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ダンジョンは狩場となるか?

趣味で書き始めました。読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・力技ハーレム。主人公の外道要素の一つとして入れただけなので、途中からほとんど描写が無くなる。


・デスゲームもの。主人公がテキトーに運営。


・スキルとかレベルとか。


・俺tueee、チート能力。


・悪役主人公。前に出る黒幕。


・読みづらい。


・残酷な描写や暴力表現あり。


・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


 深夜、彼らは今沼駅地下通路から小池ビルに足を踏み入れた。

地階の通路から一歩入った所でアプリを起動すると、ダンジョンへの侵入が可能になったメッセージが表示されていた。

侵入を承諾すると、周囲の雰囲気が一変した。景色は変わらないが、全身の皮膚をささくれで刺されたような威圧感を受ける。


「おぉっ!これがダンジョン……」

「おい、独りで―!?」


 走り去る香奈枝を追いかけた信二は、彼女の姿がふっと消えたのを見て言葉を失った。

後ろで晃が唖然として見つめていると、香奈枝が飛び出してくる。いつの間に方向転換したのか、顔がこちらを向いていた。


「お、おい、怪我は…!?」

「あぁ、平気平気。やっぱり出られなかったよ」


 香奈枝は気楽な様子で語る。

ある地点から先に進んだ瞬間、風景が伸び、どこまでも走っても果てが見えなかったそうだ。

しかし、戻るのは一瞬。


「モンスターが潜んでるとかじゃなくて良かったよ~」

「石津…、あまり冷や冷やさせるな」


 3人はばらばらとビルに向かって歩く。

しばらくビル内をうろつき、モンスターを狩るのだ。

それぞれバディを呼び出し、一行は総勢6名になった。スマホの画面に目を落とす信二が、動く者の存在を2人に教える。


「それ、報酬のレーダーっすか?」

「あぁ。人間とバディの区別がつけられるらしい。それと平面にしか表示されないそうだ」


 地下1階には飲食店街の廃墟が広がっていた。

明りが点いているが、それがかえって荒廃と薄暗さを浮かび上がらせる。

香奈枝はシャッターをバディにこじ開けさせ、一番乗りで部屋に入っていく。


「ちょ、勇敢っすね…」

「そう?でもちょっとわくわくしない、こういうの」

「燥ぐな、敵がいるかもしれないのに」

「いいじゃん。ちょっとくらいー、3人固まってればそうそう狙われないでしょ」


 そう口にした直後、モンスターが襲ってきた。


 晃の考えとは違い、遭遇するモンスターの中には人間型が混じっていた。

派手な服装に身を包み、ナイフやヌンチャク、鉄パイプで武装したチンピラ。

野犬や巨大なタランチュラも悍ましいが、人間の姿をしたモンスターはそれとは異なる嫌悪感がある。

豚頭のオークが隊列を組んで廊下の向こうからやってきた時、晃は初めて気分を落ちつける事が出来た。


 しかし、晃には気になる事があった。香奈枝が全く戦闘に参加しないのだ。

香奈枝のバディはマゼンタ色の甲冑に身を包んでおり、武器を装備していない。盾にはなるかも知れないが、バディ同士の戦闘では役に立たないだろう。


「あの、戦わないんですか?」

「…アタシのバディってさ、武器がミサイルランチャーでさ、すごーく場所とるの。こんな所で狭い所で広げられないよ…」

「そんなにデカいんすか?」

「デカいよー、見る?」


 晃は首を左右に振る。

香奈枝は気を悪くした様子を見せず、そのまま愚痴り出した。

近づかれたら手も足も出ないんだから拳銃くらい持たせろだの、街中でミサイルなんか撃てるわけがないだの。

気の利かない運営への不満を垂れる姿は、出来の悪いソフトに苦言を呈するゲーマーそのものだ。


「まー、願いとか無いからさ。シンジと東君にくっついて生き残らせてもらうから、ね?」

「あ、はい。それは勿論」

「頼むよ~。サポートは任せろ!」


 道すがら、香奈枝が不意に訊ねてくる。


「ところでさ、東君ってバディに名前を付けた?」

「名前?」

「そう。名前つけると、バディの姿がちょっと変わるんだよ。ステータスもちょっと上がるし、気が向いたらやってみ?」


 晃は気のない返事をした。

ついでと言わんばかりに、彼女は自分達のバディの名前を口にする。香奈枝のバディはブラックキャット、信二のバディはリベンジ。


 2階に進み、がらんどうのテナントを探索。

そこで劇場跡でアイテムを発見。白い段ボール箱から出てきたのは、格闘武器によるダメージを半減させるカード。

アイテムはプレイヤーは直接触れられず、バディでのみ入手可能のようだ。入手すると同時にストックされ、説明を読む事が出来る。


「これって受け渡しとかできるのかな~?」

「俺はいい。戦闘しないんなら、持ってろ」

「俺もいいかなー」

「本当?悪いねー、2人とも☆」


 人間と蠅を掛け合わせたような化け物に、信二のバディが熱弾を浴びせる。

彼のバディは同調のスキルにより、火炎を飛び道具として扱えるようになったのだ。

それを見やりつつ、晃は尋ねる。


「東さん、プレイヤーとは戦うんですか?」

「…やる気になってる奴はな」


 ぎょっとした晃は二の句を継げなかった。


「俺はこのゲームを停止させるつもりだが、正義感とかで動いているんじゃない。悠一…幼馴染の意趣返しがしたいだけだ。やらなきゃならないときはやるぞ」

「あ、俺は別に…」


 見返してきた信二の眼から、晃は顔を逸らす。それきり話は打ち切られた。

収入はダメージ半減のカード、そして目晦ましに使うのだろう閃光弾、煙幕弾。3人の期待に反してバディのHPを回復させるアイテムは無く、魅了や混乱を治癒する精神安定剤が1つ見つかっただけだ。

晃は煙幕弾と精神安定剤を受け取った。


ありがとうございました。

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