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明日の空【あお】

ついてない、、、

私、真奈まなは今年24になるしがない社会人

今日一日本当についてない日だった

朝からぎりぎりの時間に起きて

満員電車に乗り込み

そして遅刻


「なんでこんなについてないのか、、、」


こんな日は早く帰って暖かいお布団とあったかいご飯を食べて好きなドラマを見て寝るに限る!!

なのに現在残業中!!!

分かってはいたがやはりついてない


「こんな日もあるかぁ

よし!サクッと終わらせてサクッと帰ろう!」


気持ちの切り替えは早い方だ

頬を叩き自分に気合を入れる

仕事が終わったのが夜の7時

さすがに時間もまだ早かったのか人は電車の人は少なかった

おかげでゆっくり座って降りる駅に着く

少し夜も遅くなってきて駅前に着くころには人はまばらだった


「はぁ~、、、疲れた」


「♪~♪♪~」


歌声が聞こえてきた

歌声のする方を見るとストリートがギターを持って道の隅で歌っている

いつもなら素通りする真奈もなぜか今日は足が止まった


『今日はついてないけど

明日はいつもの空≪あお≫

昨日よりもきっと貴方はついてる』


歌詞はそんな内容だった

今日の出来事がそんな日だったから足を止めてしまったのだろう

ギターケースを開けてその中に少しの硬貨が入っていた

歌っているのはまだ若い男性だった

明るめの茶髪の髪色

右耳に開いた一つのピアス

こう言ってはなんだがどこにでも居るストリーマーだった

しかし真奈は足を止めその人を見た

その人、、と言うよりも歌を見た

足を止めてみてるのは自分しかいない

数曲の歌が終わって男性が頭を下げる


「えっと、、、ご視聴いただきありがとうございます

本日はここで終わりです」


男性は少し気まずそうにチラッと真奈をみる

真奈もハッとして慌てて拍手をして財布から硬貨をだした

500円が入ったのをみて男性は笑って


「ありがとうございます

俺、月曜日と木曜日によく歌ってるんでよかったらまた来てください」


「とても素敵でした

また来させてもらいます」


何でもない定番のあいさつ

しかし真奈の中でとても印象に残った

ストリーマーをしてるだけあってやはり上手い

しかし時代はSMSで発信して売れている子は沢山いる

だが自分の心にじんわりとしみ込んだ


「今日の出来事と似てたからかな」


その日、嫌な事を綺麗にスッキリ忘れて眠れた

それから真奈の日常に一つの日課が出来た

毎週二回その男性の歌を聴くという日課だ

そんな日がもう半年続いた

半年たったがお互いに名前も年齢もどんな人物が知らない

あくまで歌い手と聞き手

しかし変化があったと言えば彼の歌に足を止める人が増えてきたのは感じている


「最近聞く人が多くなった来たなぁ」


うれしい様な自分が見つけた宝石が見つかったような寂しさが少し

しかし真奈はいつものように人だかりの数歩離れた距離からソッと見ている

歌が終わって前に行き500円を入れる

それがいつもの日課だった


「今日も聞いてくれてありがとう!」


終わりのいつもの挨拶が聞こえて真奈は足を進めようとした

しかし今日は何か違う


「実は今日は聞いてほしいことがあるんだ

先日音楽関係者から声がかかって

俺オーディション受けることになりました!

この事はSMSにも言っているんだけどストリーマーは本日で終わりたいと思います

長年やってきた活動だったから俺も名残惜しいけど自分の夢をもっと大きくしたいし

どうしても頑張りたいです!

今まで俺の歌を聴いてくれた人には本当に感謝してます!

今までありがとうございました!」


周りの人から大きな拍手と頑張れー!っと言う声援を彼は受けて恥ずかしそうな照れくさそうな顔をして頭を下げている

いつもは硬貨ばかりのギターケースにお札が多いように見えた

真奈は歩む足が止まった

嬉しい事だ、とても喜ばしい事だけど

何か自分の中でもやもやしてる

しかし何も知らなければ彼の名前も年齢も知らない

いや、、、知ろうとしなかった彼の近くには何やら自己紹介の看板があったがそれに目を向けなかったし夜だということもあり

近くで見ようとしなかった

その日は来てた人たちに囲まれて長くなりそうだったので真奈は帰った

自分の部屋に帰りぽつりと呟いた


「、、、SMSやってたんかい」


お風呂に入ってさっぱりするとモヤモヤもどこかに行き眠りについた

彼の日課が無くなって数週間たった所で真奈もいつもの日常に戻った

それはもうあっさりと


『ねぇねぇ~真奈知ってる?

最近出てきた若手のアーティスト!

もうね~めっさイケメンなんだよ!!』


「もぉー!ホント好きだよねぇ発掘するの」


きゃきゃ!はしゃいで踊っている

よほどのお気に入りなのだろう


『ほらほら見て!!

テレビにも出てる!!』


休憩室に常備しているテレビにお昼のワイドショーが放送されている

テロップには今話題の期待のアーティスト!!と映っている


≪それでは最近世間の注目を浴びている

期待の新人!悠馬ゆうまさんです!!≫


テレビを見て真奈はビックリした

映っていたのはあの時のストリーマーだった

悠馬は笑って司会者と話をしていた


「そっか、、、悠馬って言う名前だったんだ、、」


『何か言った??』


「何でもない!さ!仕事行こ仕事!!」


『なになに!?なんでそんなにテンション高いの!?』


友人を押して真奈は休憩室を後にする

付けっぱなしのテレビから司会者と悠馬の雑談が流れている


≪悠馬さん現在凄まじく勢いに乗ってますね!

元はストリーマーをメインに活動していたと思いますが悠馬さんにとって一番印象に残っていた人はいたのですか?≫


≪そうですね

来てくれた一人一人が大切な方々でしたが

印象に残ってるって言ったら

まだ全然人が集まらないときに一人の女性が足を止めてくれて

その人を初めに自分の歌を聞いてくれる人が増えてきてくれました

いつも五百円を入れてくれる方だったんですけど俺にとって初めのファンって言ってもいいのかな?

すげー嬉しかったです≫


≪そうなんですか

その方見てくれてたらうれしいですね!

ではさっそく悠馬さんに歌っていただきましょう!

悠馬さんのデビュー曲、、、



~明日の空≪あお≫~

久しぶりに小説を書いてます

つたない文章で申し訳ないです!

今後も見てくれると嬉しいです

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