明日
誰も乗らないタクシーに
綺麗な鳥がフンを落とす
飛ばない心を吐き出したい
学生服は上しか見ない
消せない憎悪に煽られて
母の片手が間を疾る
癒えない痒みに耐えかねて
今日も何も変わらない
誰も乗せないタクシーは
逃げないカラスをひき殺す
ぬるくて壊れた水分は
静かに学生服を湿らせる
見えない時計を感じ取り
左手だけが震え続ける
消えた痛みに責められて
違ったいつかを思い出す
今までのすべてが今日ならば
今日の分だけ明日は変わる
明日の分だけ今日と明後日は違う
あなたがそこにいる
あなたの下には地面がある
それが今日である
そして
変わる
変えられる