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プロローグ
〜プロローグ〜
車……というよりは、小さめの潜水艦のようだ
しかし、空を飛ぶ
上部にはスライド式のガラスも存在する
2人乗りではあるが、無理やり入ろうとすれば3人は乗れるだろう
「この星であってるんやろか」
何気ない顔で関西弁を流暢に話すが、瞳は綺麗なスカイブルー、髪は吸い込まれそうなほどに煌びやかなエメラルド
あまりにも見た目からその口調を考えると不釣り合いである
背丈は150cmはあるかないかぐらいだ
その少年が隣にいる全身プロテクター、顔には近未来を感じさせるヘルメットを被っている男に問うた
「多分…やけどな
なんせデータが古いから正直自信はないからなぁ…」
「随分と荒れてるもんね…
でも、さすがにこの星でもプロジェクトのデータバンク塔はあるはずやからそこを目指せばアクセヲリングは手に入るはずやで」
なるほどなと言わんばかりに、その男は軽く頷くと隣の少年と歩き始めた
(ピピピピピピピ…)
少年が持つ機会が突如となり始めた
「こりゃ急いだ方がええわ
絶対に見つけたるぞ……な!慈郎」
「おうよ、いくぜパルム」
彼らの物語は始まったばかりのようなそうでもないような…