第七章、第八章 あらすじ
髑髏の顎と呼ばれる大陸の最東端を後にした一行はラーミラと別れて西進し、モルドが管理者を務める礼拝堂を目指した。ここで一行は、北方独立国群で独自の地位を保っていたシネラリアが大聖堂に屈したことを知らされる。シネラリアは娯楽都市オラデルヘルの後ろ盾とみなされており、一行はオラデルヘルが戦乱に巻き込まれないうちに遺跡の調査をすることに決めた。だが出発前に、無理が祟ってリリィが倒れてしまう。コアはクロムを連れて先行することとなり、一行は二手に分かれることにしたのであった。
先発したコアとクロムはオラデルヘルに行く前に大聖堂の本拠地がある神山に立ち寄った。その目的は大聖堂が保有する特殊な移動手段(『列車』と呼ばれている)の見物であったが、コアはここで思わぬ人物と邂逅を果たす。オラデルヘルの主人に従事する辰巳がシネラリアを売ったことを知ったコアは列車見物を中止し、オラデルヘルに向かったのだった。
一方、礼拝堂に残っていたマイルもリリィの回復を待ってからオラデルヘルに向かった。オラデルヘル傘下の娼婦街であるネオンに辿り着いたマイルとリリィは、ここで辰巳がオラデルヘルを裏切ったことを知る。しかし、辰巳がシネラリアを売ったのには怨恨に根差した理由があった。辰巳の処置はオラデルヘルの主人であるライトハウスに任せることにし、合流した一行はオラデルヘルにある遺跡の調査に向かった。
遺跡の調査を終えてオラデルヘルに戻った一行は、西の大国フリングスから軍が出たという知らせを耳にした。遺跡を見せてもらった礼にとコアは参戦することになり、リリィ、マイル、クロムの三人は急いでオラデルヘルを後にする。こうして一行は愚者に関する情報を何も得られないままオラデルヘルを離れたのであった。
髑髏の右目と称されるポードレール湖に浮かぶ娯楽都市オラデルヘルを後にした一行は、マイルの発案により西の大国フリングスに潜入した。この地で一行は、東の大国大聖堂の属国である赤月帝国の英雄と対面を果たす。一行がフリングスを訪れた目的は赤月帝国の英雄であるサイゲートから愚者の情報を引き出すためであったが、サイゲートは一行がすでに有している情報以上のことは知らず、愚者の調査は今回も徒労に終わったのであった。
フリングスに滞在している一行の元に、褐色の肌をした青年が来訪した。アドリアーノという名の青年は大聖堂の軍事責任者であるヴァイスの配下であり、彼はコアの命を奪うべくやってきた刺客だった。ここで、アドリアーノとコアの諍いに巻き込まれた耒(マイルの同胞)が片腕を失うというアクシデントが起こる。コアが原因で負傷した耒を放置しておくわけにもいかず、一行はマイルや耒の故郷であるビルへと赴くことになるのである。ビルは古いしきたりを重要視している小さな村であり、耒の受け入れはすんなりとはいかなかった。しかし悶着の末に和解が成立し、一行はビルに一泊したのち再び愚者の情報を求めて旅に出たのであった。




