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『還らない記憶』

作者: shiro




小学校の頃の,吹奏楽部の頃の写真を見て,思った.




あの時の,息遣い,空気,雰囲気,記憶,全て,もう戻らないのだと.




あの時好きだった,同じパートの1つ上の先輩も,それ以外に,実は好きだった先輩たちも.




可愛がってもらった記憶.お互いに好きだった記憶.それに気付けなかった,答えられなかった,不甲斐ない記憶.




あのトランペットの触り心地も,自分の椅子から見る部室の様子も,みんなの記憶も,もう蘇らない.




あの生き生きとした,生命は,もう還ってこない.




当時好きでよく聴いていた音楽も,自己犠牲を良しとして,それに従事していた自分も.




悲痛に,その記憶たちが,ボクに迫ってくる.




還ってこない,あの日々たちが.




もうあの好きだった先輩に,会えないんだと,ぼんやり思いながら,見送った卒業式も.




実は,バレバレだった,ボクの好意も.




匂いだけが,鮮明に残り続ける.




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