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男なら一国一城の主を目指さなきゃね  作者: 三度笠
第三部 領主時代 -青年期~成年期-

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第十四話 凶報

7448年9月16日


 一週間ほど前、デーバス領内に根付かせていた間者組織から情報が齎されたのだという。

 その内容はこうであった。


・先月の中頃、デーバス国軍は侵攻部隊らしきものをダート平原南西部のボンダイと呼ばれる街に集結。展開訓練を開始した

・数は騎兵五〇、歩兵二〇〇〇、その他一〇〇〇程度であり、規模としてはデーバス王国の通常の侵攻部隊と同程度

・侵攻の目的地は、位置関係から見て高確率でロンベルト側で言うリーグル伯爵領であると予想される

・デーバス側の指揮官が誰なのかは不明

・侵攻時期も不明だが、展開訓練の開始時期から考慮して来月中頃~末頃には暫定国境線を越え、リーグル伯爵領内に到達するものと予測


 これを聞いてトリスが青くなる。

 彼の領地となるガルヘ村が領内でも最南端なのでそれは仕方ない。


「アル……どうする? 行くのか? 俺たちなら国境を越えられる前に村に着けるんじゃ?」


 ゼノムが低い声で耳打ちをしてくる。

 うん。

 あの蹄鉄を使えば可能だろうな。


「これは……伯爵閣下、大変なことになりましたな」


 丁度挨拶を交わしていたリュクラインだかレイレインだかという子爵が心配そうな声音で、しかし、表情は興味津々、という感じで声を掛けてくる。


「そのようですね」


 平静を保ったまま答えつつ、俺の頭は人選や必要物資を全て購入するための日数計算、移動時間の計算でフル回転だ。

 救済者セイバーズであれば食料だけ何とかすれば文句も言わずに来るだろう。

 いや、着替えや洗濯の心配程度であれば殺戮者スローターズの皆だって文句は言うまい。

 フル出動も可能……トール一派も居るから最低でもトリスかベルは置いて行かないとダメか。


 それはそうと、この部隊集結の報はタイミング良すぎだろ。

 まぁ、俺達の戦闘力をデーバス側に、いや、ロンベルト側にも見せつける絶好の機会だ。

 普段の紛争だと戦死者は両軍共に百人もいないらしいから、適当な集団を全力で埋めてやればビビって逃げるんじゃないかな?

 いやいや、土を出しちゃうと後片付けが面倒だ。

 ここはでっかい氷で行けばほっときゃ溶けるし……それがいいかな。

 耕作地以外なら大量の氷が溶けることで土地がぬかるんで荒れても当面の間ならいい。


 そんな事を考えていると、すぐに国王に呼ばれた。

 ほら、おいでなすった。

 どうせ「もうお前の土地なんだから、駐屯部隊は使っていいからてめぇでなんとかしろ」とかって話だと思うんだよね。


 見てろって。

 こっちからの侵攻じゃなくて、防御であれば占領地維持の必要なんかないから好きに出来るんだぜ。


 ……はい、うそです。

 そんな訳があるか。


 ロンベルトの国法にはちゃんと“当人が新たな命令を受けない限り、従前の命令に従うものとする”という条項が存在する。じゃないと現場は簡単に大混乱になっちゃうからね。特に戦時とか。まして、ダート平原の領地では数年ごとに戦闘が発生するんだからさ。徹底されてない訳がない。


 リーグル伯領の代官であるラフリーグ伯爵以下の人々は未だ任地であるリーグル伯爵領に居る。

 既に俺が新しいリーグル伯爵になる予定であることは聞かされているだろうし、仕事の引き継ぎの準備なんかも開始しているだろうが、俺が正式に領地に入るのは最短でも年明け、このまま行けば当初の予定通り来年の春くらいの予定だ。そもそも一年のうち三分の二が過ぎてから領地を任された奴がその年の上納金を遺漏なくきちんと払うなんて無理だよ。領地の状況も机上でしか知らないんだし。


 でも、リーグル伯領が舞台となる紛争はある程度予想していたとは言え、ちょっと早くない?

 だいたいさぁ、今年の年末くらいを目処に次はこっちから打って出るって話だったじゃんかよ!

 それなら俺は何一つ心配せず、果報を待っているだけで良かったのに。

 攻めて来るなんてこれっぽっちも聞いてねぇぞ!

 デーバスの奴らも色気出してんじゃねぇよ、全くもう!


 そもそも、俺達にはダート平原国境周辺の土地鑑なんて全く無い。

 一応、しょうもない地図はあるけど、どう考えても正確じゃないので森や林を始めとして、川や泉の位置がずれていたりしたら結構厄介だ。


 もしもこのまま行くと仮定しても、マジで遭遇戦に期待したうえでの魔法による力押ししか出来ないぞ?

 ガルへ村とその周囲の耕作地の防衛戦だと気兼ねなく魔法を使うのは躊躇われるし。


 ……それは確かだが、俺が、俺たちが赴けば魔法をぶちかまして初の防衛戦を派手に白星で飾ることも可能だと思う。

 それに、そっちの方がロンベルト側の死者も減らせるだろう。

 そうなれば駐屯している第二騎士団は元より、国王に恩を売ることも可能だ。


 平然として国王や大臣、各国の外交官たちが固まっている辺りに行く。


「……ふむ。あんまり慌てた様子はないな。感心感心」


 国土が攻められる前兆が報告された直後だと言うのに、全く慌てた様子も見せずに国王は薄緑色(さすがは高級品だね!)のワイングラスを片手に言う。


「は……」


 そりゃここで慌てたって意味ないし。


「リーグル伯爵。此度、そなたの出番は無いぞ。勝手に動いて軍の邪魔をするなよ」


 国王は「わかってんだろうな」とでも言いたげな感じで言う。


「は……」


 いや、もしも行けと言われたって、駐屯している騎士団の邪魔なんかするつもりは毛ほどもないけどさ……。


「陛下、リーグル伯爵は優秀な男だと仰っていたではありませんか。幾ら腕に自信があろうと寡兵で出向いたりは致しますまい」


 そう言って口を挟んで来たのは昨年入閣したばかりのベルタース准爵だった。

 ベルタース准爵は四十代後半の、大臣としては一番の若造である。

 また、親父さんの公爵が大きな領土を持つ大貴族で有名だ。

 彼が務めている勘定省は元々は財政全般を取り扱う民部省の一部で、五十年くらい前に分かれた。

 国政においての予算配分など財政、特に歳出に関わる事務のため激務であるから、比較的若く優秀な人が尚書(大臣)としてトップに就くことが多いという。

 

 俺も領主の勉強の際に一瞬だけ挨拶を交わしたことがある。


 俺は腰を曲げて背の低い彼に頭を下げる。

 彼は小人族ハーフリングなのだ。


「そりゃそうだろうが、一応、な。釘は刺しておかんと」


 なるほど。

 俺が自分の領地を守りに行こうとすると思っていたのだろう。


 そりゃあさ、年末にはこっちから攻めようという話を聞いていたから、逆に攻めて来られるってのは想定外だった。

 でも、いつもの紛争だろ?

 王国騎士団の守備隊も駐屯しているんだし、そう簡単には陥ちないだろ。

 トリスは心配してるだろうが、ガルへ村が陥ちたら陥ちたで実はトリスに取ってはそうなった方がありがたいくらいなのだ。

 勿論、取り返してまた一から村を作らなければならない。

 だが、農地は荒れているだろうとはいえ、一番手間のかかる開墾自体はかなり進んでいる筈だし、何よりも十二年間は農業での無税が保証されるのだから。

 本当にまっさらな森の中に全く新しい村を開拓することを考えたら相当に恵まれた環境になるとも言える。


「陛下のご下命でもない限り軽挙しての妄動は致しません」


 落ち着いて答える俺。

 でも、内心では俺に防衛の命令をしろ! と思っている。

 デーバスの侵攻部隊なんか簡単に蹴散らせるところを見せ、それを以って上納金である安全保障費の交渉をもう一度行うチャンスだと考えていたからね。


「ふ、伯爵は全く動じておりませんな」


 漫画に出てくる中国人のような、ハの字の細長い髭を口の両脇に生やした狼人族ウルフワーの爺さんが言う。

 確か、彼はビヨルド侯爵。

 外務省の尚書だ。

 あんまり接点はなかった。


「いえいえ、戦々恐々ですよ。ですが、第二騎士団の方々が駐屯していらっしゃいますから……」


 今後、俺が独立したらこの人と主に交渉することになるのだろうか?

 もういい歳だから、その頃には次代の人になってる気もするけど。


「はっはっは。伯爵は元々私の血筋も入っておりますからな。この程度で一々驚くような小心者ではありませんよ」


 呵々と笑ってそう言うのは、言わずと知れたサンダーク公爵だ。

 俺の母方の本家大叔父に当たる人でもある。

 今は領土尚書として国土開発を担っている右大臣の一人、王国の重鎮と言えるだろう。


「ご無沙汰しております。大臣」


 彼には大型シャンデリアの魔道具を購入して貰った事もあるし、ワイヴァーンの時もドラゴンの時もお祝いの言葉を贈って貰っていた。


「何にしても今回は、いや今回もきちんと撃退するから安心して見てろ。戦果を知ればそなたも積極的に安全保障費を払いたくなるであろう」


 国王は上機嫌で言う。

 ああ、そういう事ね。

 俺と同様に国王だって安全保障費については大きな関心があるのは道理だ。

 リーグル伯爵を継いだと宣言されても、実効が伴うのは来年の春、俺が伯爵領に赴いて以降なんだしね。

 それまでに俺に対して王国の力を見せつけておきたい、という所なんだろう。

 だから、今回デーバス王国が侵攻せずとも年末にはこちらから打って出るつもりだったんだろうしね。


 ま、そこはそれ。

 安全保障費は五ヶ月前に税収の三割と決まってしまった訳だが、当時、その金額に不満を持って値下げ交渉をした俺に対する示威だとも言える。と、言うか多分そうだ。


 そういう事ならこちらの力を見せるのは次の機会ってことかね。

 でもさ、俺には俺の予定もあるのだ。


「しかし、陛下。リーグル伯爵を迎撃戦に参加させるのも宜しいのでは? あの巨大なドラゴンをも下せるほどの力、かなり大きな戦力になるのではないかと存じますが」


 サンダーク公爵が助け舟を出してくれた。

 俺としても大きな戦力を保持しているのだと見せつけておきたい。

 それに、余裕のあるうちにオースの戦争について肌で知っておきたいという気持ちも強い。

 ついでに言うと、そろそろ領主の勉強に飽きてきた。

 勿論、勉強するのが嫌になった訳じゃなく、覚えなきゃいけないことが多いので少し休みが欲しいと思っているだけだけどさ。

 この辺り、自覚はしているがまだまだ二十代の感覚が強いよな。


「確かにサンダーク閣下の仰る通り、私も迎撃に出たく存じます。微力ながら戦力として幾ばくかの足しにはなろうかと……」


 いかにも殊勝であるような表情と声音を心掛けて言う。


「ふむ。流石はドラゴンをすら屠った冒険者出身である伯爵閣下ですな。その仰られようも尤もな話。陛下、伯爵も参戦なさるのであれば此の度の我が国からの奉呈品の目録、軍馬を更に一頭増加してそれを閣下に恵与致しましょうぞ」


 そう言ったのはミミルーゼ伯爵。カンビット王国の外交官だ。

 新しい伯爵家の誕生を祝ってグラナン皇国、バクルニー王国、カンビット王国からはそれぞれ軍馬が二頭づつと奴隷が二人づつ贈られている。その贈り物についてはロンベルト王国と俺で折半するというのが習わしだ。ロンベルト王国の方は知らんが、俺の方は領地に封じられてから一、二年以内に領内で作られた適当な財物でお返しすればいいと聞いている。

 あ、勿論、奴隷は間者の心配のない、国内の奴隷商から購入したという出処の確かな購入証明付きの人だ。


「ほう、それなら我が国も更に一頭、伯爵閣下に恵与致しましょう」

「うむ。では、我が国は軍馬に使用する馬具を五頭分、恵与させて頂く事にしますかな」


 グラナン皇国やバクルニー王国の外交官たちも口々に言う。

 うぇへへ。

 軍馬三頭かと思ってたら五頭になって、馬具も全部かよ!

 こりゃいいね!

 物は置いておいても、諸外国に俺の存在感を売るチャンスでもある。

 向こうも俺の実力を知りたいんだろうけどね。

 だって、大国ロンベルトの国境を任される領主の軍事力について無関心ではいられないだろうし。


「ははは。これはありがたいお話を。ですが、折角のご提案にも拘わらず誠に申し訳ございませんが、それは辞退させて戴くことになります」


 外務尚書のビヨルド侯爵が柔らかく遮った。


「デーバスが如きの侵攻部隊など我が国が誇る精鋭、第二騎士団国境駐屯部隊で充分対応が可能ですからな」


 今まで沈黙を保っていた民部尚書、グムラン侯爵が発言した。

 民部省は勘定省同様に財政、特に租税などの歳入に関する事務を担当する。天領における各領地の租税額の算定や、諸侯である領土持ちの大貴族への安全保障費用についての素案はここで作成されている。そのために唯一の左大臣である宰相(中務なかつかさ尚書)に次いで格が高いとされる。俺もちょっと前までこの人の部下にかなりの時間を割いて貰って教育を受けていた。


「左様です。皆様方の伯爵閣下に対するご厚情、我が国はそれだけで非常に嬉しく存じます。決して忘れませぬぞ」


 城軍省を司る右大臣、ベストール伯爵も追随した。

 軍事関係の人事や警察機構を束ねる人だけど、どちらも案を上げてくるのは現場であり、その決裁が中心だと言われているからどちらかと言うと名誉職に近い。

 勘定省と掛けあってどれくらい軍事向けの予算を分捕って来れるか、というのがその仕事の殆ど全てとも言われているが、こんな時代、軍事予算は一番大切な支出先でもあるので苦労なんかしないらしい。


「まぁ、いつもの如き人数のようですから大きな問題もなく撃退可能でしょうな。なぁ、団長」


 今まで隅っこのほうでバルドゥッキーを齧るのに忙しそうだった犬人族ドッグワーの左大臣、中務尚書のバスボーン公爵が警護隊長として傍に控えていた第一騎士団団長のゲンダイル子爵に声を掛ける。


「は。仰る通りです。私の第一騎士団からも今日中にバルキサス卿以下、十数名を送るつもりですし、明日には第二騎士団の即応大隊が進発するでしょう」


 ゲンダイル子爵は硬質の表情を保ったまま答えているが、さっきまでバスボーン公爵が食ってたカゾット入りバルドゥッキーを食いたそうに眺めていた。

 因みに、第二騎士団は通常の場合、即応第一大隊から第三大隊までが王都に駐屯しており、各大隊は五個中隊からなる。部隊にもよるが一個中隊の人数はおおよそ二〇〇名くらいだ。即応大隊以外では国境駐屯部隊として合計三〇〇〇人程が居ると言われている(残り二〇〇〇人程の国境警備の人員は諸侯の郷士騎士団から派遣されている部隊だ)。勿論全員が全員戦闘員ではないが、付随する輜重部隊の殆どは第四騎士団の兵員が中心なので戦闘員の割合は高い。


 国王はもとより、閣僚中のナンバーワンである中務尚書のバスボーン公爵までもが迎撃戦は俺抜きで充分だと言う。

 サンダーク公爵の立場がねぇじゃねぇか。

 冗談はともかく、この分なら今回は諦めたほうが良さそうだ。


 尤も、新人領主である俺が出て万が一負け戦にでもなったら諸外国にはみっともないことこの上ないし、俺に王国の力を見せつけるという意味からしても妥当な判断だとは言える。

 サンダーク公爵としては冒険者で鳴らした俺の力に期待するところも大きかったんだろうが、どちらかと言うと俺に点数を稼がせ、引いては推挙した自分の点数稼ぎのつもりもあったんだろう。


「はっは。グリ、リーグル伯爵。歳相応に血気盛んなのは良いが、そなたはまだ学ぶべきことも多かろう。今回はおとなしくしておけ」


 国王はすまし顔をしつつ、笑いながら言った。

 俺を見る目つきも、してやったり、という感じだ。


 仕方ない。

 今回は高みの見物を決め込むしかなさそうだ。


 あ、トゥケリンのおっさん、あんなとこでバルドゥッキー食ってやがる。

 あんたも外商長とかいう立場なら、ここにいなくてもいいのかよ?


 ……どうせ俺が行くような事にはならないと予想してましたって顔だね。




・・・・・・・・・




7448年9月17日


 翌日。

 第二騎士団は即応第一大隊と第三大隊を丸ごと出動させた。

 合計二〇〇〇人の防衛戦闘部隊である。

 昨日、諸外国の外交官にあれだけ大口を叩いた手前、戦闘員の人数はいつもよりかなり多い。


 俺もげっそりした顔のトリスと一緒に手を振って進発を見守った。

 昨日の夜、バルキサス卿が指揮を執る第一騎士団の部隊も一足先に出発したと言うし、この分なら防衛は楽勝そうだ。


 間に合えばね。

 歩兵も多いからスケジュールとしてはギリギリに近いが、予想される侵攻時期、暫定国境線を超えて来るまでの時間を考えれば多少の余裕はあると思う。


 それに、リーグル伯領の中でもガルへ村、ラッド村、ベージュ村には充分な数の守備隊も駐屯しているし、多少デーバスの侵攻が早まったとしても彼らが耐えている間にバルキサス卿が到着し、次いで第二騎士団の即応大隊が到着すれば、数ヶ月睨み合いを続けて終わりだろ。


 そう考えていた。


 

■王国の各騎士団(郷士騎士団以外)の編制について


◇特殊な騎士団(エリート部隊・姉が入るとこ。第一王子も居る)


・第一騎士団

 ・正面戦闘部隊

  騎士 100人(全員上級騎士と呼ばれる・第五位階以上)

  従士 50人(うち騎兵20人弱・第六位階以上)

  部隊構成:三個中隊/各40人弱

       訓練小隊6個/各5人前後(騎乗を許されない階級の従士)

         二個小隊ずつ各中隊に振り分け

       余りの数人は本部管理小隊として団長・副団長付き

 ・後方部隊(輜重のみ・第七位階以上)

  騎士 10人

  従士 100人

  部隊構成:輜重中隊二個(各50人強)



◇防衛・侵攻の中核(騎士団って感じ。第二王子、ライバルチームの女がいたとこ)


・第二騎士団

 ・正面戦闘部隊

  騎士 500人(第六位階以上)

  従士 1000人(将来の騎士候補・第七、第八位階)

  歩兵(足軽)4500人(任期制志願兵・第八位階)

  部隊構成:五個大隊

       第一~第三大隊(王都駐屯の即応部隊)

        騎士 100人

        従士 200人

        足軽 700人

        通常は五個中隊編制(例:第一大隊)

         第一中隊(本部中隊・予備兵力) 

          騎士 5人前後

          従士 30人前後

          足軽 100人前後

         第二~第四中隊(歩兵・弓兵部隊)

          騎士 5人前後

          従士 30人前後

          足軽 200人前後

         第五中隊(機動戦部隊) 

          騎士 80人前後

          従士 80人前後(旗・槍持ち/場合によっては別中隊へ)

       第四~第五大隊(ダート平原駐屯部隊)

        騎士 100人

        従士 200人

        足軽 1200人

        通常は五個中隊編制

         人数大体等分くらいになっている

         一個中隊ずつ最前線の開拓村に張り付いてる

         パトロールや隠密偵察が平時の任務

         ※一個中隊は訓練のため交代で王都に戻っていることが多

          い(=前線張り付きは九個中隊)

 ・後方部隊・第六大隊(ダート平原に駐屯する補給大隊・第八位階以上)

  騎士 20人

  従士 20人

  足軽 800人

  通常は五個中隊編制

   人数は各五分の一ずつ

   最前線より少し奥の村に本部を設置、小隊ごとに分かれて

   定期的に最前線の村に駐屯する部隊に補給をする


◇警察・警備・治安維持


・第三騎士団

 ・実働部隊

  騎士 1000人(第六位階以上)

  従士 2000人(将来の騎士候補・第七、第八位階)

  足軽 3000人(任期制志願兵・第八位階)

  部隊構成:五個大隊

       第一大隊(王都駐屯)

       第二大隊(天領北部警備)

       第三大隊(天領北東部警備)

       第四大隊(天領東部警備)

       第五大隊(天領南部及び南西部警備)

        騎士 200人(騎乗してるのは少数)

        従士 400人

        足軽 600人

         五分の一ずつ五個中隊に分かれている

         各中隊は更に十個小隊に分かれている

         小隊は半数ずつ分隊に分かれている

          一個分隊は

           騎士 2人

           従士 4人

           足軽 6人

  ※各大隊は大体三年おき(足軽の任期)に持ち場が変わる感じ


◇施設・輜重・後方・突撃・防衛汚れ役全般(戦闘工兵的な感じ)


・第四騎士団

 ・実働部隊

  騎士 500人(第六位階以上)

  従士 500人(将来の騎士候補・第七、第八位階)

  足軽 7000人(任期制志願兵・第八及び第九位階)

  部隊構成:本部一個大隊(王都駐屯)

        騎士 100人

        従士 100人

        足軽 1000人

        どちらかと言うと本物の正面戦闘部隊

        滅多に無い大規模戦争時には部隊壊滅も珍しくない?

       他騎士団随伴四十個中隊(特定の駐屯地はない)

        騎士 10人

        従士 10人

        足軽 150人

  ※半数くらいが戦闘奴隷(第九位階)

   中には奴隷騎士もいないことはない(ベテラン叩き上げって感じ?)



上記と併せて第二部第五十三話「新たな謎」の階級の説明についてもお読み頂けるとご理解頂きやすいかと思います。

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