III
病院――
「来てもらって悪いね。最近は調子はどうだい?」
「最近は何にもないですね。薬のおかげですよ」
「いや…君に処方してる薬は症状を抑えることしかできてないんだよ。確実に症状は進んでる」
「…そうですか」
「ほんとに悪いと思ってる。病気を治すことができなくて」
「本当に治すことは………できないんですか?」
「………」
………
……
…
『君の症状は症例がない。
ほんとのところ今の薬が本当に症状を抑えているのかもわかっていないんだ』
確実に悪化している――
そうは言われたが今は本当にこの体は病に犯されているのだろうか?
わからない。
今も未来もどうすればいいか……
わからなかった…
………
……
…
自宅―――
「ただいま」
何もない家だ。
あるのはソファと机だけ……
机の上にコンビニで買ってきたおにぎり二個と水を置く。
虚しくはなるがしょうがない。
俺は料理ができないから…
「そういや母さん料理が上手だったな…」
そんな独り言を言いながらおにぎりを食べる。
食後、病院で処方された薬を飲む。
そして、ソファに横になって寝てしまった。
………
……
…
こんな生活をいつまで続けるんだろう……
そう思いながら、シャワーに浴びる。
8時――
少し早いが学校に行く。
………
……
…
学校―――
「一番乗りか………」
教室には誰も居なかった。
それもそうだな…
授業開始は8時40分で、今は8時5分。
「こんなに早く登校するのは先生ぐらいじゃないか」
「天野くん早いねぇ」
後ろから声がした。
「結城先生…」
「いや〜感心感心♪こんなに学校が好きとは」
「いやいや……」
学校はどちらかというと嫌いなので否定する。
「で、進路どうするか決めた?」
「まだ決めてないです…」
「まぁ、昨日の今日だもんね〜」
「…はい」
「でも、うちのクラスで進路決めてないの天野くんだけじゃないから」
「そんな人居るんですか?」
「うん。あと1人神月さんっていう超天才美少女!」
「天才美少女?」
「定期テストで毎回全教科満点なの」
「そんな奴が何で進路決まってないんですか?」
「それがわからないの色々な大学から推薦とかきてるけど全部断わるし」
「へぇ」
「でも、まだ天野くんが編入してから神月さん授業に参加してないから、まだ見たことないんじゃないかな?」
「そうですか」
「私が言うのもあれだけど、神月さん見たら天野くん一目惚れしちゃうんじゃないかな〜♪」
「はぁ…」
「あっ、もうこんな時間!!
じゃあ、私は職員室行って色々しなくちゃならないから」
「はい」
超天才美少女ねぇ……
もしかしてあいつかな?
屋上にでも行ってみるか…
………
……
…
屋上―――
「さすがに居るわけないか」
屋上に来るのは二度目だ
「そういや、あいつあそこにいたな」
扉横のハシゴからあいつがいたところに行ってみる。
――――
綺麗だ―――
朝日が綺麗だった―――
ほんの少ししか高さが違うのに空に手が届きそうだ…
あいつが自分の場所にしたがるわけだ。
「…眠いな」
ここは冬だというのにとても暖かかった。
「開始まで時間あるし少し寝ていくか」
そして目を瞑った……




