宝の事実
カオスが監獄塔に収監されたのは、
廃人化した人達に介錯を施した為だった。
廃人化がもう二度と治らないのか、それとも何か回復する手段が有るのか
分からない状況で結晶化で無に還した為に捕まった。
(オルコット)
『そりゃあツラかったろうな……』
『だが今は脱出を優先させて貰うぜ』
リープ達と共に脱獄した囚人達の多くが迷宮内の至る所で
全身バラバラにブチ撒かれて散乱している。
カオスは槍の尖端で肉片を突きながら歩く事で、
肉片は砂のように崩れ去る。
(ファントム)
『肉片の一部でも宝具が触れれば』
『欠損した他の部位も纏めて結晶化して消滅するのか』
結晶化の光が辺り一面に広かった時にリープは有ることに気付く、
転がっている連中が最深部のお宝を持ち去った者達で有ることに。
(リープ)
『どうやら、この迷宮の恐ろしい所は入る時よりも出るときらしい……』
塔の中のベルスター達と違ってモンスター達は宝を持ち去った
囚人達を優先的に襲い掛かり、
逆に脱出を優先するために宝に目もくれなかったリープ達に
モンスター達は寄ってこない。
っと思っていた矢先、背後から鈍い肉を貫くような音が響き渡り、
振り向くと同行していたツーサムが巨大なモンスターに
胸を貫かれて宙吊りにされ、
握り締めていた金貨が手元から零れ落ちた。
(オルコット)
『ツーサム……』
ツーサムの元へ駆け寄ろうとするオルコットを全員で押さえつけながら
物影に隠れる。
幾ら宝を持ち出した者を優先的に襲うと言っても近距離で叫んだりすれば
流石に気付かれる。
モンスターがゆっくりとツーサムの体を足元から喰らい始めるのを
黙って見ている事しか出来ない。




