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エンブレイドストーリア  作者: 桜木姫騎
エンブレイド鏡界編
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完全蘇生術

 依然として女装し続けるリープにマチルダは抱き付いて離さず、

ファントムとオルキスが引き剥がそうとするも一向に離れない。


(リュウカ)

『マチルダは大の男の娘好きなの』

『それこそ数千里先からでも嗅ぎ付けられる程の五感を携えてるわ……』


 抱き付きながらも尚も顔を擦り付け続けるマチルダ。


(マチルダ)

『ねぇ?年上のお姉さんはお好き?』


 早くマチルダを引き剥がさねばリープの貞操が危うい。


(リュウカ)

『マチルダ!いい加減になさい!』

『またグレースに叱られますよ!』


 グレースと言う人物の名を聞くや否や、我に返り

リュウカに気が付いたようだ。


(マチルダ)

『あら?リュウカ』

『まさか貴女もこの子を!?』


 リュウカは、マチルダにこれまでの経緯を離し状況を整理する。


(マチルダ)

『そう……セチアが……』

『確かに、これだけマナの濃度が濃ければ理論上は死霊操術で』

『フェイリアモンスターとして蘇らせる事は可能でしょう……』

『ですが……』


 マチルダの一言に皆息を吞む。


(マチルダ)

『これだけマナの濃度が濃ければより完全な蘇生術を施せると言うのに?』


 予想以上に嬉しい誤算の返事が帰ってきた。

フェイリアモンスターとしてでは無く、

人間として再びイヴとして蘇るのだから。


(マチルダ)

『ただし人へ蘇生させる為には幾つかの素材が必要で』

『死霊操術で一度フェイリアモンスターとして蘇生させてから』

『改めて人へと蘇生させる事をお勧めしますが?』


 リープは、その申し出を受けることにした。

フェイリアモンスターとして蘇ったとしてもマナの濃度の薄い外界へ戻れば

 モンスターとして生き物や人間を襲わなければ居きられず、

一生鏡界で暮らし続ける事になるのだから。

 マチルダの死霊操術により、イヴは意識を取り戻すも、

まだ意識が朦朧としているらしく舌の呂律が回らない。


(リープ)

『マチルダ』

『完全蘇生に必要な素材を教えてくれ……いや』

『教えて下さい!』


 マチルダは、完全蘇生に必要な素材を淡々と述べる。

完全蘇生に必要な素材は全部で三つ

【ユニコーンの角】【エリクシール】【高濃度のマナの輝石】の三つが必要で、

 ギルドの情報ではユニコーンの角は、白夜(びゃくや)の森に、

エリクシールはアスカの迷宮の奥に、高濃度のマナの輝石は

機兵の墓場のマナゴーレムの動力源がそれぞれ条件を満たす素材では無いかと

言われている。

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