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エンブレイドストーリア  作者: 桜木姫騎
エンブレイド鏡界
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ファントムとオルキス

(ルギア)

『兄さん……兄のカオスはね……』

『自分ひとりが犠牲になれば皆救われると思って人が死な無いこの世界で』

『廃人化した人達の息の根を止める事で救ってる……』


(ルギア)

『けれどそれはとても辛く』

『事情を知らない人達からすれば狂った殺人鬼だと思われる事で』

『そんな兄を止められない私の心は後悔で埋め尽くされて居るわ……』


 ルギアが自分達兄妹の事を打ち明ける。


(ルギア)

『リュウカも普段は気丈に振る舞って居るけど』

『過去に愛した人達に騙され続けて』

『身も心もボロボロになっている所を私達のボスだった人に拾われて』

『今の彼女が有るの……』

『出会ったばかりの彼女は嫌われる事を恐れて必要に相手に取り入ろうと』

『必死になるがあまり、それが空回りばかりしていたわ』


 ルギアがリュウカの過去に付いて語ると、

ガオウも残りの仲間の最後の一人マチルダに付いて語る。


(ガオウ)

『俺様達が探してる最後の一人マチルダは逆に束縛の強い女だった……』

『常に誰と何処で何をしてたまで言うまで質問攻めにされたな』

『それが今じゃ一番最後の何処で何をしてるか分からないときだもんだ』


 内界組の事情は概ね把握出来て残りはブライティスとオルキスだが、

そう言えばオルキスは元々逃亡者で追われている身の上なのに、

如何してリープ達と共にリュウカ達の仲間探しに

同伴しているか気になってきたイヴ。


(オルキス)

『おいおい今更かよ?』

『まぁ理由は二つ有って』

『一つは逃亡者とは言えウチ一人で知らない世界に放り出されても』

『モンスター共のエサになるからな』


 身の安全を守るなら確かに追っ手でも同伴したほうが理に叶っている。


(オルキス)

『もう一つは……そう』

『トムのアニキへの義理立てだな……』


 オルキスからの思わぬ返事に驚く一行。


(オルキス)

『考えても見ろよ?』

『コッチは勇騎の重要検体を盗み出した凶悪犯罪者を』

『たった一人の軍人だけで確保しに来ると思うか?』


 そう言えばあの時村にはファントムの仲間や

部下と言った他の軍人達が居なかった。

 それにブライティスの亜空方程式が発動したときにファントムの言った

『まだ早い!』の一言。


(オルキス)

『大方ウチと戦って勝った後でブライティスの亜空方程式で』

『ウチ毎ブライティスを鏡界(コッチ)へ送って上へは』

『ウチの宝具を提出して被疑者死亡の報告をする算段だったんだろうよ』

『けどブライティスが思わぬタイミングで亜空方程式を展開して』

『おたくらを巻き込む形でコッチへ来たから』

『トムのアニキ的にもせめてもの罪滅ぼしにおたくらを外界(むこう)へ』

『返す為に奮闘してるんだろうよ』


 対してオルキスは、自身の行動に寄って鏡界へと来たファントムを

外界へ返す為に義理で同伴しているようだ。

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