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彼氏が歩けば職質に当たる  作者: 紅井こい
4/8

第四話 職質に遭いやすい人の特徴

 さんざん彼氏からの愚痴をきかされた私はひとつの提案をしてみることにした。

「イメージチェンジしてみようよ!」

「え」

「やっぱり、その暗殺者のような見た目がだめなんだとおもうんだよ」

「え?」

「いや、あの、あんさつ」

「ごめんなさい! 聞こえてました!!涙」



 * * *


 ちなみに職質にあいやすい人の特徴として以下のようなものが挙げられるという。


 徒歩の場合

 ・大きなカバン、リュックを背負っている。

 ・夜中徘徊している。 *

 ・警察官から 目を逸らす。*

 ・警察官を見ると 足早になる。*

 ・ノーネクタイで靴が汚れてる。*

 ・服装に違和感がある。 *

 ・挙動不審。

 ・姿勢が悪く猫背。*

 ・目つきが悪い(視線が鋭い。白目が異常に充血している)。*

 ・酔っぱらっている。*


 車の場合

 ・改造、点検不良、凹みがある車。

 ・型落ち高級車。 カーテンのある車。 仕事用ワゴン。

 ・駐車場内で車内に一人で乗っている。*

 ・パトカーを見ると視線を逸らす。*


 自転車の場合

 ・体格に合っていないサイズの自転車に乗っている。

 ・見た目に無登録そうな自転車。*

 ・無灯火。二人乗り。



「……ああ、うん、彼氏、それは引っかかるよね……」



(*箇所が彼氏の該当部分です)



 * * *


 そういうわけで、イメージチェンジに挑戦してみることになった彼氏。

 とりあえず切れ長な細い目をアイプチで修正してみることにした。

「ぬりぬり……(細いから塗りにくいな)」

「……」

「よしできた!」

「ど、どう?」

「あ、う~ん……」

 どうしよう、三白眼が強調されて、 死神みたいだ。

 デ○ノートを持っている姿が目に浮かぶよ……

「じゃ、じゃあ、次はそのいかにも怪しいクスリをやってそうなひょろい身体をなんとかしようか」

「どうやって?」

「うーん、プロテインを飲むとか?」

「お腹弱いからプロテイン飲むと下すんだよね……」

「……」

 貧弱、貧弱ぅ!!

 どうしよう、無理に筋トレとかさせたら 骨折しそうだし……

「コンタクトを眼鏡にかえてみるとか……」

「こうかな?」

「……」

 ……ああ、だめだ。これ完全に フロント企業を運営してるインテリヤクザだ。

「よ、よし! こうなったらじゃあ、その葬儀会社の関係者みたいな真っ黒い服を変えてみよう!」

 これがもう最終手段だ!

 服装で人間のイメージはだいぶ変わる。

 ここはカジュアルめなジャケットに、無難にデニムを合わせて……

「どう!」

 これは彼氏も自信があるのか、少し得意げにその場でキャットウォークをしてみせた( ネコちゃんのように!)。

「う、 うーん、なんか……」

「どう、どう!?(キラキラした目で)」

「ホストみたい」

「……」

 打つ手なし!


 ……うん、人間は見た目じゃない!



次回:白昼堂々職質される! 彼氏のポケットからでてきたものとは……?!

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