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男なら一国一城の主を目指さなきゃね  作者: 三度笠
第三部 領主時代 -青年期~成年期-

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第二百八十一話 百鬼夜行 7

7451年4月5日


 そろそろ日付も変わろうかという夜更け。


 ロボトニー伯爵が率いる別働隊は、足音一つ立てぬままにギルゼンの耕作地を横断していく。

 尤も、現在ギルゼンの耕作地では主力の小麦が芽を出し始めたばかりであり、まだ細く柔らかい茎はたとえ乱暴に踏みつけられたとしても音など立てはしない。


 伯爵に従う五人の騎士は元々ロボトニー伯爵家の騎士団員であり、伯爵自身の護衛も兼ねていたために白兵戦技は元より、クロスボウ射撃や魔術に長けた者ばかりで構成されている。

 勿論そうでない者も居たのだが、彼らは水晶球が使われる前に戦死してしまっていた。


 副月のネイタリこそ弦月近くまで膨らんでいるが主月のカルタリは新月の二日前であるからか、月明かりは充分とは言えない。

 まして、ギルゼンの街区には大規模なアンデッド被害の対策のために出兵されたガソレイン子爵騎士団が駐屯しており、市街の各所に篝火が焚かれている。

 その御蔭で市街地に余程近づかねば、騎士団が彼らの接近を感知することなど無理な相談であった。


 伯爵達は誰にも見咎められないまま、市街地を取り囲む柵に取り付いた。

 柵は数m置きに立てられた柱のように太くて丈夫な杭に、高さ五〇㎝程の横長の板を何枚も打ち付けたものだ。


 柵板は至近距離からのクロスボウ射撃ですら貫通は難しいだろう程に厚い。


 高さは目算で三m強にも達し、道具なしで超えることは難しいだろう。


 上下に重なる柵板と柵板の間には隙間が空いておらずぴったりとくっついているが、他と比べて少し高さの低い柵板が混ぜられているのか、高さ五㎝程の隙間が空いている部分もある。


 これは弓の射撃孔でもあるし、柵外に対する監視窓としても機能する。


 また、隙間にはだいたい五㎝間隔で外面すれすれに牢の格子のように釘のような棒が打ち込まれており、足場に出来る程の幅や奥行きはない。

 流石に小人族ハーフリングの幼児くらいでないと足場にすらならない。


 たまに隙間の高さが板一枚分異なって作られているのは、中に籠もる兵士の体格差を考慮したものであろうか?


(よし、ここからやる。) (そなたはタイミン) (グを間違うなよ?)


 伯爵に声を掛けられた騎士は小さく頷いて伯爵の隣に進み出た。

 彼は伯爵の騎士団内でも元々魔術を得意とする者である。

 デーバス王国で金杯の称号を賜る伯爵の薫陶の賜物か、小国でなら宮廷魔術師が務まる程度の腕を誇っている。


(そなたは先鋒だ。) (手はず通りにな)


 別の騎士が一人、命じられて伯爵の右脇に控えた。

 彼は襲撃時にミマイルを押さえつけた男で、特に白兵戦技に秀でた者だ。

 先陣を切るに相応しい実力を持っていた。


(そしてそなたらは周囲) (の監視をしっかりと) (頼むぞ)


 伯爵は残りの騎士達にも命じ、薄い笑みを浮かべる。


 つい先日まではプライドと根性だけで年を食って鈍った体に鞭を打って動いていたのだが、今は全く疲れ知らずに動き続けられるのだ。

 思い込みではない証拠に、白鳳騎士団に所属していた若い頃よりもずっと素早く敏捷に、且つ力強く、無限とも思える底無しの体力で動けるようになっている。


 確かに偽りの生かもしれないが、ここ数年体力の衰えを実感していた彼にとってこんなに嬉しい事はなかった。

 まるで下級軍人のやるような仕事にも拘わらず、何の不満も、いや、若い頃以上に思い通りに動く体を試す意味を得たかのように嬉しさすら感じていた。


――惜しむらくは飲食や睡眠、加えてあちらの方の欲も一緒に消え去ったことよな……だが、これはこれで悪くない。むしろ清々しく感じられるくらいだ。


 笑みを消し、血の気が失せて青白くなった右手を柵板の一つに押し当て目を閉じた。


 そのまま一分近くの時が経過する。


 時折、柵の内側のかなり離れたところで焚かれている篝火にべられた木がはぜる音が小さく聞こえてくるだけで、周囲には何名もいるのに呼吸音一つしない。


 伯爵が目を開くと同時に脇に立っていた騎士が一つの魔術を発動させる。

 静寂サイレンスの魔術である。


 騎士の魔術が効果を発揮した数秒後、伯爵の右手が青白い魔術光を宿した。

 すぐに魔術光は一瞬にして掌に吸い込まれるように凝縮し、吸い込まれた掌から一気に噴出した。


 そして、柵板は音もなく断ち切られた。


 アンデッドになる以前は無魔法や風魔法の技能レベルの関係上、どう頑張っても使う事すら叶わなかった真空刃ヴァキュームブレードの魔術である。

 アルのように戦闘に使える程に短い集中時間ではないが、威力は同等だ。


(大分早くなりましたな)


 静寂サイレンスを使った騎士がそう口を動かしたが、その言葉が空気を震わせることはない。

 己の間抜けさに気が付いた騎士は苦笑いを浮かべる。


 あっという間に分厚くて丈夫な柵板を一箇所切断した伯爵は、すぐに横に動いて切断箇所から二mほど離れた場所に手を当てた。


 今度は先程よりも短い時間で右手が魔術光を宿す。

 そして先程と同じように柵板を断ち切った。

 断ち切られた柵板は当然の如く地面に落下したが物音一つ起こらない。


 伯爵がその場を空けるように動くと、右脇で控えていた騎士が柵に空いた隙間に飛び込む。

 と、腰の剣を引き抜いて音もなく走り始める。


 目指すは一番近くで焚かれている篝火と、その番をしている兵士だ。


 柵の内部ではあちこちで篝火が焚かれていたものの、伯爵の使った真空刃ヴァキュームブレードの魔術光はとても良く目立っていた。


 兵士は最初こそ何が起こったのかわからずに、魔術光の正体を確認しようと目を凝らしていたが、二回目の発生で柵板が一枚、切り取られてしまった事を理解した。


「て、敵襲! 敵襲だあっ!!」


 大声で危険を知らせ、走り寄る騎士に槍を向ける兵士。


 騎士は鋭い剣捌きで兵士が突き出した槍を払い除けながら突進して間合いを詰めると、兵士の腹に剣を突き込んだ。


「あっ……くそ……こんな……」


 槍を手放し、腹に刺さった剣に手を当てながら血を吐く兵士に騎士はさらに一歩近づくと、その肩に手を当てて乱暴に剣を引き抜いた。


 剣が引き抜かれると同時に兵士は両膝を地に落とし、まるで膝立ちのようになる。


 兵士の瞳から涙が零れ落ち、篝火を反射して煌めいた。


 騎士は倒れ伏す兵士を一顧だにせず、焚かれたままの篝火へと近づく。

 すぐ傍まで寄ると剣を持っていない左手を篝火へ向けると水魔術を使用した。


 その時には兵士の発した「敵襲」の報はかなり広範囲に伝わっていた。




・・・・・・・・・




 ギルゼンの街に駐屯していたガソレイン子爵騎士団、その副団長を務めているのはラーニンという准男爵で、一〇年と少し前に王国第一騎士団を退団した精人族エルフの男性である。

 第一騎士団では小隊長の地位にあったが、中隊長への出世レースに破れたところをガソレイン子爵にスカウトされた経歴の持ち主だ。

 因みに団長はガソレイン子爵の息子が務めているが、基本的には名誉職に近く、実務はすべて副団長が取り仕切っている。


「ふ、副団長閣下! お目覚めください!」


 騎士団の従士でもある近侍の声によって目覚めたラーニン准男爵は、敵襲との言葉で即座に意識を完全に覚醒させた。


「来たか。相手の数は?」


 そう言ってラーニン准男爵はベッドから跳ね起きる。


「不明ですが、数名だと伝えられております。あと、ゾンビではないようです」

「何? ゾンビだと聞いていたがアンデッドではないのか?」

「はい。どうも違うようです。見た目は人そのものらしいのですが、動きがゾンビのそれではないと……」

「そうか」


 昼間に到着した折に聞いていた通りである。

 ギルゼンの街から北にあるカイエル村を襲ったというアンデッドと同じだ。


「生きた人間としか思えないような素早さだと……」

「ふぅむ、ならばいいか。おい、革鎧レザーアーマーでいいぞ」


 ラーニンは鎧掛けから金属鎧プレートメールを下ろそうとしていた近侍を含む当番兵達に命じた。

 当番兵達の手によって僅か数分でラーニン准男爵は武装を整え終わる。


「よし、行くぞ」


 泊まっていた領主の館の別館の前には彼の乗騎が引き出されており、馬具も装着されている。


 鐙に足を乗せて騎乗すると、准男爵は徒歩の従士達を考慮することなく馬の腹に拍車を当てた。

 何よりもまずは現状把握のためと、一街区離れた場所にある司令部へ急いだのだ。


 司令部では数人の騎士や従士が対応中であった。

 テーブルには極簡単に円を描いただけの簡易な街の見取り図が広げられ、駒のような物さえ置かれている。


「現状は?」


 准男爵の問いに一人の騎士が答える。


「は。街の北西部から侵入者のようです。現在のところ六名が確認されておりますが、全員が手練のようでまだ一人も討ち取れていないそうです」

「アンデッドか?」

「わかりません。種族までは不明ですが、少なくとも見た目は普通の人間のようです」

「……そうか」


 頷きながらテーブルに広げられた簡略図に目を移す。


「現在、第一中隊を街の北西に向かわせております」


 准男爵の傍に寄ってきた騎士が言った。


「そうか。第二中隊は?」

「部隊を二人一組にして住民の中央広場への避難誘導を兼ねて防柵各所を見回らせております。万が一、敵がアンデッドではないのであれば……」

「うむ。それでいい」


 これがアンデッドの襲撃でないのなら、北西部の侵入者は囮の可能性があるためだ。

 また、アンデッドだったとしても現時点で確認されている敵の数が僅かであるため、これが正解だろう。


「第三中隊は私が直接指揮する。連絡を受けたらすぐにその場に向かう」

「は」


 准男爵は司令部を出て馬の背に乗りながらも頭を捻った。


――アンデッドの襲撃でないならそれはそれでいい。だが、だとすると襲撃者、いや侵入者は一体何だ? 山賊や野盗風情に襲えるような街ではない。


 何せギルゼンの街の人口は四〇〇〇にものぼる。

 街が独自に抱える常備兵力もあり、普段は街の治安維持などの地味な仕事をこなしているが、全員がまともな戦闘訓練を受けた者達だ。

 五日前、彼らはアンデッドに襲撃されたというカイエル村に向かったまま、今に至るまで誰一人として帰ってきていないが。


 それを知る者の襲撃だろうか?


 だが、そういった情報を知るような者がガソレイン子爵騎士団の駐屯を知らない、というのも考えにくい。


 准男爵は少しばかり混乱したものの、侵入者はやはりアンデッドであろうと考える事にした。


 そして准男爵が第三中隊の駐屯地に到着した時。


「て、敵襲です。新たな敵が集団で街の南東から……」


 そう叫びながら息せき切って伝令が駆けてきた。


「敵はアンデッドです! アンデッドの大軍が柵を乗り越えて……」


 伝令によると一〇〇を大きく超えるアンデッドが一斉に柵を乗り越えてきたという。

 アンデッド達は、どうも自らの体で階段を作ったらしい。


 こうなると僅かな数に誘引されてしまった第一中隊と、街の柵の各所に散らばせてしまった第二中隊の戦力が惜しい。

 が、ここで迷っていても仕方がない。


 市街の南東部にも多数の住民がいるのだ。

 散ってしまった二個中隊が再び集まるまで待っている間にも多くの住民が犠牲になってしまうだろう。

 何せ、避難誘導すら始めたばかりなのだから……。


 准男爵は肚を決め、第三中隊の出撃を命じた。




・・・・・・・・・




 街の北西部から侵入したロボトニー伯爵達は、ある程度の数の兵士と篝火を始末すると一斉に街の外へと退却した。

 守備隊の一部を一時的にでもこちらへ誘導出来れば彼らの作戦は成功なのである。


 伯爵達は柵から少し距離をとって街の反対側を目指して走り始めた。

 こういう時に疲れない体は重宝する。




・・・・・・・・・




 街の南西から侵入してきたアンデッドの軍勢の数は一〇〇どころか、その倍の二〇〇をすら大きく超えていた。


「貴様は住民達の避難誘導だ! そこ! 防備を固めろ!」


 騎乗したまま陣頭に立ったラーニン准男爵は第三中隊を指揮して奮戦していた。


 見てすぐに分かったが、敵はゾンビなどではない。

 ゾンビだとしてもただのゾンビではないのは明白だった。


 生きている人間同様に素早く動くばかりか、自己判断能力も持ったままのようで、互いにコミュニケーションを取っている姿さえ確認できたからだ。

 それだけならアンデッドではなく人間だと思えるのだが、槍や剣を受けても血を流さず、動きは鈍らない。


 とは言え、散々に切りつけたり突き込んだりすれば、まるで操り人形の糸が切れたようにぱたりと倒れ、動かなくなる。


 倒せなくはない。


 倒せなくはないのだが、准男爵が見たところ被害は少なくない。


 それもそのはず、相手は腕を切られようが、胴を突かれようが倒れるまで元気一杯に動き回るが、こちらはただの一撃でも喰らえば動きは鈍り、死の恐怖や怪我の痛みとも戦わなくてはならないのだから。

 そうでなくとも異常な敵を相手にすることで精神も摩耗していくのだ。


――このままではまずいな……。


 ラーニン准男爵が引き連れてきた子爵領の騎士団は三個中隊からなり、合計して三〇〇名に届こうという戦力(領地が王国の南部にほど近いためと王国騎士団が殆ど駐屯していないため、軍備にはかなりの予算が割り振られている)であるが、最初の陽動に引っ掛かってしまったことで、戦力の逐次投入の愚を犯してしまっている。


 アンデッドの大半は訓練すら受けた事のない動きをして、農具や素手を闇雲に振り回すばかりだが、全体の二割くらいは結構良い動きをしていた。


 極端なことを言えば、素人同然のアンデッドがこちらの攻撃を物ともせずに組み付いて来て兵士の動きを制限したところに結構良い動きをするアンデッドが的確に攻撃をしてくる感じであろうか。


「二二四分隊、エルダー班、到着しました! ご指示を!」

「右翼に回ってあの篝火を守れ! 連携を忘れるなよ!」


 たまに叫ばれる新戦力到着の声と、僅かずつでも駆けつけてきてくれる援軍により、築いた戦線は辛うじて保たれていた。


 しかし、駆けつけて来る援軍が増えると目に見えて被害が減っていくのは確かであり、まだ絶望を感じるには程遠い。

 それもこれもラーニン准男爵の的確な指揮によるところが大きい。


「第一中隊は一個小隊を北西警備に残し駆けつけてきます!」


 もう少し粘れば大きな戦力が駆けつけてくると知った兵士達は、水を得た魚のように士気が上がり獅子奮迅の働きをする。


 アンデッドとは言え、見た目は普通の人と然程違わないからであろうか。

 それとも、鎧や武器を携えていない相手は動きが完全に素人のそれであり、一対一ならまず相手にならなぬほど実力の開きがあるからか。

 鎧や武器を携えている相手は確かに強敵だが、そもそも傷を負ったままの者も多いし、二対一や三対一で相手をすれば良いと学んだからか。


 確かに大きな被害を受けてしまったが、戦局がこのままで推移していくのであれば勝てる。


 准男爵はそう思い、指揮に一層の熱を入れた。




・・・・・・・・・




(ここか……)


 ロボトニー伯爵達は本隊が攻撃を仕掛けた街の南西部に到着した。


 柵の傍にはまだ数人のアンデッドが居て、彼らの到着を待っていた。


 伯爵達が近づいてきたことに気付くと、アンデッド達は人間ピラミッドのように階段状になる。

 伯爵達はアンデッドのピラミッドを駆け上って、柵の内側に踊り込んだ。


(あまり思わしくな) (いようです……)


 伯爵の隣に並んだ騎士が言った。


 言葉通り、アンデッドの軍勢は少し不利になっているようだ。

 こちらの本隊は元々ミマイルの馬車隊を護衛していた王国第三騎士団の隊長が指揮を執っていたのだが、大多数が元兵士や冒険者以外の農奴で占められているために、指揮がうまく機能していない事が主因であった。


(例のを試してみては?)


 別の騎士が伯爵に言う。


(ふむ。折角の機会だ) (から魔法の練習も兼) (ねて色々使ってみた) (かったのだがな……)


 眉を顰めて伯爵が答える。


(ですが、これはいい) (機会かと……)

(確かにそなたの言う) (通りだな。実戦で) (試しておく必要はあ) (るか)


 伯爵は頷き返した。


(では、伝えて参ります)


 騎士はその場から音もなく駆け出すとアンデッド部隊の中で指揮を執っていた隊長に何か囁きかける。

 騎士の言葉に隊長が何か言い返したようだが、結局は頷いた。


 そして隊長は「 (ドラウグル共!) (合体せよ!)」と小さな叫び声を上げた。


 その声は隊長の周囲数mしか届かない程度の大きさであったが、隊長が命じた瞬間、アンデッド達の動きが如実に変化する。


 鎧を着て武器を携えた元兵士や冒険者のアンデッドが捨て身とも思えるような突撃を敢行し、その隙にアンデッド農奴達は後退する。


 後退したアンデッドの数は合計して一〇〇名程度までにすり減っていたが、全員が体を寄せ合い始めたではないか!


 ある者が足を形作ると、ある者はそれを登り脚に、胴に、腕に、首に、ほぼ無音のままあれよあれよという間に大きな人型に……。

 そして身を屈めると柵の外側に腕を伸ばし、人間ピラミッドを形作っていたアンデッドもその腕を登り始め、人のパーツを寄せ集めたような頭部になった。


 僅かに一分ほどで身の丈一〇mになんなんとする、巨人のような化け物が生まれた。


「な!? あれは!?」


 それを目の当たりにして、ラーニン准男爵は大きく目を見開いたまま言葉を失う。


「あれは巨人か!? まさかこいつら……」

「ど、ドラウグルなのか!?」

「ドラウグルとか、お伽噺……」

「くそっ、くそおっ!」


 あまりに巨大な相手を見て、兵士達にも恐慌を来たす者も出始めた。


「ちくしょう!」

「このおっ!!」


 だが、まだ巨人に気が付かずに目の前の敵と戦い続けている者も多い。

 

(蹂躙せよ!)


 隊長が命じると巨人は大きな一歩を踏み出した。


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] え……ええー合体?!ww ドラウグルさんそんなことできたんですかw 疲れ知らず痛み知らずの歩兵と 賢くて魔法も使いこなせる指揮官に 攻城できる巨人兵まで加わったらもうスキなんか無いじゃない…
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