」


慈郎はパルムの顔を見た

同じタイミングでパルムも慈郎を見た

少しの間があってから慈郎とパルムは口を開いた


パルム・慈郎「「1回行ってみてあかんかったら辞めるわ」」


それを聞くと安心したように守蔵と妙子は微笑んだ

あずきも同時に頷いた

するとあずきは薄いジト目から大きく目を開き、自分達がいる部屋の後ろの部屋にあるベランダのほうを見つめたと思えば急にコタツから出て低い体勢を取った


慈郎「どうした?」


パルム「ん?どったん?」


あずき「何か…………来る!!!!」


守蔵・妙子「???」


その瞬間、外で雷が落ちたような爆弾が爆発したかのような爆音が鳴り響き窓ガラスが割れて破片が次々と襲いかかってきた


パルムとあずきは猛スピードで破片を全て弾き落とし、ベランダから飛び降りた

ちなみにここはマンションの7階である


慈郎「大丈夫か親父母ちゃん!!!!すまん!俺も行ってくるわ!!!」


2人は急なことなのでビックリはしていたが頷いた


パルムとあずきは身体的に問題なく、ベランダから飛び降りたが慈郎はプロテクトスーツもバラバラになって壊れたので階段を降りていった


1階まで降りたら既に先程の爆音の正体がパルムとあずきの2人と対峙していた


ガムシャニド「ほほほほ〜、俺ら小隊が太陽系の侵略にまわっててよかったなぁ〜〜〜、さっそく無線から入ってた例の黒女がいるじゃねぇかぁ〜!!!」


パルム「もう襲ってきたんかよ………!!!」


ガムシャニド「死に行く貴様らの手土産よぉ!!!俺の名前はガムシャニド!!!!!極字聖星帝雲の幹部の1人!!!!お前らァァァイクゾォォォォ!!!!」


散々叫びガムシャニドと名乗る宇宙人は襲いかかってきた


パルムとあずきは戦闘態勢を取り、敵の方を睨みつけ右足を踏み込んだ


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