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第二章〜片想い?

続き、 書かせていただきました。連続投稿 お許しください。頑張って書きます。自信ないですが。

「うん。やつまぱり暑い日には熱いものを飲めばかえって涼しくならよな。夏バテ防止にもなるし」

過去の俺が、満足そうに息を吐いた。過去の俺も、煙草は吸わないがその分…余計にコーヒー好きなのだ。

そう。俺は、仕方なくもう一杯、ヴァテマラを淹れるしかなかった。もうひとりの俺の為に。なんだか(しゃく)に触りはするのだが。

「本題に入ろう」

すっかりイニシアティブを取ったつもりの過去俺が威張(いば)り腐った。

そこで(たま)らず俺は待ったを掛けた。

「おい、俺はな。未来の君だ。つまり君より一年上の先輩に当たるんどぜ。せめて、せめてだ。敬語、使えよ」

精一杯の意地。だが、俺はやはりかつて、未来の俺がそう怒ったのを憶えていたから白けるのだ。

記憶の通り、眼の前の俺は俺の怒りを黙殺(もかさつ)した。

「ねえ。オレ、つまり一年前のお前が学校で、誰に恋をしてるかは知ってるハズだよな」

唐突な質問だった。一年前の俺━━。

ああ。忘れようがない。

一年前に俺は高校二年だった。

都内近郊で、公立の高校に通い、そこそこ勉強をして、そこそこ成績も良かったハズだ。男女共学の、まあまあ名のしれた進学校だ。

そこで俺は、確かに恋をしていた。かなわぬ恋であるという予感ははじめからしていたあの恋。

相手は同じクラスの姶良(あいら)美希という、他の女生徒とは比べようのない位可愛らしい女の子だ。

髪は肩に掛かる程長い梅雨かな黒髪で、化粧をしないのがかえって可愛らしさを増長する感じ。プロポーションも絶世のものだ。三年になった今では別々のクラスにわかれてしまいはしたが、今でも好きではないと言い切れなかった。

「否定はしないようだね。」

「美希、ちゃんだろ?今さら隠しはしないけど」

「そうだ」

心なしか、過去の俺は元気がないように見える。

「片思いだよな。切手 相手にしてさえもらえないよな。出るよ 俺が1年前に経験したことだ」

俺は 慰めるつもりで言った。が、慰めていいものかどうかも、正直わからなかった。

「オレ、最終手段に出るよ。もう我慢できない」

過去の俺。俺はすっかり降参してはっきり言い切った。

「知ってるよ。君は自棄起(やけ)こして無理矢理、美希ちゃんをおそうつもりですなのだろう?まあ、それも俺がかつて経験した思いだけれどね。察して余りあるとはこのこと。我ながら辛いのだろうな」

すれと、過去俺が急に姿勢を正して言うのだ。

「そこで 未来のオレに助言を求めに来たという訳なんだよ。タイムマシンに乗ってねらわざわざ。過去を知ってる君に やめておけと言って欲しいんだよ。止めて欲しいんだ」

「そうか」

俺はそれだけ言うのがやっと。過去俺ご溜息(ためいき)をたいた。

「どうだい?端的に言ってよ。オレはさ、その、強姦を、実行に移す運命にあるのか?お前はもう一年前に経験して知っているのだろう?どうだ。強姦魔に成り下がってしまって後悔しているのか?しなきゃよかったと悔いていらのか?教えてくれ」

「これで、君が思いとどまれば歴史が変わってしまうな」

「と、いうことは?やっぱりこのままだとオレは凶行に及んでしまうということなのか?」

記憶通りの展開。俺は仕方なく、問い返した。かつてそうされたように。

「なあ。美希ちゃんへの思い、なんで片想いなのか、わかる?」

過去の俺はまた溜息をついた。

「さあな。それがわかれぼけ苦労はしない。としかして、未来のオレならわかるのかな?教えてくれよ。オレに改善すべき点があらならそうふるからさ」

一息ついて続けた、

「でも、お前がそう言うってことは、オレが美希ちゃんを襲うっていうのはどうやら歴史も認めた確定事項ということだな。だから片想いでおわるという意味なんだろうら」

俺は一口、ヴァテマラを(すす)った。

お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。次、書かせていただきます。

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