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狼領主のお嬢様  作者: 守野伊音
三章
51/70

51.あなたと私の王城Ⅻ







 昨日歩いたばかりの道を、今日は一人で歩く。私の前には、案内人である王城の付き人がいるだけだ。長く静かな通路は、どれだけ音を殺しても靴音が響く。

 ここは、とても静かだ。昨日のことがあったばかりだから、勿論警備は固く厚くなってはいた。合間合間に立っている衛兵の数が増えているのを横目で見遣る。それでも、人の気配は薄い。誰もが息を殺し、余計な音を立てず、ただただ職務を真っ当せんと背筋を伸ばしている。

 どんなに耳を澄ませても、ころころと転がる笑い声も、どっと上がった慌て声も聞こえない。人がこんなにいるのに、生活の場から完全に切り離された空間だ。






「ライウス領、シャーリー・ヒンス様、お越しです」


 よく通る声と共に開かれる扉を一人で迎える。

 王と一対一の謁見などという機会は、そうそう訪れるものではない。だが、緊張はしなかった。それは以前の経験がある、または王に対して複雑な感情を抱いている、などという理由ではない。

 ここまで送ってくれたカイドと二人の時間より気まずいものはなかったからである。



 お互い気まずいながらも何かは言おうとしていた。けれど口を開く瞬間が重なり合い、先を譲り合った結果再び沈黙が落ちるの繰り返しだ。

 さらに、カイドはとてもひどいのだ。

 私が必死に心を落ち着かせようとしているのに、もうさっきのことは忘れてほしいのに、目が合えば不意に赤くなるのである。目が合っていなくても、その横顔をそっと覗き見れば、急に赤くなるのでどうしようもない。だって、そうなれば私の熱も上がるのは必然だ。ここに来るまでに何度茹だり上がったことか。


 結局、一人で謁見するという、本来ならば緊張感に苛まされる行事で安堵する不可思議な現状に陥ってしまった。





 そんなことを考えながら、王の前で礼をする。今日は謁見といっても玉座の間ではなく通常の部屋だ。勿論、広さ装飾は申し分ない。置いてある家具を見れば生活の場か客間かは分かる。ここは、当たり前だが客間だ。王城の客間らしく国旗が飾り付けられている。


 大きな机の向こうに、王は座っていた。磨き抜かれた机は広く、けれど物はさほど置かれていない。懐かしい光景だ。お父様の机とよく似ている。

 カイドの机はいつも本や書類で物がいっぱいだった。インクもすぐ切れてしまう。もう補充用のインクを最初から部屋に置いておこうとしたこともあったそうだが、そうすると補充も面倒だなとそれごと使い始めてしまい、補充用のインクはそっと隣の部屋に移されたそうだ。道理でカイドの執務室の隣に、補充用のインクが七つも並んでいたわけだと、メイド時代の謎が解けた。


 そんな話を思い出し、穏やかな気持ちになった。ライウスには、私の知らない可愛いらしい思い出が沢山詰まっている。仕様のない話も、可愛らしい話も、おかしな話も、おいしい話も、楽しい話も、皆の笑顔と一緒にいくらだって溢れてくるのだ。何でもないときに彼らから零される木漏れ日のような思い出話を聞くのが、とても楽しみだった。








「よく参った」


 そんな言葉から始まる当たり障りのない前口上を済ませてからが本番だ。

 王は、ゆったりと椅子に座り直した。


「昨晩は大義だった。そなたのおかげで、アジェーレアは怪我も負わずに済んだ」

「王女様の御身が傷つかず、何よりでございます。そのお手伝いが出来ましたこと、光栄でございました」


 騎士や付き人は当然部屋の中にいる。けれど私と王は一対一。使用人は家具と同じだ。彼らもそう振る舞う。それが正しい貴族の形だと誰もが知っている。だからこの部屋は、何人もの人間が存在するのに、酷く静かだ。





「そなたには、何か礼をせねばなるまいな。褒美を与えよう。何でも望みを言うがよい」


 予想通りの内容に、そっと視線を伏せる。その様子が悩んでいると取られたのだろう。王は補足を私へ与えた。


「カイド・ファルアにも褒美を与えた。奴め、遠慮もせずライウスへの便宜を多数もぎ取っていきおったわ。だからそなたも気遣いなぞ不要ぞ。ライウスへの土産は既にカイド・ファルアに与えておる。そなたはそなたの望みが言うがよい」


 元々私は、政の駆け引きを学んでいなかった。そして現状のライウスにおいて、褒美として要求するだけの不足分も把握していない。それは恐らく王もご存じだ。少し調べれば私の生い立ちなどすぐに分かるだろう。政における実務経験がないことも、またそういった人に師事していなかったことも王は知っているはずだ。

 けれど、その上で補足分を述べ、重ねて理解を促す。この人の甘さとも優しさとも呼べる、王と個人の境目のような中途半端な部分が、私は好きだった。

 だから懐いた。たとえいまその心がしくしく痛んでも、好きだった事実は変わらない。





「では、恐れながら一つお願いしても宜しいでしょうか」

「無論だ」


 王は鷹揚に頷く。顔を上げ、王を見つめる。


「ライウスへの便宜を除くのであれば」


 前置き、告げる。


「カイド様との結婚の許しをくださいますよう、お願い申し上げます」


 王は、軽く目を見張った。



 この方は昨日、私とカイドに言葉を掛けてくださった。結婚について反対することはなく、カイドへは少しからかうような素振りさえ見せた。

 けれど、結婚を許可するとは一言も言わなかった。

 勿論書面に残すこともしていない。口約束は肩書きのない、尚且つ親しく信頼のある付き合いでのみ有効だ。それなのにその口約束すらされていない。王、ライウス領主、その肩書きを背負った状態で行われた謁見で、その無意味さを分からないほど私は世間知らずではない。

 畜生にも劣る頭脳しかなかった馬鹿な女は、そんな己のことすら分かっていなかった。そうして死んだ。だから私はいま、己をそういう女だと分かっている。分かっているから、考えられることもあった。

 私の愚かさ醜悪さ、貴族の狡さに姑息さ。肩書きと個人。それらを少しでも分かった上で、この人と対峙することが出来てよかった。


「私などではあの方に釣り合わないことは重々承知しております。ですが、国王陛下、どうかお許しを。私は、身の程知らずにも、あの方と共にライウスを支えていきたいと願ってしまいました。後ろ盾も家も何も持たない私ではございますが、その気持ちに偽りはございません。……お願い致します、国王陛下。私にあの方を隣で支える許しを、頂けませんか」


 人差し指と中指を握りしめたまま、深く頭を下げる。

 この方がただの親戚のおじ様だったのであれば、カイドとの結婚を喜んでくれただろうか。ただただ純粋に祝福してくれただろうか。幸せになるんだよと、微笑んでくれただろうか。


「あの方と、生きていきたいのです」


 そんなことばかりが頭を過る。分かっていても割り切ることが難しいだなんて、昔の私は知らなかった。割り切れないものは納得のいかないものばかりだと愚かにも信じていた。

 けれど今は、分かっていても許せない。分かっていてもやるせない。分かっていても、悲しくて仕方がない。そんなことが沢山あると知っている。理解と感情は同義ではないのだと、一度の死を得てようやく私は理解した。

 それなのに慣れない。沢山経験したのにいつまで経っても慣れることがない痛みは、私の未熟さ故か弱さ故か。




「顔を上げるがよい」


 指を握りしめたまま頭を下げ続ける私に、王はそう言った。ゆっくりと頭を上げ、背筋を伸ばす。胸は張り続けず、けれど決して身体の中心はずらさない。まっすぐに立つことは、貴族の心得として一番最初に学ぶことだ。

 心がどれだけ千々に乱れようと、どんなに惑い、迷い、無様に砕け散ろうと、貴族であるのなら背を伸ばしなさい。そう習った。誰よりも領主として相応しくなかった人から教わった、その姿勢を崩さない。


 心で何を思っていようと顔に出さない。それどころか、心乱れることなどあってはならないとさえ言われることもある。人間相手に無理を言うと思うと同時に、感情が弱みとなればつけ込まれると理解してしまっている自分もいた。


 だけど今は、ライウスは関係なくシャーリー・ヒンスとしての望みを聞かれたのならば、答えは一つしかない。

 王は、私を見て小さく笑った。


「……カイド・ファルアも、同じ事を言いおった。カイド・ファルア個人として望みたいことは、そなたとの結婚の許し以外ないとな」


 思ってもいなかったことを言われ、目を丸くすることは許されるだろうか。

 あの人が、ライウスの奴隷とさえ言われていたあの人が、個人としての願いを口にしてくれたのか。それも、私とのことを、王に願ってくれたのか。


「カイド……」


 熱い胸に滲むものは、喜びだけではない。泣き出したいような歓喜と切なさと、恋しさと愛おしさが湧き上がる。

 望んでほしい。己の心に浮かんだ望みを一つ残らず伝えてほしい。私はそれを叶えたい。それが何でも、どれだけの数があろうと、全て叶えて彼の前に差し出したい。

 あの彼が望んでくれたのだ。口に出してまで望んでくれたことが、私との結婚の許しだという。

 どうしよう。今すぐ、カイドに会いたい。走り出してしまいたい衝動を必死に押さえる。







「まさかあの男が、ライウスの利益と関係ない場所で結婚を選ぶとは思わなんだ」


 平坦だった王の声に、感情が混ざった。


「シャーリー・ヒンス。あの男と添い遂げる覚悟はあるのか? あの男は、今は大人しいものだが、一度動乱が起きればその通り名のように猛獣と化す。そんな男と、終生添い遂げる覚悟を持って、私に発言しているのであろうな?」

「失礼ながら陛下、その覚悟がなければ、私はまず王城にすら訪れてはいないでしょう」


 猛獣か否かの協議は措いておくにしても、あの人の力は身に染みて分かっていった。


 首が断たれた瞬間を覚えている。重たい刃が通り過ぎる一瞬の永遠を、覚えている。それを齎した気高い人を、彼が振り下ろした右手を、いつまでだって覚えている。

 あの瞬間、彼が抱いていたであろう感情を、私は想像することしか出来ないけれど。




「獣と呼ばれてなお、その力を守護と庇護の為に使うあの方を敬愛すれど、恐れる理由はどこにもございません。あの方のお立場も、存じ上げております。それを分け合いたいと望めるほど、私は己を信頼しておりません。ですが、ライウスという重い責を担う彼にとって、ほんの少しでも慰めになることが出来るのなら、私は心から嬉しく思います……私は、世界の誰よりも私の価値を信じられません。けれど、そんな私を欲してくれたあの方に報える存在になりたいと願う自分だけは、嫌いではないのです」


 王は黙って私の話を聞いていた。

 王と王妃様も、本当に仲睦まじいご夫婦だった。幼い頃より許嫁として定められていた二人だけれど、きちんと恋をして、真っ当な積み重ねを得て結婚したのだと、恥ずかしそうに語ってくださった王妃様を思い出す。


 お身体の弱い方だった。幼少の頃より、ベッドから抜け出せなくなることが多々あるほどに。それでも血筋やお立場から、王の正妃となることが定められていた。

 好きな人と結婚する幸せと、跡継ぎの問題に板挟みになっていたことも、知っている。子を産めば、身体が保たないと侍医は言った。それでも王妃である以上子は必要だと責める周囲の声に、王妃は身体を悪くし、ある日王は外で子を作ってきた。王妃と長く話し合った末の結果だと、後で聞いた。

 間違っても王妃の座を脅かさない地位の、互いに割り切った関係として生まれた子どもがマーシュ様だ。


 王妃も引き取ったマーシュ様をそれは大切に愛した。けれど、やはり、好いた男との子を欲してしまった。幼いマーシュ様を慈しめば慈しむほど、思いが通じ合った人との子が欲しいと、願ってしまったのだ。そこにはきっと、子を産まぬ王妃よりも子を産む側室をとの声が続いていた事情も、あったのだろうけれど。


 そうしてアジェーレア様が生まれて数年後、王妃は亡くなった。晩年は、ベッドから起き上がることはほとんど出来なくなっていた。






「あの方と繋がっていたいと願う理由が責務でなく恋であるのなら、こんなに幸福なことがあるでしょうか」


 この先、どんなことが待ち受けていようとも。

 きっと、かつてのあなた方がそうであったように。




 この王が、現在幸せであるかどうかは分からない。王妃は亡くなり、彼の元には二人の子どもがいる。

 他の方法はなかったのか。その選択に間違いはなかったのか。愚かではなかったのか。全ての選択に胸を張って正しかったといえるのか。そんなことは端からでは分からない。

 正しさの基準を、世間を言い訳にした自分にしか置かない人には尚更分かるはずもなく、また理解しようともしないだろう。


 彼らがその時何を思い、何を決意し、何を失う覚悟をして行動したかなんて、彼らにしか分からない。誰もが合理性だけで生きているわけではない。理性的に合理的に生きていれば幸せになれるとは限らず、また幸せになれないとも限らない。

 彼らは己の望みのために足掻き、もがき、選択した。王として王妃として選択が限られる中、その立場であるがゆえに他者から当てはめられた人物像から外れぬ範囲を模索し、男として女として許容できる術を探り、願った望みを叶えようとした。選び、現在を迎えた。

 そこにどんな過ちがあり、後悔があり、そしてどんな納得があるかなんて、他者が計る必要はない。それは彼らだけが知っていればいいことであり、また彼らだけが答えを持つ。他者からの分析は、野暮で無粋で、余計なお世話だろう。




 王は小さく息を吐いた。しかし、その息を吐く前に要した時間は、息の小ささには見合わず、とても長いものだった。


「シャーリー・ヒンス」

「はい」

「そなたとカイド・ファルアの結婚を許可しよう」


 机に置かれていた薄く黒い表紙を開き、そこに署名を入れていく。

 無言でペンの持ち手を向けられて、慌てて近寄って一言断りペンを受け取る。そこには既に、カイドの名が記されていた。そして、その上に記されたばかりでまだインクが乾いていない、王の名が鎮座している。


「フィリアラ国王の名で許可を与える。誰も、これを覆すことは罷りならん」

「あ、ありがとうございます、陛下!」


 カイドの名の下に、自分の名を記す。


 シャーリー・ヒンス。


 この名に馴染んだのはいつからだろう。この名を呼ばれる度に、罪名を読み上げられているような気がしていたことは、誰にも話していない。

 それに、少し昔の話である。今はもう、そんな風には感じていない。むしろ、私より以前の私を知る彼らのほうが気にしているのではないかと思う。


 アジェーレア様は自分の名を呼ぶ人は少ないと言っていた。事情は違うが、私も似たようなものだ。けれど、ジャスミンやサムアが当たり前のように呼んでくれるこの名は、彼らの声で呼ばれると、まるでこの世の幸いを集めた光のように思えた。


『シャーリー、大好きだよ!』


 そう満面の笑顔で伝えてくれるジャスミンを。


『シャーリー、これやるよ』


 そう言って、少し不格好になったからと食堂で貰った焼き菓子を分けてくれるサムアを。


『シャーリー』

『シャーリー』

『シャーリー』


 この名を呼んだ人々がくれたものは、以前では決して与えられることのなかった尊いものだと、知っている。勿論、私をお嬢様と呼ぶ彼らの存在も、彼らがこの名を呼んでくれたときの喜びも。




 同じ内容が記された二枚の書類に名前を記す。王は、それを見て少し目を細めた。


「陛下、心より感謝致します。私はずっとあの方と……彼と共に歩むことを、誰かに許してほしかった」


 誰かに、あなたに、許してほしかった。出来るなら、祝福してほしかった。家族に、あなたと王妃様に、おめでとうと、よかったねと、言ってほしかった。正当な手続きを得た上で、許可がほしかった。一度、家を捨てる覚悟をしていたからこそ、ほしかったのだ。


「…………シャーリー・ヒンス」

「はい」

「そなたは今、幸福であるか」


 ゆっくりと紡がれた問いに、同じほど緩やかな笑みを返す。

 失礼だろうかとの思いが頭の端を過る。ああ、けれど、笑みを咎めるような方ではなかった。そう、思い出す。相手の身分に限らず、幸いに浮かべた笑みを咎めるような無粋なまねをするどころか、共に祝福してくれる方だった。


「はい」


 私が貧困な想像力で思い描ける幸福を、何段階も積み重ねて色づけたような幸福が、この世にはある。そんな、夢ですら見たことがないほどの幸福が、現実の物として私の前に現れた。


 子ども達がころころと笑いながら楽しそうに踊っている。私を見て、嬉しそうに名を呼び、手を振ってくれる。沢山の人がお腹いっぱいになって満足そうに笑い、統一感のない音の外れた音楽が人々の笑い声で完成する。私の大切な人が、大事な家族と一緒に食事を取ってくるくる表情を変えている。


 そんな彼らを、少し離れた場所から、恋しい人と並んで見た。二度と触れることはないだろうと思っていた温もりを当たり前のように与えられ、気恥ずかしさとほんの少しの困惑で見上げた先の、穏やかな笑みを、覚えている。


 穏やかで騒がしく、温かで心地よく、少し気恥ずかしい幸福を不意に思い出しては、泣き出したくなった。けれど涙で流してしまいたくないと思えば、自然と口元は緩やかに笑んだ。作らなくとも自然と湧き上がる笑みは、そのとき既に抱いていた幸せに、更なる幸せを与えてくれた。


「目眩がするほどに」


 王は僅かに目を見張り、穏やかに細める。


「我が子ども達にも、そなたらのように思える相手と出会ってもらいたいものだ」


 そう静かに呟いた声はまるで昔聞いた、王のおじ様のようだった。










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「今」幸せか、指を握りしめる癖、王も気づいてるのかな
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