03
着いた先はまさかの風の塔の位置だった、と言っても、
どうにも関連する配管や他の坑道に付き当らず、
ただ配管が横にある坑道が上に延びてて、
其処からは螺旋な坑道が出来てて上に行くようだった、
理解が出来ない。
だって風の塔が有るのはアクアラインの休憩所と排気筒である塔のみ、
つまり螺旋でしかも石造りな施設が地下にあるとか聞いた事無いし、
上は他に何もなく海なはずだった、
仕方がなく螺旋の坑道を台車を押して進むと次第に理解ってきたが、
どうやらココは乾燥地帯らしく空気が乾燥してて、
海だというのにそんな気がしない、理解に苦しむが空気は乾燥してる、
そして登ること大体、計測で6階ほどの高さ、大体約18メートル、
1ガン○ムだ、到着すると其処は何もない突き当りで、
配管だけが石壁の先に突き出て行ってる、
そこで登場するのが電動ドリルと超硬合金製のロングドリル刃、
そして其処から先を調査するマイクロファイバーの画像検査器だ、
ゆっくりドリルで石壁を削って穴を開けていくと、
急に硬い層に突き当たりドリルが止まる仕方が無く持って来た刺突器で、
ガンガンと打力を付けておもりを付き当てて行く、
これも刃先は超硬合金で組み立て式で更に会社の保管庫から、
15メートル分持って来てる、それだけヤバいと思ったからだ、
当時は多分羽田の滑走路かその近辺の、
コンクリと鉄で埋め立てられた場所を掘る可能性を想定してたが、
今はそれに近い工事をしてる、
本来この刺突器は岩盤等の掘削用でいわゆる昔からある井戸掘り用具だが、
今は井戸なんて掘らないし使わないだろう、
そして今俺が掘ってる壁面は岩盤並の硬度を持った石壁らしい、
それから額に汗して掘ること3時間、熱くて一旦休憩を取り、
30分石壁に背を当てて排熱しつつ熱中症用に支給されてる、
経口補水液を飲む、この飲料いきなり自宅に
会社から指定でAm○zonから送って来た時は
驚いたが会社に確認したら都から労基を通して
「支給してるか?」と聞かれたらしく社長は急遽、
事務さん依頼してAm○zonで俺の部屋に発送したのだった、
だが考えて欲しい1人住まいで狭い部屋に仕事用の機材や、
今回様に貯め続けて来た、非常食や乾物系の食料や、
日用品が入ってる部屋にいきなり朝から大ダンボールで、
20ケースとか飲料を送りつけるのは止めて欲しい、
[事前に連絡これ重要!]と行って来る会社なのに、
社員にはコレをしないらしい、下っ端は辛いね、
そして掘削を再開して今度はドリルを全開で回す、
本来これをやると、下手すると電動ドリルが一個、
即死で死ぬ可能性が非常に高まる。
俺も過去に数個お亡くなりさせてる危険技だ。
だが俺はこの先は近いと判断全開で回転させつつ、
全重量をドリルの後ろから掛けて、圧を無理やり掛ける、
するとこの作戦が成功したらしく、
ドリルは刃が噛んでゆっくりとだが進んで行った。
次第に焦げ臭い匂いが充満するが、
其処で一旦止めて、電動ドリルのモーター部分に注油して暫く冷やす、
そしてまた休んだ後再度掘るべくモーターを全開で掘削、
今度はやっと掘り抜いたらしく[ズボッ]っと言う、
突き抜けた感覚が体に感じられた成功だ。
早速マイクロファイバーの画像診断器をドリルの刃を抜いた先に、
差し込むと電源オン!
どうやら先は水の中では無いらしいが画像には何も写って無いと言うか、
暗くて見えないらしい、
仕方が無くファイバーの先端の赤外線LEDライトを付けて、
見るとくっきり見える。
だが何だろうこの違和感、その画像が映し出した場所は廃墟らしく、
ボロボロだった、
完全に風の塔では無い遺跡か遺構だろう、
つまり俺はこの先に進むには文部省の管轄である、
遺構調査の範囲を犯す行為をしなければいけず、
指摘されれば大問題だし今掘った壁の裏に古い絵でも有ったら、
昔あった古代の絵を保存することをせず破壊に任せ、
結果大問題で、責任問題で政府が数十億円規模で補修工事をしたが、
手抜きでカビが発生して壊滅した、
二の舞いを俺がまた起こす可能性に震えた。
「どうしよう?進むか?、報告して大問題か……う~ん!」
と考え結局の所俺は配管の調査が主目的の立場で、
派遣された外部委託で~と考えを巡らせた結果……。
一気にハンマーで掘った穴に楔を入れて力いっぱい打った!
「ガンガン!ガンガン!」と打ちに打って遂に壁にヒビを入れ、
更に楔を追加して打ってを繰り返し壁を壊した。
「うらあ~」ともうこの時は完全に壊す気で無理やり気合を入れ、
打ち破った訳だ。
「さてココは何処だ?風の塔近くの無人島とかかな?」
と言いながら考える、この周辺は浅瀬だ、内湾だし無人島や、
それに近い隆起した土地も多いはずだ……たぶんと適当に思い、
東京湾周辺の海の知識がないので…恐らくそんなの、と適当に決める、
そして壁を通過して荷物を持ち込み周囲を観察周囲は古い石造りで、
見た目には「壊れた柱の破片とかが散乱してる部屋、空気はあり、
かなり高い天井の上の方に空気が取り入れられそうな、
小さな窓が複数ある、
そして部屋の暗さから窓が有るのに暗いので時間通りの夜だと判断、
ゆっくり進むと石畳なのか台車が揺れる、
そして突き当りには石でできた玉座?か其処だけ数段高い石が積まれて、
更に上には石製の椅子が有る。
背もたれの部分が壊されてて無いが、
豪華な椅子に仕上げた職人が居る事は解った、
だが変だった音が無いのだ周辺も何も音がない、
これってこの椅子はモニュメント的な奴か?
当時の反戦派的な奴らが作った遊び?・・と考えたが、
それには石の柱とか部屋とか大工事が必要で不可能だ、
恐らく天○家とか旧政府が作った玉座的な施設か?とも考えたが、
それならレンガやコンクリが使われて居るはずなので、
その思考は変なので却下と考えるが結論は出なかった、
結局出てきた配管の坑道を調べる、
先端と成ってる配管の先は金属板がボルト止めされてて、
下に蛇口的な廃棄用バルブが付いている。
恐らくこのバルブで空気を抜いてたのだろう、
それ以外は無いので取り敢えず今日は資料を記録して就寝した。
3日目の朝、
日の光が指して起きた、まだアラームが鳴る前の7時だ、眠い、
昨日と同じく朝の支度を済ませて朝食を取る、
流石に地下では用が足せないので持って来ている災害用の、
簡易トイレを使ってるが最近ではめんどくさくて、
ダンボールで組み立てる椅子の方を作らず、
二つ折りの金属椅子を改造して作ったトイレで用を足し、
消臭と凝固をする薬剤をガッチリ入れてビニールを固めると、
完全に樹脂化する、これ作った人凄いと思うが、
人には見せられない姿でこういう時だけ1人で良かったと思う、
そしてガッチリ大型の分厚いビニール袋で封印して廃棄用バックと
命名してる使い捨てる用の1個500円で大量に買った、
バックに入れて終了だ、そして俺は周囲を調べていると
驚いたことに出口というか出入り口を見つけてしまった。
「本気で行くの~」と一人でぼそっと言うとイヤイヤだが機材を持って、
覚悟を決めて進むするとその先にはなんと…
「は?」と思わず声が出るほどの地面が、
たくさんある広々とした森林地帯が目の前に広がっている。
「な?何だ?は?海だろ?」と混乱する俺、
だが其処は間違いなく地面で森林が広がってるし、
振り返れば其処には廃墟と言うより古代の神殿跡と言った方が、
良さそうな感じの豪華な石造りの壊れた建物跡が有る。
数分ぼ~っと眺めた後、俺が最初にした事は、
周囲を見るために用意して来たドローンを空に上げて空撮で調べる事だ、
このドローンは今回の為に前職で知り合った、
郊外の土木関連でコンクリの工作物の調査をしてる測量会社の奴から、
どれが良いとか、
一番安く手に入れて短期で使う方法として知識を授かり、
手に入れたものだ、
ちなみにこれ30万するので普通は買えないが、
今回飛行機好きな模型を飛ばす系の高齢の方を紹介してもらい、
借りた分だけ一部の共同購入者としての分担金を支払い借りたものだ、
こういった共同購入は少なくなく、ネットでも出資者を募るサイトが有る、
だがここまで高性能だとそう言ったサイトに乗せる方は少なくて、
ツテが効いた感じだ、そのドローンで空撮を始める。
単純に上がって1周回る動作をさせて録画した映像を検証する前に、
地面に下ろす、この単純な動作が大変だったりする、
何せヘリとかラジコンカーとかとも違い超高級だし、
そもそもラジコンも動かした事のない俺だ、
操作はこれだけしか習って無いがそれでも共同購入したお爺さんから、
何度もコツを聞き、本体の動作なしでリモコンの操作だけ、
綿密に教えて貰い覚えて来ただけの事が有ったらしい。
其処は広い森林と離れた所には南に海と北に山が見え、
現在位置の周辺には何もない事だけは解った、
ただ見えていないだけかも知れないが、
不思議と近くに木の無い地帯が小さいが見えた、
それはあまり期待はしないが何か知的な生物が居る可能性も在って、
あの坑道が別世界への通路に成ってるとは思っても居なかった、
俺はてっきり、逆に羽田の危険な活動家集団の地域に行ってしまうかと、
不安視したほどだったが、
今じゃ別世界は空気も良く凄いなと単純に思う程だ、とその時だった、
ドローンを仕舞ったケースをロックして、腰を伸ばした瞬間、
突然俺の目の前の地面に矢が刺さった、そう矢だ!
「は?」と驚きながら焦って周囲をブンブン頭を振って見回すが、
誰も居るようには見えないし雰囲気も無いとその時だった、
余りにも相手にならないと判断されたのか、「がさっ」と音を立てて、
眼の前の雑木の間から出てきたのは剣を持った女性だった、
ただその女性俺からして異様な姿をしてる、
服は上下に分かれて腰を革の紐で縛ってるっぽいが、
洗練した刺繍や染色がされてるシャツと八分丈のパンツ?
で自作っぽい感じでは有るが何より凄いのが明るい茶色の体毛が有り、
手と足に耳と尻尾が間違いなく猫だった、
ただ、だからと言って友好的では無い感じですごい形相でこっちを睨んでいる、
「ioajgfiagk~oajioptgj?」と良く理解らない言語で話しかけられるが、
雰囲気で間違いなく何しに来たおめえ?ってチンピラな人が睨む感じ其の物だ。
一応日本語で「勝手に領土に侵入して来てすみません」とは言ったが、
どうにも通じていない様子で、
そして俺は言葉が通じないと判断したので逃げようとするが、
相手は近づいて来て剣を振って来る。
俺は直ぐに後ろの三脚ケースからバールを出すが、
構えた瞬間相手は俺が武器を出すのを気にして見てたらしいが、
逆に肩透かしを食らって「ガハハハ」と大笑いして居る始末。
その直後数人の剣やナタらしき太い物を持った同種の、
どう見てもファンタジーな本で言う猫獣人さんが出て来て、
俺を囲むと腕をつかんで縛り挙げられた、首にはブッシュナイフとか言う、
のだと後で知るがそのナイフを突きつけられた状態で、
そうして俺の道具を暫く見回った後俺は死ぬと本気で思ったが、
そのまま猫獣人しか居ない住処に連行された、
そして彼らの向かった場所は先程ドローンで見た木の生えてない区画で、
ぽっかり空いた空間に本来有っただろう木を切って、
作ったらしい木の先端を削って尖らせた木の壁だった。
それは木の皮で組まれたらしい状態でかなりひどい作りだ、
剣とかで数回組んでる皮のロープ的な物を切れば、
バラバラと寸断して崩せるような状態だ。
酷く雑な作りでは有るがまあ周囲の獣避け程度には使えるらしい、
そして門らしき場所まで連れて来られた俺は、
其処から見ると中は雑多でテント暮らしが殆どで、
その中にはあえて残ししたらしい状態の木が数本生えてるが、
子供だろうか?木の皮がめくれ枝には獣人が登って佇んでる、
木に登る猫みたいだったすると彼らは何か話し合い、
数人が急に周囲の木を切って、
その場で作った木の檻らしき物に俺を入れた、
首に木の皮を巻かれて痛いのに更に引っ張るので血が出てるが、
それも気にせず容赦が無い、
生木で作られた檻はどう見ても獣用の罠程度で、
見るからに雑に尽きる作りだ、
そんな場所に入れられた俺は彼らが話してる謎言語が分からないので、
交渉も有ったものでは無い。
聞くと「ガンダタゴラゴラ」と聞こえるドが主流な発音らしく、
猫の声帯に似た高音で喋るので不思議な発音だ、
さらに言えば大人から子供まで全員が、
半裸に近い猫の獣人が集まった集団らしく、彼らの生態はハッキリ言うと、
見た目知的には見えないがそうでは無さそうで、
恐らく手先が不器用な器質で知識が少ないのだろうと、
判断できるだけの根拠が有った。
それが武器だかなり頻繁に手入れと清潔さを保つために、
水や木の葉で体を拭いたり、洗濯をしてるらし様子が、
ここに来て数分で解るほど繰り返してる、
俺は檻の中で寝転がると、
子供達が大人の警備を掻い潜って石を投げたり、
棒で突いてくる状態が続いてる、
いやホントに石は辞めて欲しい痛いから、
いくら言っても言葉が通じないのでヤンチャな子猫獣人に、
石を投げられ続ける、そして夕方になった頃、
突然周囲が騒がしくなった、
猫の投げる石でぐたってた俺も流石に気になり起き上がると、
俺の居る門前の檻の見える所から不思議な3人がやって来た、
其処に居たのは間違いなく、
あの伝説的に有名な[エルフ]だっためちゃくちゃ整った容姿と…
ツルツルな金髪の髪?と思ったが意外とツルツルしてない、
どちらかというとボサボサだが顔は綺麗で、
服は体に張り付きエルフっぽさを醸し出してるがやはり品質が悪い感じがする。
「グラゴッタデガ?」とエルフなのにすんごい美声で言う言葉が、
彼らに凄く合わない言語なので驚く、
と獣人の偉い人らしい年寄りの猫獣人の背の低い全身が猫系の人と、
両サイドをゴツい虎っぽい雰囲気を出すが、
其処はキジトラ系の猫獣人のオスな人だった、
お互い話し合うと、俺のところに来て俺を見て何か話し合って、
結論が出たらしい、
凄く嫌そうな顔をしたエルフ男子3人と遠目から、
怖がる猫獣人達が見守る中俺は作り笑顔で笑っていると、
横に控えてたエルフが急に何かを俺の方に放り込んで来た。
何だろ?と投げ込まれた物を拾って確認すると、
それはかなり大きなサイズの指輪だった色は金で、
外側は半円形の中央に文字が彫り込まれてて、
かなり細かい装飾品らしい、ただしサイズが大きくて、
親指に入れてもブカブカなサイズだと思ってたら、
急にリングが光だした。
その光は白に薄い緑のエフェクトが掛かった様な光で、
普通じゃ出せない光だ更にそれは指輪のサイズを変えて、
親指にガッチリ固定するサイズまで小さくなると、
刻まれた文字が光り回転しだした。
回るように光が回転する看板の用に文字の光が、
クルクルと暫く間回ると突然光の発生が止まり、
はかなそうに消えた「うっ!」と俺は驚き更にその瞬間、
何かが体の中に入って来るような異様さを感じた、
ただその入って来た物は清々しく、
一種の清涼飲料水を飲んだような感覚だった、
「何だ?今のは?」と俺がぼそっと言うと、
「おお、本当に話せる様に為ったな」と偉い人風の男性が言い。
「こりゃ凄い、さすが精霊様のお力だ~」「そうだそうだ」
と周囲の猫獣人達が行ってる言葉が解る様になった。
「何でだ?言葉が解る」と俺が言うとエルフさんが言い放つ
「下劣な人間よ、その翻訳リングを介して聞く何用でこの精霊の森に来た、
周辺の人間の国には立ち入れば殺すと通告してあるはず、さあ理由を言え!」
と凄く怒って言うエルフの偉い人。
この指輪翻訳機能が有るのか、凄いぞこのリングと、
思うが今は事態が事態だ
しかしきっと余程エルフを怒らせる事を人間はしてきたらしい酷いな、
と思いつつもどうにも捕まってて、
もう後がない俺はココは正直に言う方が良いかな?
と今まで来た方法や理由を言った。
「ええとですね、私はココとは違うこの辺の人間の国とは違う国から、
ある不思議な通路の調査を請け負った者でして、
行政の指示で来た調査員です気づけば捕まった場所に一番近くにあった、
古い遺跡らしき場所に繋がってる通路から出て、
周囲が何処なのか解らないので調べようとして捕まったしだいでして、
ここが何処かも分からず言葉も違うし、見た事の無い不思議な種族の人に、
急に捕まった訳です、はい」
と胸から下げてるIDを見せて言うと、エルフも獣人も固まった。
何せ俺が見た事のない種族と言ったのだすると一人の猫獣人が聞く様に、
話して来た「お前は俺らの事知らないのか?」と言うので、
正直に「ハイそうです、俺は人間と違う耳と尻尾のある種族さんとは、
初めて会いましたし、話としても私の住んでいる世界に、
そのような種族の方たちが居ると聞いた事が無いですね、
それにそちらの綺麗な顔立ちの方たちも見た事の無い服装や、
道具を持ってますし皆さんを事は知りませんし、初めて見ました」
と言ったら全員が絶句した。
そして普通は無いだろう獣人さんらとエルフの密談が始まり、
村?の門前で周囲を気にぜず円陣を組んで話してる、
内容は「そんな話しデマカセだろう?」と獣人が言えば、
エルフの偉い人が「いや、何故だか精霊審議魔法が全て正しいと反応した、
あの男の言った事は全てが正しい、
どこの国だか知らんが探索者で有ることは間違いないし、
我らや獣人族を見たことも無いし、
話として聴いた事も無いと言うのも本当らしい」
と両腕を組んで憤慨しながらも魔法が正しいと言ってると、
魔法を信じてる人が納得できないが、正しい事だと言ってる。
「しかし王子、それは余りにも、嘘としか思えません」
と部下らしいエルフさんが言い、
「ああそうだな俺もそう思うがどう聴いても、
我らの精霊は正しいとしか認めない」
と反論したいが反論できないエルフさんが居て、話の内容から、
貴方は王子でしたかと知り俺は驚く、
するともう一人の獣人の男がエルフに聞く、
「するとあの男の話が本当だとして、奴はどのような男です?
探索者に選べれると言う事は、何らかの魔法使いでしょう?、
危険ではないでしょうか?」と言い、
エルフ王子が
「解らん調べるには我が鑑定魔法を使う大ババさまにご足労願うしか無い、
だがな、あの方はこういう不思議な人間に合わせる事はいかんのだ」
と言い頭をかいてる横の部下エルフが
「あの方は確かに変わった物なら人間の男でも調べる特異な方ですが~」
と言ってる、そして俺は話を聞いてて驚いた、
え?俺って探索者って職業で魔法使えるの?
だって全地球の人間なら興味がない人の居ない[魔法]だよ?
[魔法]使えたら凄いよね!と俺は目をランランとさせながら、
話が終わったらどんな魔法が使えるか聞こうと思った。
結果として話の結果としてはその通路を探す事と、
この男の魔法を調べる事で決まったらしい、
そして俺は探索者か使える魔法は有るのか?がまだ不明らしい、
興味を先送りされて少し詰まらないが仕方がないかと、
其処は我慢する、
「さて話は決まった、お前は来た場所を我々エルフの森に教える事、
そしてお前には、今使いを出すので、その方が来たら会って貰う、
その方が来たらいずれ会って貰う、良いな!」と言うので、言う
「はい分かりました、来た場所は確かに教えないと、
信じてもらえないでしょうし、しっかり教えますよ」と言うと、
俺は檻から出されて、首に繋がってる適当な処理をされて首が痛い、
木の皮のロープを持たれたが、手首の拘束だけは外して貰えた、
まだ手首は痛いが半分信じてもらえたって事で理解する、
ここは友好で行くしか無い、
ホント各国で国際貢献してる人が命がけで凄いと思い知った、
多分彼らの持つ剣やナタが銃なだけで、
そう変わらない敵意で迎えられるのが最初の筈だろう、
と想像して凄いなぁと思い。
俺には其処まで仕事でも無いとやってられないと思いつつ、
エルフと獣人の長老が屈強な戦士を従えたまま、
俺が先頭で歩き目的の遺跡に向かった。
其処は荒らされては居なかった様でそのままだった。
「この遺跡の中に通路がつながってましてね、
俺は其処に繋がる壁を壊してやっとココに来たわけですよ、
そしてその壁が~」と言った時に急にエルフの王子が怒り出し言った。
「お前は!お前という奴は!あの神代に作られた遺跡を壊して、
来たと言うのか?この罰当たりが!」
と突然性格ごと変わったと思えるほどの豹変をした王子に怒鳴られる俺、
罰当たりって言葉はこっちのも有るのかな?と思うが翻訳してるらしい、
かなり怒ってるエルフさんには悪いが事後だし、
「知らなかったのです、
通路は石壁で覆われて出た出口がその先がココでして~」
と言いつつ階段を入りて神殿内部に入ると、
俺が寝起きした後がそのまま残っているのが丸見えで、
周囲を見渡すエルフさん達に見られて俺は恥ずかしかった、
だがそれも気にせず、俺は彼らを先導して来た通路を指さして、
「彼処の通路です」と言ったら、
全員が唖然とした様子でむき出しの配管を見て驚いてる、
どうやら全員がその穴を見て驚いてる様で、
「こ、この管は神の火の元が出ると言われて居た、
神代の管だぞ!其処を壊して来ただと?」と王子が言ってる事を聞くに、
どうやらこの配管やはり燃料系統の管だったらしい、
そしてそれどころか一時期は神様扱いとかされてて、
俺はかなり危険らしい配管を火気厳禁扱いしてて良かったと思っていた、
彼らがその通路を調べようと近づくが、
なにか変な事態が起きてるらしく俺には理解できないが、
エルフと猫獣人とで、俺が掘って出てきた通路の穴周辺を触って、
通路に入る事はせず、周辺を丹念に触って調べてなお、何故か不審がっている。
そして怒ってたエルフの王子も一緒に触って見て居るが、
俺が来た通路の壁が有った部分で壁があるパントマイムみたいに、
して驚いている状態だった、
俺としては何をしているんだ?と言う思いだが、
「これは障壁?しかも、何か神聖な感覚、す、凄い」
とエルフなのに言って驚いてる程に神聖とからしい、
ここで俺はやっと理解した、どうやら壁の部分から奥の壁に、
彼らは何故か入れないみたいだ、しかも神聖な感じがするらしく、
エルフでさえ地下付き難い程に何かが出てるらしい。
俺も不可解で理解できないが兎に角説明は果たした、
「さあ、言う事は言ったぞ」と言ったから解放されるとおもって居ると、
さっき王子の横に居て偉い人を呼びに行った人だなと思った時だ。
「ここかい?変わった人族が居るっってのは!」
と大声で叫んで入って来たのは年配の女性エルフだった。
見た目は長い髪を横で三つ編みにして少しオシャレにした感じだろうか?、
ただ年を経ている所為か活発では無い服装も王子と同じく、
少し立派な感じだった、
そしてその女性が俺の寝床を見るなり、と俺の寝てた場所に有る、
放置したままの道具類を見たり触ったりして、
「はあ~こりゃ変わった旅の寝具だねぇ、こっちの火起こしの道具も変わってる」
とか言いつつしっかり観察してる。
そしてその女性は俺を見るなり、小脇に抱えて持って来た金縁の枠付きの、
黒板風な黒曜石風な石の板を片手に持ち、
「はいやぁ~」と反対の手を俺に手をかざして、
片眉を上げ声を張り上げた瞬間!、石版に俺の何か情報が出たらしく、
現地人の彼らが読んでいるが、俺には読めないこっちの世界の文字だった、
それ読めないとか異世界の美味しいとこ持っていくなよと思うが、
ココは本気の異世界でラノベじゃ無かったらしい。
「はあぁ~?何だいこの人族は、鑑定じゃ所属は[ニホン]とか言う、
聞いた事無い国の人間だし、特性魔法はこれも聞いたことがないね、
[マンホー?ル]って何が出来んだいこりゃ?、
[縮尺変化]これは大きさを変えられる奴だね、
後魔力量が異常だよ、あんた向こうの世界では、この凄い魔力量のせいで、
初対面の人物にいきなり不審がられたり、嫌がられたりして来てないかい?、
普通の人間では出ない量だよ、エルフのハーフっ子ぐらいは普通にあるね~」
と言って俺を不審な顔で見て驚いている。
「まあ、[精神:善]と出たから問題はないだろうね、ただ、
幸運値がね~凄く低いねあんた、
多分結構嫌われた性で自己嫌悪してきて居ないかい、そりゃ運も下がるよ、
さて、この語アンタはどうするね?帰すかい?こっちとしてはどうするかね~、
アンタをウチらが国に返しちまえば、仕事とかで報告するんだろう?
その後は人間が悪い事考えて、ココを通って人間の軍隊がやって来るのかね?」
と俺をじ~と睨むように見てくるので、この変わった女性に俺はあえて言う。
「それは無いですね、何しろウチの国の中でも問題に為る、
見たくない聞きたくないって言われる面倒な通路の調査だったんです、
理由は俺の世界の敵視?されてるんですが、
その人らのいる場所に近い地域まで、
この通路が続いてる可能性が在ったからですが、今じゃ無いと言えますし、
とは言え所属してる所に何かしら報告はしないと不審がられますから、
適当にごまかして報告数する気でいます、だって、
つまり俺は、今はその[魔法]と言う不思議な行為を出来て、
[魔法]と言うなにか凄いことが出来るんでしょう?。
何せ魔法とか言われても初めて聞いたものでできれば魔法を習いたいです、
そんな面白いことの為に報告で本当の事言いませんって、
報告して嫌われる位なら言いませんよ、
ですから魔法を教えてくれる対価として、何かと便利なものを渡しますよ、
教えてくれ無くてもこっちの珍しいものが欲しいです、
まあ商人では無いですから、
少しだけですが、お金とか有れば逆に何かを買ってくれれば持って来ますが」
と一気に言い放ち、頭を掻きながら下でに出て聞いて見る、
すると相手の女性は、
「はぁ~?魔法を知らないって?人間が使う程度なら教えてもいいけど、
まあそれよりも、珍しいものとか自然を壊さないなら、
多少は売り買いしても良いけどね~ただ周囲がねぇ~」
と言ったら、
エルフ達がその女性を止めに入った、
「行けません、先代さま、相手は人族、何を理由に脅されるか、
分かったものではありません、
それにこの男はこの遺跡の通路を遮断してるんですよ、
遮断魔法を使って置いて嘘を並べて言いくるめる気ですよ、
話を聞くものでは有りませんし、
ココの獣人たちも彼ら人族に何をされて来たか知っているでしょう?」
と諭しているが、女性は乗り気で「魔法習いたいかい?」とエグい程黒い顔で、
俺に聞いて来る。
「はい、普通に使えるなら、知りませんので、
きるのなら習いたいです、
今まで使えると聴いた事も実際に使えた試しも無い世界から、
使える世界に来ているんです、せっかくですから教えてください」
とズバッと言ったら、
「ハハハこりゃ良い、使えるとか聴いた事が無いとか言うなら本物だね、
これは本物の神代の遺跡から来たとか言うし穴も空いてる、
魔法を知らないし獣人やエルフを知らないとか、
伝承に在る本物の招かれ人だね、
伝承の奴だってのを見た事在るが本当かどうか、
怪しい奴なら知ってるけど、
本当に信じれる来たばかりの招かれ人は初めて見たよ、
なあ、あんたここの獣人達をどう見るね?」と聞かれて、
俺は素直に答えた。
「はあ、怖かったですけど、俺猫派なので、割りと好きですね、
でも国じゃ猫は大人気ですけど、俺は嫌われて触った事もないので、
1回だけでも近づいて触って見たいと言う欲は少しありますけど、
その程度ですかね、」と言うと、
猫獣人達が全員が笑い出した、
「ガハハハッそれ本気で言ってるのかよ?本当の俺たちを知らない、
人間て変だな!」と笑ってたが急に真顔で言う、
「だが俺らは猫じゃねえ、豹の獣人で豹族の中のチャ族だ忘れるな、
後なぁ~触りたいだぁ~そりゃ知らないらしいから教えるが、
昔っからお前ら人族は俺らを触りたいと言って奴隷にしやがるが、
耳も尻尾も触れるのは求婚出来るだけの仲な間柄の奴だけだ、
誰にでも触らせない仕来たりでな、
そう話せばだからと逆に俺らを捕まえたがるんだ人族は、
それで大抵はオスの子は女の子供に買われて言って、
酷い面で帰って来るか死んで棄てられるか女は酷い事されて棄てられる、
だから俺らはエルフ族の方々に頼み込んで、この森に逃げて来た、
エルフも嫌がってるが俺たちの性分だし、
其処は仕方ねえって我慢してもらってるトコさ、
人間の国ツェーゲローデ帝国から逃げてきた俺らが、
頼んで住まわせてくれては居るが、
殆どのエルフの方は否定的だ、俺らも含めて人に襲われるからな、
ツェーゲ帝国ってのはそりゃ酷い悪鬼の国さ」
と言って怒っているが、俺がこの世界の人間と違い獣人を知らないと聞くと、
笑って喋ってくれた。
「そうですか、ただ、かなり俺と同じく、彼らも不便そうな生活ぶりですね、
一応俺も国じゃ一番の下の階級で酷使されてますから汚いでしょ、
でも石鹸や洗髪薬を買って来たり出来ますし、
俺、元々土木工事屋の一端を担ってるんで、家とかの建設用具とか、
買えるし指導も出来ますよ無理にとは言いいませんが」
と言うとエルフの女性から「ははは、こりゃ面白い、
では塩や小麦は買えるかね?後武器だね」と言われて、俺はすぐに答える
「ああそれですが、
ウチの国は武器はおろか弓や刃物さえ買えない法律でして、
持てるのは国の軍隊だけです、だから国では市民は官憲には逆らえ無いですし、
友好国からも弱いって不安視されてる国です、
まあ他の国で不審者扱いされなければ買えるでしょうけど」
と言うとエルフの女性の人が追加情報を教えてくれた、
「まあ大体そうね、エルフも人族から好まれて狙われてる種族だから、
狙われる相手が増えれば人も狙って来るでしょ?、
だから怖がって嫌がってるの、
武器が買えるのなら貴方から買って買って守ってやるわ、
それに武器が用意できるんならって程度だものある程度有ればいい、
兎に角沢山必要なものが多い、
取引として、貴方に幾らでも魔法を教えてやろう、
日用品や家の建設を頼んだりしたいし、
まあ武器も欲しいが無いとはすごく残念」と言われてしまった。