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エンゲブラ的短編集

夫婦喧嘩が一日以上続かない男の話。

作者: エンゲブラ

今日は久しぶりにやってしまった……。

売り言葉に買い言葉とはいえ、嫁をまた傷つけてしまった。

とはいえ、今回ばかりは俺の方から謝るわけにはいかない。

内容が内容だったからな……。


イライラが抑えられないので、何かヤケ食いでもしてやろうとキッチンへと向かう。するとテーブルの上にはビールが一缶。


これは()()()()和解のサインだろうか?

あれほど、激怒してしまった俺に対し、また彼女は何も言わずに許してくれるというのだろうか?


俺は、少し落ち着いた気分でテレビを点け、ひとくちビールを飲んだら、また程無くして寝てしまっていた。



今日は久しぶりにやってしまった……。

売り言葉に買い言葉とはいえ、主人をまた傷つけてしまった。

けれど、私の方から謝るわけにはいかない。

()()()()()()()()だったか、だから。


いつもどおり、私はキッチンのテーブルに缶ビールをひとつ置く。

主人はひとくちでもアルコールを飲めば、()()をすべてぶちまけてくれるのだから。


彼は非常にアルコールに弱く、たったひとくちでも酩酊(めいてい)する。

そうなってしまうと私への愛を恥ずかしげもなく、一時間でも二時間でも延々と語ってくれる。

そして翌日には、そのことをキレイさっぱりに忘れ、朝食を用意した時も、お弁当を手渡す時も、小さく「ありがとう」とつぶやき、そしていつものように出勤する。


これがあるから主人とのケンカはやめられない。

次はまた、何を理由に彼にケンカを売ろうかしら?



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― 新着の感想 ―
なんだかんだ仲良しなんでしょうね~。
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